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「腹式呼吸」と「胸式呼吸」の違い!メリットや正しいやり方

健康・スポーツ

「深呼吸をするとき、お腹が膨らんでいますか?それとも胸が膨らんでいますか?」

普段何気なくしている呼吸ですが、実は「腹式呼吸」と「胸式呼吸」という2つの方法があることをご存じでしょうか。この2つの呼吸法は、体への効果や使う筋肉が大きく異なります。どちらも正しい呼吸法ですが、使い分けることで心と体をもっと健康にすることができるんです。

最近、仕事のストレスで夜眠れない、疲れが取れないという悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。そんな方にこそ知ってほしいのが、この2つの呼吸法の違いと使い分け方です。特に腹式呼吸は、リラックス効果が高く、現代人が失いがちな深い呼吸を取り戻すのに役立ちます。

この記事では、腹式呼吸と胸式呼吸の基本的な違いから、それぞれのメリット・デメリット、正しいやり方まで、実体験も交えながら詳しく解説していきます。

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腹式呼吸と胸式呼吸の基本的な違い

まずは、腹式呼吸と胸式呼吸の基本的な違いから説明していきましょう。

使う筋肉の違い

腹式呼吸と胸式呼吸の最大の違いは、横隔膜の使い方です。胸式呼吸は胸の肋間筋(肋骨と肋骨の間の筋肉)を使い、肋骨の上げ下げにて行われる呼吸法で、腹式呼吸は胸腔と腹腔を仕切っている膜状の筋肉である横隔膜を使う呼吸法です。

簡単に言うと、胸式呼吸は胸の筋肉を主に使い、腹式呼吸はお腹の奥にある横隔膜という筋肉を主に使うということです。

息を吸うときの体の動き

息を吸うときの体の動きにも明確な違いがあります。腹式呼吸では息を吸うとお腹(下腹部)が膨らみ、胸式呼吸では息を吸うと胸が膨らみます。

実際に試してみると分かりやすいのですが、腹式呼吸では胸はあまり動かず、お腹が風船のように膨らんだり縮んだりします。一方、胸式呼吸では肩も一緒に上下することが多く、胸全体が大きく動きます。

空気を吸える量の違い

腹式呼吸と胸式呼吸を比較すると、腹式呼吸のほうが横隔膜を3倍〜4倍動かすといわれています。横隔膜に引っ張られることで肺は広がりやすくなり、胸式呼吸よりも吸える空気の量が多いという違いがあります。

これは、横隔膜が大きく動くことで肺の下部まで十分に空気が届くためです。普段使っていない肺の部分まで活用できるので、より多くの酸素を体に取り込むことができるのです。

腹式呼吸のメリットと効果

腹式呼吸には多くのメリットがあります。特に現代人にとって嬉しい効果がたくさんあるので、詳しく見ていきましょう。

リラックス効果と副交感神経の活性化

腹式呼吸で使う横隔膜には自律神経がたくさん集まっており、横隔膜を積極的に動かすことで自律神経の束を刺激し、副交感神経を優位にして身体を安定した状態に導くと言われています。

これは私も実際に感じることがあります。夜なかなか寝つけないとき、ベッドの中で腹式呼吸を5分ほど続けると、心がだんだん落ち着いてきて、自然と眠りにつけることが多いんです。仕事で頭がフル回転している日ほど、この効果を実感します。

酸素不足の解消

現代人はふだん胸の上部だけ使った浅い呼吸(胸式呼吸)をしがちなうえ、ストレスなどによって呼吸がさらに浅くなりやすいことから、慢性的な酸素不足が指摘されています。腹式呼吸は横隔膜を下に押し下げることで胸郭を広げ、ふだんはあまり使われていない肺の下部にまで空気を送り込みます。

デスクワークをしていると、集中しすぎて呼吸が浅くなっていることがあります。そんなとき、意識して腹式呼吸をすると、頭がスッキリして集中力も回復するのを感じます。

ヨガやリラクゼーションでの活用

腹式呼吸は主にヨガで採用されており、リラックス効果が高いとされています。ヨガのレッスンに参加したことがある方なら、インストラクターの方が「お腹を膨らませながら息を吸って」と指導されるのを聞いたことがあるでしょう。

