同じ「しずく」と読む「雫」と「滴」という漢字。パソコンやスマホで変換するときに、どちらを使えばいいのか迷ったことはありませんか。
実は、この2つの漢字は読み方だけでなく意味もほとんど同じなんです。でも、使い方や雰囲気には少し違いがあります。今回は、30代主婦の視点から、実生活でどう使い分けるのか、わかりやすく説明していきますね。
雨の日に傘から落ちる水玉を見たとき、あなたはどちらの「しずく」を思い浮かべますか。実は場面によって、使い分けるポイントがあるんです。この記事を読めば、もう迷うことはなくなりますよ。
「雫」とは
「雫」は、水などの液体がポタポタとしたたり落ちることや、その粒のことを指します。読み方は「しずく」で、音読みでは「ダ」と読むこともあります。
この漢字は「雨」と「下」を組み合わせて作られていて、雨が下に落ちる様子を表しています。実は「雫」は日本で生まれた国字で、中国から伝わった漢字ではないんです。万葉時代以降に日本で作られたと言われています。
「雫」という言葉には、どこか情緒的で美しい響きがありますよね。万葉集などの古典文学でも使われていて、単なる水滴というよりも、詩的な表現として使われることが多かったんです。
雨上がりの葉っぱについた水滴や、朝露がキラキラと光る様子など、自然の美しさを表現するときによく使われます。「月の雫」という言葉は露のことを指し、古くは真珠のことも表していたそうです。とても風情のある表現ですね。
私も雨の日に窓ガラスを伝って落ちる水の粒を見るとき、つい「雫」という字を思い浮かべてしまいます。子供たちと一緒に雨上がりの散歩をしたときに、葉っぱについた水玉を指して「きれいな雫だね」と話すと、子供たちも目を輝かせて見てくれるんです。
「滴」とは
「滴」も「雫」と同じく、水などの液体がしたたり落ちることや、その粒を意味します。読み方は訓読みで「しずく」「したたる」、音読みで「テキ」と読みます。
この漢字は「水」と「啇(テキ)」という部分から成り立っています。「啇」には「一つの」「集まる」という意味があり、液体が一か所に集まる様子を表しています。
「滴」は「雫」よりも幅広い場面で使われます。「水滴」「点滴」「一滴」「雨滴」など、音読みの「テキ」を使った熟語がたくさんあります。また、常用漢字にも含まれているので、新聞や公式な文書では「滴」が使われることが多いです。
水以外の液体にも使えるのが「滴」の特徴です。「醤油を一滴たらす」「汗が滴る」「血の滴」など、さまざまな液体に対して使うことができます。
私が料理をするとき、レシピに「醤油を一滴」と書いてあったら、これは「滴」の字を使います。また、病院で点滴を受けるときの「点滴」も、この「滴」という字ですね。日常生活の中で、実は「滴」のほうをよく目にしているかもしれません。
「雫」と「滴」の違い
どちらも「しずく」と読み、意味もほぼ同じですが、使い分けのポイントがいくつかあります。
まず、使われる場面の違いです。「雫」は主に雨や自然の水、草木についた朝露など、自然の情景を表すときに使われることが多いです。一方「滴」は、水以外の液体や医療用語、化学的な場面など、より幅広い状況で使われます。
次に、文学的な雰囲気の違いがあります。「雫」は詩的で情緒的な表現に向いていて、美しさや風情を感じさせる言葉です。「滴」はもっと実用的で、科学的な文章や日常会話でも違和感なく使えます。
常用漢字かどうかという違いも重要です。「滴」は常用漢字なので、学校教育やビジネス文書、新聞などで使われます。「雫」は常用漢字ではないので、公式な場面では避けられることがあります。
音読みの有無も違います。「滴」は「テキ」という音読みがあり、「点滴」「水滴」など多くの熟語を作れます。「雫」も音読みで「ダ」と読むことはありますが、ほとんど使われません。
私の経験では、子供の作文を見るときに、自然の美しさを表現したいなら「雫」、普通の文章なら「滴」を使うようにアドバイスしています。例えば「雨の雫がキラキラ光っていた」という文章は詩的で素敵ですが、「蛇口から水滴が落ちる」という場合は「滴」のほうが自然です。
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「雫」の使い方と例文
「雫」は自然の美しさや情緒を表現したいときに使います。特に雨や朝露、植物についた水滴など、風情のある場面で効果的です。
例文をいくつか紹介しますね。
「雨上がりの葉に残った雫が、朝日を受けてキラキラと輝いている」
