服を買うとき、タグを見ると「ポリエステル」「ナイロン」「レーヨン」「アクリル」といった文字が並んでいますよね。どれも似たような化学繊維だけど、実は全然違う特徴を持っているんです。
私も子供の服を選ぶとき、よく素材で悩むんです。「この素材って洗濯しても大丈夫?」「静電気が起きやすいのかな?」って気になって、タグとにらめっこすること、ありませんか?
今回は、この4つの繊維の違いを、わかりやすく解説していきます!
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ポリエステルとは
ポリエステルは、石油を原料とした合成繊維です。ペットボトルと同じ材料(ポリエチレンテレフタレート)から作られているんですよ。世界で最も多く生産されている合成繊維で、私たちの生活にとっても身近な存在です。
ポリエステルの特徴
ポリエステルは強度が高く、シワになりにくい素材です。また、型崩れしにくく、吸水性が低いため乾きやすいという特徴があります。
メリット:
- シワになりにくく、アイロンがけが楽
- 型崩れしにくい
- 速乾性が高い
- 丈夫で長持ち
- 虫やカビに強い
デメリット:
- 静電気が起きやすい
- 毛玉ができやすい
- 油汚れが落ちにくい
私は子供の体操着を選ぶとき、ポリエステル素材を選ぶようにしています。汗をかいてもすぐ乾くし、毎日洗っても丈夫なのが助かるんですよね。
ポリエステルが使われるアイテム
Tシャツ、スポーツウェア、ブラウス、Yシャツ、アウター、カーテンなど、本当に幅広く使われています。
ナイロンとは
ナイロンは、主に石油を原料とする「ポリアミド」とよばれる合成樹脂から作られた繊維で、世界で2番目に生産量が多い素材です。世界で最初に作られた合成繊維としても有名ですね。
ナイロンの特徴
ナイロンはポリエステルよりも摩擦に強く、軽い素材です。型崩れせず、染色しやすく、吸湿性が低く乾きやすいという特徴があります。また、伸縮性が高く、柔軟でストレッチ性に富んでいます。
メリット:
- 摩擦に非常に強い(綿の約10倍)
- 軽くて伸縮性がある
- 染色しやすい
- 速乾性が高い
- 虫やカビに強い
デメリット:
- 熱に弱い(120℃を超えると縮む)
- 日光で黄変しやすい
- 静電気が起きやすい
我が家では、子供のリュックサックはナイロン製を選んでいます。丈夫で軽いから、毎日使っても全然ヘタらないんですよね。
ナイロンが使われるアイテム
スポーツウェア、バッグ、リュック、ウィンドブレーカー、ストッキング、アウトドア用品など。
レーヨンとは
昨日の服。レーヨンの柔らかい生地が心地良い。 pic.twitter.com/ab4My6Jpov
— 夜宵 (@vanitas0420) September 23, 2025
レーヨンは「光る糸」という意味で、化学繊維の中の再生繊維の一種です。木材パルプが原料となっており、絹のような光沢と手触りが特徴です。世界最古の人工繊維として開発されました。
レーヨンの特徴
レーヨンは、ポリエステルやナイロンと違って「再生繊維」に分類されます。天然素材(木材パルプ)を化学処理して作られているんです。
ポリエステルやナイロンとの大きな違いは、吸湿性が高いことと静電気が起きにくいことです。衣料品に使用しても身体にまとわりつくことがなく、快適に着ることができます。耐熱性があることも、合成繊維と違う点です。
メリット:
- シルクのような美しい光沢
- ドレープ性がある(しなやかに垂れる)
- 吸湿性が高い
- 静電気が起きにくい
- 涼しく感じる
デメリット:
- 水に非常に弱い(縮みやすい)
- シワになりやすい
- 摩擦に弱い
夏に涼しく着られるブラウスって、レーヨン素材のものが多いですよね。肌触りが良くて、体にまとわりつかないから快適なんです。ただ、洗濯には本当に気を使います!
