アメリカンフットボールのNFLには、同じニューヨークという名前がついた2つのチームがあります。「ニューヨーク・ジャイアンツ」と「ニューヨーク・ジェッツ」です。名前が似ているため、どっちがどっちか分からなくなってしまう方も多いのではないでしょうか。
私も最初はこの2つのチームの違いがよく分からず、テレビでアメリカンフットボールを見ているときに「あれ?さっきのチームと違うの?」と混乱した経験があります。でも大丈夫です。実はこの2つのチーム、名前は似ていますが、歴史も特徴も全く違うんです。
この記事では、ニューヨーク・ジャイアンツとニューヨーク・ジェッツの違いについて、初心者の方にもわかりやすく詳しく解説します。読み終える頃には、きっと2つのチームを迷わず区別できるようになりますよ。
ニューヨーク・ジャイアンツとは?歴史と基本情報
ジャイアンツの設立と歴史
ニューヨーク・ジャイアンツは、1925年にNFLに加盟した5チームのうちの1つで、同時に加盟したチームの中で唯一現存するチームです。つまり、非常に長い歴史を持つ老舗チームなんです。
チーム名の由来も興味深いものがあります。ジャイアンツの愛称は創設当時、ニューヨークにフランチャイズを置いていたメジャーリーグのニューヨーク・ジャイアンツから拝借したものです。当初は「ニューヨーク・フットボール・ジャイアンツ」という名前でした。
ジャイアンツの所属リーグと地区
ニューヨーク・ジャイアンツはNFC東地区に所属しています。NFCとは「ナショナル・フットボール・カンファレンス」の略で、NFLを2つに分けたカンファレンスの1つです。
ジャイアンツの実績と成績
ジャイアンツは非常に成功したチームとして知られています。これまでにグリーンベイ・パッカーズの12回、シカゴ・ベアーズの9回に次ぐリーグ3番目の8回全米チャンピオンとなっており、スーパーボウルで4回勝利を収めている実績があります。
ニューヨーク・ジェッツとは?歴史と基本情報
ジェッツの設立と歴史
ニューヨーク・ジェッツは、ジャイアンツよりも新しいチームです。設立は1959年で、ジャイアンツよりも34年遅れて誕生しました。
ジェッツの名前の由来
以前のホームスタジアムがニューヨークの空港に近く、『ジェット機の様に突き進む』という意味でジェッツとなりました。この名前の由来、とてもかっこいいですよね。
面白いことに、ジェッツの前の名前はタイタンズ・オブ・ニューヨークでした。これはニューヨークにあるもうひとつのNFLチーム、ジャイアンツ(巨人)より大きくて強いことを意識してつけられました。つまり、最初からライバル意識があったんです。
ジェッツの所属リーグと地区
ジェッツはジャイアンツとは違う地区に所属しています。所属:AFC東地区となっており、AFCとは「アメリカン・フットボール・カンファレンス」の略です。
ジェッツの実績と成績
ジェッツの実績を見ると、ジャイアンツと比べて控えめです。ニューヨーク・ジェッツは1回だけスーパーボウルで優勝しています。しかし、ジェッツは年間観客動員数で2位の人気を誇っており、ファンからは愛されているチームです。
本拠地とスタジアムの共通点と違い
同じスタジアムを使用する珍しいケース
実は、ニューヨーク・ジャイアンツとニューヨーク・ジェッツは、現在同じスタジアムを本拠地としています。メットライフ・スタジアムは、ニュージャージー州イーストラザフォードのメドウランズ・スポーツ・コンプレックス内にあり、ニューヨーク・ジェッツとニューヨーク・ジャイアンツの本拠地です。
ニューヨークなのにニュージャージー?