胸式呼吸のメリットと効果

胸式呼吸にも、腹式呼吸とは違った素晴らしいメリットがあります。

交感神経の活性化とリフレッシュ効果

胸式呼吸では交感神経が優位になるためアドレナリンの分泌を促し、身体をアクティブに動かしたり気持ちを奮い立たせたりする効果があると言われています。

朝起きたときや、これから頑張ろうという気持ちになりたいときに胸式呼吸をすると、体が活動モードに切り替わるのを感じることができます。

素早い呼吸に適している

胸式呼吸は横隔膜をあまり動かさない浅い呼吸のため、一度に吸える量は少ないですが素早く呼吸できます。

運動中や緊急時など、すぐに酸素が必要な状況では、胸式呼吸の方が適しています。階段を駆け上がったときなどは、自然と胸式呼吸になっているはずです。

ピラティスでの活用

胸式呼吸は主にピラティスで使われており、交感神経を活性化させる効果があります。胸式呼吸は特にリフレッシュのために使われています。

ピラティスのレッスンでは、体を活性化させながら集中力を高めるために胸式呼吸が用いられています。

腹式呼吸の正しいやり方

それでは、腹式呼吸の具体的な方法を説明していきます。最初は難しく感じるかもしれませんが、練習すれば誰でもできるようになります。

基本の姿勢

まずは楽な姿勢を取りましょう。立っていても座っていても構いませんが、初心者の方は仰向けに横になるのがおすすめです。背筋を軽く伸ばし、肩の力を抜いてリラックスしてください。

手の位置で確認

片手をお腹に、もう片手を胸に置いてみましょう。正しく腹式呼吸ができていれば、お腹に置いた手が上下に動き、胸に置いた手はあまり動きません。

呼吸のリズム

  1. 鼻からゆっくりと息を吸い、お腹を風船のように膨らませます
  2. 3秒から5秒かけて、お腹の奥までしっかりと空気を送り込みます
  3. 口からゆっくりと息を吐き、お腹をへこませていきます
  4. 吐く時間は吸う時間の2倍くらいを目安にします

最初は意識しすぎて力が入ってしまうかもしれませんが、慣れてくると自然にできるようになります。

胸式呼吸の正しいやり方

胸式呼吸も正しい方法で行うことで、より効果的になります。

基本の姿勢

背筋を伸ばし、肩を後ろに引いて胸を軽く張った姿勢を取ります。立っても座っても構いません。

呼吸の方法

  1. 鼻から息を吸いながら、胸を左右に広げるイメージで空気を取り込みます
  2. 肋骨が左右に開くように意識しながら、胸全体を膨らませます
  3. 口から息を吐きながら、胸を元の位置に戻します
  4. 呼吸のリズムは腹式呼吸よりも少し早めでも構いません