レーヨンが使われるアイテム
シャツ、ブラウス、ワンピース、スカート、裏地など。高級感のある衣類によく使われています。
アクリルとは
1ヶ月くらいかけて初セーター完成〜!!途中で帽子やらあみぐるみやら色々挟んでるけどセーターのやる気が帰ってきてよかった( ˇωˇ )そのままどっか行きがち…
— なつきち@編み物 (@natsukiti_c) December 27, 2024
とりあえず糸始末をしようね⸜( ᐛ )⸝
ダイソーアクリル毛糸 黒8玉、赤2玉 pic.twitter.com/5gC3eNix86
アクリルの原料は、石油から作られるアクリロニトリルです。非常に軽く、保温性に優れているので、毛(ウール)に似た特徴があります。「合成ウール」とも呼ばれる化学繊維の中でも高級繊維です。
アクリルの特徴
メリット:
- ウールのような暖かさ
- ウールより軽くて強い
- 発色が良く、色鮮やか
- 虫害を受けない
- 価格が安い
デメリット:
- 毛玉ができやすい
- 熱に弱い
- 静電気が起きやすい
- 吸湿性が低い
冬になると、子供のセーターはアクリル素材のものが活躍します。ウールより安いし、洗濯しやすいので、気軽に着せられるんですよね。ただ、毛玉取りは必須アイテムです!
アクリルが使われるアイテム
セーター、カーディガン、毛布、カーペット、靴下など。冬物の衣類によく使われています。
4つの素材の比較
原料の違い
- ポリエステル:石油(ペットボトルと同じ)
- ナイロン:石油(ポリアミド)
- レーヨン:木材パルプ(天然原料)
- アクリル:石油(アクリロニトリル)
レーヨンだけが天然原料から作られているんですね。だから、他の3つとは性質が大きく違うんです。
繊維の分類
- ポリエステル、ナイロン、アクリル:合成繊維
- レーヨン:再生繊維
強度の違い
摩擦への強さでは、ナイロンが最も優れており、その強度は綿の約10倍とされています。ポリエステルも高い強度を持ちますが、ナイロンよりは少し弾力性や柔軟性が低くなります。アクリルも強度はありますが、レーヨンは水に濡れると弱くなってしまいます。
熱への強さ
- ポリエステル:比較的熱に強い(150℃まで耐える)
- ナイロン:熱に弱い(120℃を超えると縮む)
- レーヨン:耐熱性はあるが、水に弱い
- アクリル:熱に弱い
吸湿性の違い
- レーヨン:吸湿性が高い
- ポリエステル、ナイロン、アクリル:吸湿性が低い
ナイロンはプラス、ポリエステルはマイナスに帯電しやすい性質があります。他の繊維ではウール・レーヨンがプラスに、アクリル・アセテートがマイナスに帯電しやすい性質があります。重ね着をする際には、プラス同士またはマイナス同士の組み合わせにすると静電気が起きにくくなりますよ。
価格の違い
一般的に、ポリエステルが最も安価で、次いでアクリル、ナイロンの順になります。レーヨンは製品によって価格差が大きいです。
季節別の使い分け方
春・秋
- ポリエステル:軽くて着やすい
- ナイロン:ウィンドブレーカーなどに
- レーヨン:快適な肌触り
- アクリル:薄手のカーディガンに
夏
- ポリエステル:速乾性が高く、スポーツに最適
- ナイロン:水着や軽いアウターに
- レーヨン:涼しく快適(ただし汗に注意)
- アクリル:基本的に夏には不向き
冬
- ポリエステル:アウターの中綿に
- ナイロン:防寒アウターの表地に
- レーヨン:裏地に
- アクリル:セーターなど、保温性が必要なものに
洗濯方法の違い
ポリエステルの洗濯
綿とポリエステル、アクリルの3つの繊維が50%~100%を占めていれば、水で洗っても縮みや色落ちの心配が少ない衣類になるので、家庭で洗っても安心です。
洗濯のポイント:
- 洗濯ネットに入れる
- 汚れ物と分けて洗う
- 乾燥機は短時間に
- アイロンはあて布を使う
ナイロンの洗濯
ナイロンは静電気が起きやすく、ホコリや花粉がつきやすいので、こまめに洗いましょう。直射日光に干すと黄変するので、必ず陰干しです。
洗濯のポイント:
- こまめに洗う
- 陰干しする(日光で黄変する)
- 低温でアイロンをかける
レーヨンの洗濯
レーヨンは水に濡れると弱くなり縮みやすいため、手洗いなどでやさしく洗いましょう。シワになりやすいので、脱水は短くし、カタチを整えて干しましょう。
洗濯のポイント:
- 洗濯表示を必ず確認
- 手洗いがおすすめ
- 脱水は短時間に
- 平干しする
- アイロンは中温であて布を使う
私の経験上、レーヨン素材のブラウスは、洗濯機の「手洗いコース」でも縮んでしまったことがあります。大切な服は、やっぱり手洗いかクリーニングが安心ですね。
アクリルの洗濯
アクリルは毛玉ができやすいので、裏返して洗うとより安心です。強くて丈夫、色あせもしにくい素材ですが、熱に弱いので、アイロンは低温で使用してください。
洗濯のポイント:
- 裏返して洗う(毛玉防止)
- 洗濯ネットを使う
- 平干しする(型崩れ防止)
- アイロンは低温であて布を使う
マテリアル主義ですが、アクリル混のセーターを買ってしまった!