ここで疑問に思う方もいるでしょう。「ニューヨーク」という名前なのに、実際の本拠地はニュージャージー州イーストラザフォードにあります。ニューヨーク市から西に約5マイル(8キロメートル)のところに位置しています。
これは珍しいことではなく、アメリカのプロスポーツでは、チーム名と実際の本拠地が異なることがよくあります。
スタジアムの歴史
以前は「ジャイアンツ・スタジアム」と呼ばれていました。JETSのホームなのに、なぜかスタジアムの名前はもうひとりのホームチームであるジャイアンツになっていたので、JETSファンはいつも寂しい思いをしていたという逸話もあります。現在は「メットライフ・スタジアム」として、両チームが平等に使用しています。
パスの出し先を探るダニエル・ジョーンズに忍び寄る影・・・🐱👤😲
— NFL JAPAN (@nfljapan) November 11, 2019
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カンファレンスと地区の違い
NFCとAFCの違い
2つのチームの最も大きな違いの1つが、所属するカンファレンスです。
- ニューヨーク・ジャイアンツ:NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区
- ニューヨーク・ジェッツ:AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区
この違いは非常に重要で、通常の試合では両チームが直接対戦することはほとんどありません。異なるカンファレンスのチーム同士が対戦するのは、特別な場合や最終的なスーパーボウルでのみです。
地区内のライバル関係
同じ地区内のチームとは年2回対戦するため、激しいライバル関係が生まれます。
ジャイアンツのライバル
- ダラス・カウボーイズ
- フィラデルフィア・イーグルス
- ワシントン・コマンダーズ
ジェッツのライバル
- ニューイングランド・ペイトリオッツ
- バッファロー・ビルズ
- マイアミ・ドルフィンズ
チームカラーとユニフォームの違い
ジャイアンツのチームカラー
ジャイアンツのチームカラーは青と赤です。「ビッグ・ブルー」という愛称でも親しまれており、Big Blue ニューヨーク・ジャイアンツとして知られています。
ジェッツのチームカラー
現在のチームカラーのグリーンは1960、1970年代に使用されていたものより若干濃いものが使用されているとのことです。ジェッツといえば緑色のユニフォームが印象的ですね。
私も初めてNFLを見たとき、緑のユニフォームを着たチームが印象に残りました。他のチームではあまり見ない色なので、覚えやすいと思います。
ファン文化と応援スタイルの違い
ジェッツの名物応援
「ジェイ!イー!ティー!エス!ジェッツ!ジェッツ!ジェッツ!」という、JETSの名物応援歌。みんなが声を合わせて、このチャントを唄うので、会場は大盛りあがりです。
このチャントをリードするのが、名物ファンのファイヤーマン・エド(Fireman Ed)という人物で、ジェッツファンにとっては欠かせない存在です。
ニューヨークでの人気の違い
NYには2つのNFLチームがあることでも有名です。そのため、ジャイアンツ派かJETS派の二派に分かれ、ニューヨークでは会話のネタになるほど、2つのチームの人気は拮抗しています。
実際の使い分け方と見分け方
テレビ中継での見分け方
テレビでアメリカンフットボールを見るとき、以下のポイントで簡単に見分けることができます:
- ユニフォームの色
- 青と赤 → ジャイアンツ
- 緑と白 → ジェッツ
- 画面に表示される略称
- NYG → ニューヨーク・ジャイアンツ
- NYJ → ニューヨーク・ジェッツ
- 対戦相手
- NFC東地区のチーム(ダラス、フィラデルフィアなど)と対戦 → ジャイアンツ
- AFC東地区のチーム(ペイトリオッツ、ビルズなど)と対戦 → ジェッツ
会話での使い分け
アメリカンフットボールの話をするとき、相手がどちらのファンかを知ることは重要です。なぜなら、同じニューヨークでもライバル関係にあるからです。