「窓ガラスを伝って落ちる雫を、ぼんやりと眺めていた」
「朝露の雫が草木を濡らし、庭全体が瑞々しく見える」
「傘の先から落ちる雨の雫が、水たまりに小さな波紋を作っている」
「涙の雫が頬を伝って流れ落ちた」
私も日記を書くときや、友達にメッセージを送るとき、情景を美しく表現したい場面では「雫」を選びます。先日、雨の日に撮った紫陽花の写真を友達に送ったとき、「雨の雫がついて、より綺麗に見えるね」とコメントしたら、「素敵な表現だね」と言ってもらえました。
商品名や店名にも「雫」はよく使われます。日本酒やミネラルウォーター、化粧品などで「〇〇の雫」という名前を見かけることがありますよね。これも、清らかで美しいイメージを出すために選ばれているんです。
「滴」の使い方と例文
「滴」は日常的な場面や、実用的な文章で使います。水以外の液体にも使えるので、応用範囲が広いです。
例文を見てみましょう。
「点滴を受けながら、液体が一滴ずつ落ちるのを見ていた」
「蛇口から水滴がポタポタと落ち続けている」
「料理に醤油を一滴加えるだけで、味が引き締まる」
「額から汗の滴が流れ落ちる」
「コーヒーが一滴ずつフィルターから落ちていく」
私が料理のレシピを書くときは必ず「滴」を使います。「レモン汁を数滴」「バニラエッセンスを2、3滴」といった表現は、料理番組やレシピサイトでもよく見かけますよね。
医療関係でも「滴」が使われます。病院で点滴を受けたときの記録や、薬の説明書に「1日3回、1回5滴」などと書かれているのは、すべて「滴」の字です。
また、理科の実験や化学の話でも「滴」が使われます。「試薬を3滴加える」「滴定実験」など、科学的な場面では「雫」ではなく「滴」が適切です。
よくある質問
Q1. パソコンで変換するときは、どちらを選べばいいですか
基本的には場面によって使い分けます。自然の風景や情緒的な表現をしたいときは「雫」、日常的な文章や実用的な内容なら「滴」を選ぶといいでしょう。迷ったときは、常用漢字である「滴」を選んでおけば間違いありません。
ビジネス文書や公式な文章では「滴」を使うのが無難です。一方、ブログやSNS、創作文などで雰囲気を出したいときは「雫」を使ってみるのも素敵ですよ。
Q2. 名前に使う場合はどちらがいいですか
赤ちゃんの名前に「しずく」という読みを使いたい場合、「雫」を選ぶ方が多いです。「雫」は「雨」と「下」を組み合わせた漢字で、大地に恵みをもたらす雨をイメージさせ、優しく思いやりのある人になってほしいという願いを込められます。
また、一粒の雫が大河になるように、コツコツと努力して大きく成長してほしいという意味も込められるそうです。ただし、「雫」は常用漢字ではないので、その点も考慮に入れて決めるといいでしょう。
Q3. 「滴る」は「したたる」と読みますが、「雫る」とは書かないのですか
「したたる」という動詞は「滴る」と書きます。「雫る」という書き方は一般的ではありません。これは「雫」が名詞として使われることがほとんどで、動詞形では「滴る」が正しいからです。
液体が連続してポタポタと落ちる様子を表現するときは「滴る」を使いましょう。例えば「汗が滴る」「水が滴る」といった使い方が正しいです。
Q4. 「水滴」という言葉はありますが、「水雫」とは言わないのですか
「水滴」は一般的な言葉ですが、「水雫」という言葉はほとんど使われません。これは「滴」が常用漢字で、熟語を作りやすいからです。
「水滴」「雨滴」「汗滴」など、液体の種類と組み合わせて使えるのが「滴」の特徴です。一方「雫」は単独で使われることが多く、他の漢字と組み合わせた熟語はあまり見かけません。
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「雫」と「滴」は、どちらも「しずく」と読み、液体がポタポタと落ちる様子やその粒を意味する言葉です。意味はほぼ同じですが、使い分けのポイントがあります。
「雫」は雨や朝露など自然の情景を表すときに使い、詩的で美しい雰囲気があります。日本で生まれた国字で、文学的な表現に向いています。
「滴」は日常的な場面や実用的な文章で使い、水以外の液体にも対応できます。常用漢字なので、公式な文書やビジネスシーンでも安心して使えます。また「点滴」「一滴」など、音読みの「テキ」を使った熟語も豊富です。
迷ったときは、美しさを表現したいなら「雫」、それ以外は「滴」を選ぶと覚えておくといいでしょう。どちらも日本語の繊細さを感じさせる、素敵な言葉ですね。

