「また」と読む漢字には、「又」と「叉」があります。でも、この2つの漢字、見た目がとても似ているし、どちらも「また」と読むので混乱しやすいですよね。実は、それぞれ意味や使い方が違います。
この記事では、「又」と「叉」の違いをだれでも分かるように、やさしく解説します。例文もたくさん紹介するので、今日から正しく使い分けられるようになりますよ!
「又」と「叉」ってどんな漢字?
「又」と「叉」は、どちらも「また」と読みますが、意味や使い方が違います。まずはそれぞれの基本的な意味を見てみましょう。
「又」の意味・使い方
「又」は、「再び」「もう一度」「その上」といった意味があります。何かが繰り返されるときや、追加で何かを言いたいときに使います。
たとえば、
- 「又、同じ間違いをしてしまった」
- 「又聞きでは信じられない」
- 「又、来るね」
のように使います。
「又」は、もともと「右手を伸ばして物を持つ動作」から生まれた漢字で、「持つ」「右」などの意味もありましたが、今は「再び」「また」として使われることが多いです。
「叉」の意味・使い方
「叉」は、「先が二つに分かれているもの」や「分岐する」「交差する」といった意味があります。
たとえば、
- 「音叉(おんさ)」…二股に分かれた金属の棒
- 「交叉点(こうさてん)」…二つの道が交わる場所
- 「三叉神経(さんさしんけい)」…三つに分かれる神経
のように使います。
「叉」は、指を交差させた形からできた漢字です。「また」のほか、「さすまた(捕り物道具)」や「叉焼(チャーシュー)」などでも使われます。
又に点で叉 #ザセカンド
— ばなちゃ (@Banana_nao3) April 19, 2025
「又」と「叉」の共通点と違い
「又」と「叉」は、どちらも「また」と読みますが、意味が違います。
漢字 | 読み | 主な意味 | 使い方・例 |
---|---|---|---|
又 | また | 再び、もう一度、その上 | 又、会いに行く/又聞き/又従兄弟 |
叉 | また | 二股、分かれる、交差する | 音叉/交叉点/三叉神経 |
「又」は「もう一度」や「追加」の意味が強く、「叉」は「分かれる」「交差する」など形や状態を表すときに使います。
「又」の由来と具体的な使い方
「又」は、昔は「右手で何かを持つ」というイメージから生まれました。今では「再び」「また」という意味で使われます。
例文
- 「又、同じことを言っている」
- 「又従妹(またいとこ)は親戚の一人だ」
- 「又聞きの話は信ぴょう性がない」
このように、何かが繰り返されるときや、追加の情報を伝えるときに使います。
「叉」の由来と具体的な使い方
「叉」は、指を組み合わせたり、二つに分かれたりする形からできた漢字です。何かが分かれている、交差している、二股になっているときに使います。
例文
- 「音叉は音楽の授業で使う道具だ」
- 「交叉点で車がぶつかりそうになった」
- 「三叉路(さんさろ)で道が分かれている」
また、「叉」は「手をこまねく」という意味もあります。
「また」と読む他の漢字
「また」と読む漢字は、「又」と「叉」以外にもいくつかあります。
- 亦(また):古文や難しい文章で使われる
- 復(また):もう一度、再び
- 俣(また):川が分かれる場所など
- 股(また):足の付け根
たとえば、「復習(ふくしゅう)」は「同じことをもう一度学ぶ」という意味です。「二俣川(ふたまたがわ)」は、川が二つに分かれている場所の名前です。「股」は、足の付け根のことを指します。
「又」と「叉」の例文まとめ
「又」の例文
- 又、同じ間違いをしてしまった
- 又聞きでは信じられない
- 又、来るね
- 又従妹は親戚の一人
- 風の又三郎(小説のタイトル)
「叉」の例文
- 音叉を使って音を合わせる
- 交叉点で車が止まった
- 三叉神経は顔の神経
- 叉焼は中華料理のチャーシュー
- 叉手網(さすあみ)は魚をとる網
よくある間違いと注意点
「又」と「叉」は、どちらも「また」と読めて、意味も少し重なる部分があります。でも、使い方が違うので注意が必要です。
- 「又」は「もう一度」「再び」「その上」といった意味で使う
- 「叉」は「二股」「分かれる」「交差する」といった意味で使う
たとえば、「又、会いましょう」と言いたいときに「叉」を使ってしまうと、意味が変わってしまいます。
まとめ
「又」と「叉」は、どちらも「また」と読みますが、意味と使い方が違います。
「又」は「再び」「もう一度」「その上」という意味で、繰り返しや追加を表すときに使います。「叉」は「二股」「分かれる」「交差する」といった形や状態を表すときに使います。見た目が似ているので間違えやすいですが、意味をしっかり覚えて正しく使い分けましょう!