テレビでスポーツ中継を見ていると、「選手」と言ったり「アスリート」と言ったり、どちらも同じように使われていますよね。私も子供に「ママ、選手とアスリートって何が違うの?」と聞かれて、一瞬言葉に詰まってしまいました。確かに、昔は「選手」という言葉しか聞かなかったのに、いつの間にか「アスリート」という言葉が当たり前のように使われるようになっています。
実は、この2つの言葉には微妙な違いがあるんです。今回は、似ているようで実は違う「選手」と「アスリート」の使い分け方について、わかりやすく解説していきます!
「選手」とは
近本選手
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「選手」とは、競技会や試合に選ばれて出場する人のことを指します。もともとは「選ばれた人」という意味から来ていて、スポーツだけでなく、囲碁やチェス、オセロなどのゲームに参加する人にも使われます。
つまり、「選手」は選ばれて競技に出る人全般を指す言葉なんですね。プロでもアマチュアでも、趣味レベルでも、試合や大会に出場すれば「選手」と呼ぶことができます。
例えば:
- 「彼は地域の囲碁大会に出場する選手です」
- 「チェスの選手として活躍している」
- 「野球選手として20年のベテランだ」
このように、「選手」はとても幅広い意味で使える言葉です。
「アスリート」とは
一方、「アスリート」は英語の「athlete」から来ている言葉で、スポーツを職業にしている人や、高い目標を持って本格的にスポーツに取り組んでいる人のことを指します。
アスリートとは、スポーツなどの身体運動に優れた人や、体力、俊敏性、スタミナを要求される運動について訓練を積んだり、熟練している人のことなのです。
もともとは陸上競技の選手を指す言葉として使われ始めましたが、今では水泳、球技など、さまざまなスポーツ選手に対して使われるようになっています。ただし、囲碁やチェスなど身体を動かさない競技の人には「アスリート」とは呼びません。
例えば:
- 「オリンピックを目指すアスリート」
- 「プロのアスリートとして活躍している」
- 「アスリートは日々厳しいトレーニングを積んでいる」
「選手」と「アスリート」の大きな違い
この2つの言葉の最も大きな違いは、レベルや取り組み方への意識にあります。
「選手」は競技に参加する人全般を指すので、レベルは問いません。週末に楽しむレベルの人でも、試合に出れば「選手」です。
一方、「アスリート」は高いレベルを目指して本格的に取り組んでいる人を指します。プロである必要はありませんが、厳しいトレーニングを積み、競技に真剣に向き合っている人のことを「アスリート」と呼ぶことが多いのです。
私の周りにも、趣味でテニスをしている友人がいます。彼女は地域の大会に出場するので「テニス選手」とは言えますが、仕事の合間に楽しむレベルなので「アスリート」とは呼ばないですよね。一方、毎日何時間もトレーニングし、全国大会を目指している人は「アスリート」と呼ぶにふさわしいと感じます。
日本で「アスリート」という言葉が広まった理由
昭和のニュースや新聞では「選手」という言葉が使われ、「アスリート」は使われていませんでした。では、なぜ平成に入ってから「アスリート」という言葉が使われるようになったのでしょうか?