— Hama (@photo887) September 25, 2023
試着したらチクチクしなかった
MAISON SPECIAL
¥17,930
ナイロン77%、アクリル20%、ウール3%
静電気注意(矢印の箇所が対局)
ナイロン・ウール⇔アクリル
静電気防止スプレーをかけて着る! pic.twitter.com/NomDNJm79o
実際の使用例と体験談
私が一番よく使うのは、ポリエステル素材の服です。子育て中だと、とにかく洗濯の回数が多いので、丈夫で扱いやすい素材が一番助かるんですよね。
夏場は、レーヨン混紡のブラウスが活躍します。涼しくて着心地がいいんですが、洗濯するときは本当に神経を使います。一度、普通に洗濯機で洗ってしまって、縮んで着られなくなったことがあるんです。それ以来、レーヨンが入っている服は必ず手洗いするようにしています。
冬のセーターは、アクリル素材のものをよく買います。ウールより安くて、気軽に洗えるのが魅力。ただ、毛玉取りは定期的にやらないと、すぐにボロボロに見えてしまうのが悩みどころです。
ナイロン素材は、子供のバッグやアウターで活躍しています。本当に丈夫で、雨に濡れても大丈夫だし、汚れもサッと拭けるので助かっています。
よくある質問
Q1:ポリエステルとナイロン、どちらが丈夫ですか?
摩擦への強さではナイロンの方が優れており、引き裂きに対しての強さが高い特性を持ちます。ただし、ポリエステルも高い強度を持ち、形状保持性に優れています。用途に応じて選ぶのがおすすめです。バッグやアウトドア用品ならナイロン、衣類全般ならポリエステルが扱いやすいですよ。
Q2:レーヨンは家で洗濯できますか?
レーヨンは洗濯表示によります。洗濯可能なものもありますが、水に弱いため家庭では洗濯できないこともあります。洗濯をする前に必ず洗濯表示を確認しましょう。大切なものは洗濯機を使用せず、手洗いまたはクリーニングに出すことをおすすめします。
Q3:静電気が起きにくい組み合わせはありますか?
ナイロンはプラス、ポリエステルはマイナスに帯電しやすい性質があります。重ね着をする際にはプラス同士またはマイナス同士の組み合わせにした方が静電気が起きにくいです。例えば、ポリエステルのトップスにアクリルのカーディガンを合わせると、静電気が起きにくくなります。
Q4:アクリルの毛玉を防ぐ方法はありますか?
アクリルは毛玉ができやすいので、裏返して洗うとより安心です。また、洗濯ネットを使用し、他の衣類との摩擦を減らすことも効果的です。着用後はブラシでケアするのもおすすめですよ。
Q5:夏に着るならどの素材が一番涼しいですか?
レーヨンは吸湿性が高く、静電気が起きにくく、衣料品に使用しても身体にまとわりつくことがなく、快適に着ることができます。ただし、汗をかくとベタつきやすいので、速乾性が欲しい場合はポリエステル素材の方が快適です。
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ポリエステル、ナイロン、レーヨン、アクリルは、どれも化学繊維ですが、それぞれ全く違う特徴を持っています。
ポリエステルは丈夫で扱いやすく、日常使いに最適。シワになりにくく、速乾性が高いので、忙しい方にぴったりです。
ナイロンは摩擦に強く、軽くて伸縮性があるので、バッグやスポーツウェア、アウトドア用品に最適。ただし熱に弱いので注意が必要です。
レーヨンは絹のような美しい光沢と肌触りが魅力で、吸湿性が高く涼しく着られます。ただし水に非常に弱いので、洗濯には細心の注意が必要です。
アクリルはウールのような暖かさがあり、価格も手頃。冬のセーターなどに最適ですが、毛玉ができやすいのが難点です。
それぞれの特徴を理解して、用途や季節に合わせて選べば、もっと快適に、そして長く服を楽しめますよ。タグを見るのが少し楽しくなるかもしれませんね!