胸式呼吸では肩が上がりがちですが、できるだけ肩は上げずに、胸の横への広がりを意識することが大切です。

効果的な使い分け方と実例

2つの呼吸法を適切に使い分けることで、日常生活がより快適になります。

リラックスしたいときは腹式呼吸

  • 就寝前のリラックスタイム
  • ストレスを感じたとき
  • 疲労回復したいとき
  • ヨガや瞑想をするとき

実際に、仕事で緊張する会議の前に、トイレで3分ほど腹式呼吸をすることがあります。すると、緊張がほぐれて落ち着いて発言できるようになりました。

活動的になりたいときは胸式呼吸

  • 朝の目覚めのとき
  • 運動前のウォーミングアップ
  • 集中力を高めたいとき
  • ピラティスやエクササイズをするとき

朝起きるのが苦手だったのですが、ベッドの中で胸式呼吸を10回ほど行うと、体が目覚めモードに切り替わって起きやすくなりました。

日常生活での取り入れ方

呼吸法を日常生活に取り入れるコツをご紹介します。

時間を決めて習慣化

最初は時間を決めて練習するのがおすすめです。例えば、朝起きてすぐに胸式呼吸を5回、夜寝る前に腹式呼吸を10回といったように、ルーティンにしてしまいましょう。

通勤時間を活用

電車の中や歩いているときも、呼吸法を練習するチャンスです。特に混雑した電車でストレスを感じたときは、腹式呼吸を意識すると心が落ち着きます。

仕事中の休憩に

パソコン作業で疲れを感じたら、デスクに座ったまま軽く腹式呼吸をしてみてください。1分程度でも効果を感じることができます。

よくある間違いと注意点

呼吸法を実践する際によくある間違いをまとめました。

力みすぎない

呼吸法を意識しすぎて、体に力が入ってしまうことがあります。特に初心者の方は、無理に大きく息を吸おうとして肩や胸に力が入りがちです。自然体でリラックスして行うことが大切です。

一度にたくさんやろうとしない

効果を早く実感したくて、一度に長時間練習してしまう方がいますが、これは逆効果になることがあります。最初は短時間から始めて、徐々に慣らしていきましょう。

場所や環境を選ぶ

空気の悪い場所や騒がしい環境では、呼吸法の効果が半減してしまいます。できるだけ空気のきれいな静かな場所で行うようにしましょう。

よくある質問

Q1. 腹式呼吸と胸式呼吸、どちらを優先して覚えるべきですか?

現代人は胸式呼吸に偏りがちなので、まずは腹式呼吸から始めることをおすすめします。腹式呼吸をマスターしてから、場面に応じて胸式呼吸を使い分けるようにするとよいでしょう。リラックス効果の高い腹式呼吸を身につけることで、日々のストレス軽減に役立ちます。

Q2. 1日にどのくらい練習すれば効果が実感できますか?

個人差はありますが、毎日5〜10分程度の練習を1週間続けると、多くの方が何らかの変化を感じ始めます。私の体験では、3日目くらいから夜の寝つきがよくなり、1週間後には日中のストレス耐性が向上したように感じました。無理をせず、自分のペースで続けることが大切です。

Q3. 運動中はどちらの呼吸法を使うべきですか?

運動の種類によって使い分けることがポイントです。ヨガやストレッチなどのゆったりとした運動では腹式呼吸が適しており、ランニングやピラティスなどの活動的な運動では胸式呼吸が適しています。ヨガとピラティスが似ているように見えても、呼吸法が異なるため、それぞれの運動に適した呼吸を行うことが大切です。

Q4. 呼吸法を練習していると頭がクラクラするのですが、大丈夫でしょうか?

初心者の方によくある症状です。これは普段よりも多くの酸素を取り込んでいるためで、通常は心配ありません。ただし、無理は禁物です。クラクラしたら一度休憩し、普通の呼吸に戻してください。慣れてくると症状は軽減されます。心配な場合は医師に相談することをおすすめします。

Q5. 子どもにも教えても大丈夫ですか?

はい、お子さんにも安全に教えることができます。ただし、大人のように長時間行う必要はありません。ゲーム感覚で「お腹を風船みたいに膨らませてみよう」などと楽しく教えてあげるとよいでしょう。集中力の向上や情緒の安定にも役立ちます。

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まとめ

腹式呼吸と胸式呼吸は、使う筋肉も効果も全く異なる2つの呼吸法です。

腹式呼吸は横隔膜を使ってお腹を膨らませる呼吸法で、副交感神経を活性化させ、深いリラックス効果をもたらします。ストレス軽減や睡眠の質向上に効果的で、ヨガでも採用されています。

胸式呼吸は肋間筋を使って胸を膨らませる呼吸法で、交感神経を活性化させ、体を活動モードにしてくれます。素早い呼吸が可能で、ピラティスや運動時に適しています。

どちらも正しい呼吸法であり、目的に応じて使い分けることが大切です。リラックスしたいときは腹式呼吸、活動的になりたいときは胸式呼吸を意識してみてください。

毎日少しずつでも継続することで、心と体の健康管理に大きく役立ちます。まずは無理をせず、自分のペースで始めてみることから始めてみませんか。正しい呼吸法をマスターして、より充実した毎日を送りましょう。