昭和の「選手」は国や競技団体に選ばれ、オリンピックは国を背負って競技に取り組むものでした。しかし平成に入った頃から、競技者は自己実現のためにスポーツに取り組むように変化しました。
つまり、「国のため」から「自分のため」へと、スポーツに対する考え方が変わったのです。この主体的な取り組み方の変化とともに、「アスリート」という言葉が広まっていったんですね。
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使い分けのポイント
では、実際にどう使い分ければいいのでしょうか? 簡単なポイントをまとめてみました。
「選手」を使う場合:
- 競技のレベルを問わず、試合に出る人全般
- 囲碁やチェスなど、身体を動かさない競技にも使える
- 「野球選手」「サッカー選手」など、特定の競技名と組み合わせる時
「アスリート」を使う場合:
- プロレベル、またはそれに近いレベルで活躍している人
- 厳しいトレーニングを積んでいる本格的なスポーツ競技者
- 身体を動かすスポーツに限定される
- オリンピックなど国際大会に出場するレベルの人
私の体験からも、子供の運動会で頑張っている姿を見た時は「小さな選手たち」と言いますが、「小さなアスリート」とは言わないですよね。でも、将来オリンピックを目指して毎日練習している子供に対しては「若きアスリート」と言うのがしっくりきます。
例文で確認しよう
実際の使い方を例文で見てみましょう。
「選手」の例文:
- 「息子は少年野球の選手として頑張っている」
- 「地域のマラソン大会に選手として参加した」
- 「チェスの選手として全国大会に出場する」
- 「ベテラン選手として後輩を指導している」
「アスリート」の例文:
- 「彼女はプロのアスリートとして世界で活躍している」
- 「アスリートは食事管理も徹底している」
- 「トップアスリートの練習風景を見学した」
- 「オリンピックを目指すアスリートたち」
このように、「アスリート」の方がより本格的で、レベルの高いイメージを持つ言葉だということがわかりますね。
英語での違いも知っておこう
英語では、「選手」は「player」や「contestant」と言います。野球選手なら「baseball player」、サッカー選手なら「soccer player」という具合です。
一方、特に陸上競技のイベントに参加する場合、その人はアスリート(athlete)と呼ばれます。英語でも日本語と同じように、ある程度の使い分けがあるんですね。
ちなみに、英語では「sports person」という言い方もあって、これはスポーツを楽しむ人全般を指します。必ずしも競技に出場しなくても、日常的に運動している人のイメージです。
よくある質問
Q1. 趣味でスポーツをしている人は「アスリート」と呼べますか?
基本的には難しいです。「アスリート」という言葉は、高いレベルを目指して本格的にトレーニングを積んでいる人に使われることが多いからです。趣味レベルでスポーツを楽しんでいる場合は、「スポーツを楽しんでいる人」や「スポーツ愛好家」という表現の方が適切でしょう。ただし、試合や大会に出場するなら「選手」と呼ぶことはできます。
Q2. プロでなくてもアスリートと呼べますか?
はい、呼べます。「アスリート」はプロだけを指す言葉ではありません。オリンピックなどを目標にしている人たちを呼ぶことが多いので、アマチュアでも高い目標を持って本格的にトレーニングしている人は「アスリート」と呼ぶことができます。重要なのは、プロかアマかではなく、どれだけ真剣に競技に取り組んでいるかという姿勢なのです。
Q3. eスポーツの選手は「アスリート」と呼べますか?
これは意見が分かれるところです。「アスリート」は特に陸上、水泳、球技の選手に関して使われる言葉とされているため、身体を動かさないeスポーツの選手を「アスリート」と呼ぶことには違和感を感じる人もいます。ただし、「選手」や「プレイヤー」という呼び方は全く問題ありません。「プロeスポーツ選手」という表現がしっくりきますね。
Q4. どちらを使えば失礼にならないですか?
基本的にはどちらを使っても失礼にはなりません。ただし、レベルの高いプロスポーツ選手や、オリンピック選手などに対しては「アスリート」と呼ぶ方が、その努力や実績に対する敬意が感じられます。逆に、趣味レベルの人や初心者に対して「アスリート」と呼ぶと、少し大げさに聞こえてしまうかもしれません。相手のレベルや状況に応じて使い分けるのがベストです。
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「選手」と「アスリート」、似ているようで実は違いがありましたね。簡単にまとめると:
- 選手: 競技会や試合に選ばれて出場する人全般。レベルは問わず、囲碁やチェスなどにも使える幅広い言葉
- アスリート: スポーツを職業にしている人や、高い目標を持って本格的にトレーニングを積んでいる人。身体を動かすスポーツに限定される
どちらを使うか迷った時は、その人がどれだけ本格的に取り組んでいるかを考えてみてください。趣味レベルなら「選手」、プロレベルや高い目標を持って厳しく取り組んでいるなら「アスリート」と呼ぶのがしっくりくるはずです。
私も子供に聞かれた時は、「選手っていうのは試合に出る人みんなのこと。アスリートは、毎日厳しい練習をして、もっともっと強くなろうって頑張っている人のことだよ」と説明するようにしています。
言葉の使い分けを知っていると、スポーツ観戦ももっと楽しくなりますよ!