「ニューヨークのチームのファンなんです」と言われたら、「ジャイアンツですか?それともジェッツですか?」と聞いてみましょう。きっと熱く語ってくれるはずです。
初心者がよく間違えるポイント
名前の混同
「ニューヨーク・ジャイアンツ」と聞いて、野球の読売ジャイアンツを思い浮かべる日本人は多いでしょう。僕たち日本人からすると、ジャイアンツというと、やはりプロ野球ですね。読売巨人軍、読売ジャイアンツです。しかし、アメリカでは、ジャイアンツといえばMLBのサンフランシスコ・ジャイアンツか、NFLのNYジャイアンツなのです。
本拠地の勘違い
「ニューヨーク」という名前から、マンハッタンにスタジアムがあると思う人もいますが、実際にはニュージャージー州にあります。これは覚えておくと便利です。
対戦の頻度
同じニューヨークのチームだから頻繁に対戦すると思われがちですが、実際には異なるカンファレンスに所属しているため、直接対戦する機会は限られています。
私の体験談:実際にスタジアムに行ってみて
昨年、ニューヨークを訪れた際に、偶然にもメットライフ・スタジアムでジェッツの試合を観戦する機会がありました。スタジアムまでの道のりで、緑色のジャージを着たファンがたくさんいて、「これがジェッツファンなんだ」と実感しました。
試合中の応援も迫力満点で、特に例の「J-E-T-S JETS! JETS! JETS!」のチャントは鳥肌が立つほどでした。周りのファンに教えてもらいながら一緒に応援していると、チーム愛の深さを感じることができました。
スタジアムでは、ジャイアンツとジェッツ両方のグッズショップがあり、1つのスタジアムを2つのチームが共有している珍しさを改めて感じました。
TVerでNFL倶楽部をみれた…
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よくある質問(FAQ)
Q1: ジャイアンツとジェッツ、どちらが強いの?
A: 歴史的に見ると、ジャイアンツの方が多くのチャンピオンシップを獲得しています。しかし、その年によって強さは変わるので、毎シーズン注目してみてください。
Q2: なぜ同じスタジアムを使っているの?
A: スタジアム建設にかかる莫大な費用を分担するため、また効率的な運営のために共用しています。アメリカでは珍しいケースですが、うまく機能しています。
Q3: どちらのチームの方が人気があるの?
A: ニューヨーク地域では、ほぼ同等の人気があります。家族内でも分かれることがあるほどです。
Q4: 初心者はどちらのチームを応援すればいい?
A: どちらも魅力的なチームです。ユニフォームの色やプレイスタイル、選手の好みで選んでみてください。大切なのは楽しむことです。
Q5: ジャイアンツとジェッツが対戦することはあるの?
A: 通常のレギュラーシーズンでは4年に1度程度しか対戦しません。プレシーズンゲームでは対戦することもあります。
Q6: 日本からでも試合を見ることはできる?
A: はい、日本でもケーブルテレビやインターネット配信でNFLの試合を観戦することができます。
「アメフト」の人気商品をレビュー件数順に楽天でチェック!まとめ:ジャイアンツとジェッツの違いを整理
ニューヨーク・ジャイアンツとニューヨーク・ジェッツの主な違いをまとめると以下のようになります:
歴史と設立年
- ジャイアンツ:1925年設立の老舗チーム
- ジェッツ:1959年設立の比較的新しいチーム
所属カンファレンス・地区
- ジャイアンツ:NFC東地区
- ジェッツ:AFC東地区
チームカラー
- ジャイアンツ:青と赤(ビッグ・ブルー)
- ジェッツ:緑と白
実績
- ジャイアンツ:スーパーボウル4回優勝
- ジェッツ:スーパーボウル1回優勝
本拠地
- 両チーム共通:メットライフ・スタジアム(ニュージャージー州)
最初は混乱するかもしれませんが、これらのポイントを押さえておけば、きっと2つのチームを区別できるようになります。どちらも長い歴史と熱心なファンを持つ素晴らしいチームです。機会があれば、ぜひ実際の試合を観戦してみてください。きっと、アメリカンフットボールの魅力にハマってしまいますよ。