野球の世界大会といえば、どの大会を思い浮かべますか?「WBC」「プレミア12」「オリンピック」など、似ているようで実は全然違う大会がたくさんありますよね。
私も子どもと一緒に野球中継を見ていて、「なんでWBCには大谷翔平選手が出ていたのに、プレミア12には出ていないの?」と聞かれて、うまく説明できなかった経験があります。調べてみると、運営している団体から参加する選手まで、本当にそれぞれ特色があって興味深かったです。
この記事では、野球の3大国際大会である「WBC」「プレミア12」「オリンピック」の違いを、分かりやすく比較解説します。どの大会が一番レベルが高いのか、なぜメジャーリーガーが参加する大会としない大会があるのかなど、野球ファンなら知っておきたいポイントをまとめました。
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WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)とは何か
Netflixが来年WBC日本独占放送権を獲得。
— ショウタイムズ【公式】 (@shoutaimuzu) August 27, 2025
放映権料は前回の5倍150億円規模に跳ね上がり、地上波は完全撤退。大谷翔平が視聴率48.7%を叩き出した大会が地上波で見られない衝撃。新聞・テレビ界は黒船来航と表現し裏切られたと憤慨。日本の野球人気に暗雲か… pic.twitter.com/mGeVMsTYGM
WBCは2006年から始まった比較的新しい野球の世界大会です。正式名称は「ワールド・ベースボール・クラシック(World Baseball Classic)」で、現在は4年に1度開催されています。
WBCの最大の特徴はメジャーリーガーが参加すること
WBCの一番の魅力は、現役のメジャーリーガーが多数参加することです。2023年の第5回大会では、日本からは大谷翔平選手、ダルビッシュ有選手、ヌートバー選手などメジャーリーガーが参加し、大きな話題となりました。
これは他の国際大会とは大きく異なる点で、アメリカ、ドミニカ共和国、プエルトリコなどの野球強豪国も、トップレベルのメジャーリーガーを派遣してきます。そのため、まさに「世界最高峰の野球」を見ることができるのです。
WBCの運営主体はMLB機構
なぜWBCにはメジャーリーガーが参加するのでしょうか?その理由は運営主体にあります。WBCはMLB(メジャーリーグ)機構とMLB選手会が共同で運営している大会なのです。
つまり、メジャーリーグ自体が主催している大会なので、メジャーリーガーの参加に対する障壁が少ないということです。球団側も協力的で、選手たちも積極的に参加しやすい環境が整っています。
WBCの開催時期と出場国
WBCは通常3月に開催されます。これはメジャーリーグの開幕前の時期にあたり、選手たちの調整も兼ねることができるタイミングです。
出場国は予選を含めて約20カ国が参加し、最終的に16カ国が本大会に出場します。予選から本大会まで、世界各地で試合が行われるのも特徴の一つです。
プレミア12(WBSCプレミア12)の特徴と仕組み
こんにちわー‼︎☀️✨
— ak (@akira_konitan) November 30, 2024
野球のプレミア12⚾️
日本は台湾に負けて準優勝🥈
しかし、台湾🇹🇼の野球は
面白いし、強い‼︎💦
強打者、巧打者そろってて
ダブルスチールしたり
あわよくば、ホームスチール
しようとしたり😮💦
今後、台湾のMLBリーガーは
めっちゃ増えると思う🤔✨ pic.twitter.com/wR4ggll0ko
プレミア12は正式名称を「WBSCプレミア12」といい、2015年から開始された比較的新しい国際大会です。4年に1度、WBCが開催されない年に開催されています。
プレミア12の運営主体は世界野球ソフトボール連盟
プレミア12は世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催する大会です。これはWBCとは大きく異なる点で、MLB機構ではなく、国際的な野球統括団体が運営しています。
WBSCは野球だけでなくソフトボールも含めた競技の国際的な普及と発展を目的とした組織で、プレミア12もその一環として位置づけられています。
メジャーリーガーは基本的に参加しない
プレミア12の大きな特徴は、メジャーリーガーがほとんど参加しないことです。特にアメリカ代表は、メジャーリーガーではなくマイナーリーガーやアマチュア選手が中心となっています。
私も最初は「なぜ?」と思いましたが、これにはいくつかの理由があります。まず、プレミア12の開催時期がMLBのオフシーズンと重なることが多く、メジャーリーガーは休養や自主トレーニングを優先したいという事情があります。
また、WBCと違ってMLB機構が主催していないため、球団側の協力も得にくいのが現実です。
世界ランキング上位12カ国が参加
プレミア12という名前の通り、世界野球ランキング上位12カ国が招待制で参加します。これはWBCのような予選システムではなく、ランキングによる自動的な出場権獲得となっています。
参加国が12カ国と限定されているため、より集約された形での世界一決定戦となっているのが特徴です。
オリンピック野球の歴史と現状
📅 本日は #ホームラン記念日 ⚾️🥎
— TEAM JAPAN (@TeamJapan) September 3, 2025
野球日本代表、ソフトボール日本代表が金メダルを獲得した 東京2020の熱戦を振り返り🥇
ロサンゼルス2028では、再び野球、ソフトボール競技が実施予定!✨
オリンピックの舞台での復活に今から期待が高まります🔥#TEAMJAPAN #がんばれニッポン pic.twitter.com/rlGnFb0t1Z
オリンピックの野球は複雑な歴史を持っています。1992年のバルセロナオリンピックから正式種目となりましたが、2012年のロンドンオリンピック以降は実施されていません。
東京オリンピック2020での一時復活
東京オリンピック2020(2021年開催)では、開催国提案種目として野球が復活しました。私も家族と一緒にテレビで応援しましたが、日本代表の金メダル獲得は本当に感動的でした。
ただし、2024年のパリオリンピックでは再び野球は実施されず、2028年のロサンゼルスオリンピックでも、現時点では野球の実施は確定してません。
オリンピック野球の参加選手について
オリンピックの野球では、プロ選手の参加が認められています。2000年のシドニーオリンピックからプロ選手の参加が可能になり、2004年のアテネオリンピック以降はオールプロで臨んでいます。
ただし、メジャーリーガーの参加は基本的にありません。これは開催時期がMLBのシーズン中にあたることや、MLB側の協力が得られにくいことが理由です。
3大会の主催者と目的の違い
WBC:MLB主導の商業的成功を目指す大会
WBCはMLB機構が主催しているため、メジャーリーグの世界展開と商業的成功が大きな目的の一つです。世界中にメジャーリーグの魅力を伝え、新たなファンを獲得することも狙いとしています。
プレミア12:野球の国際的普及と発展
プレミア12は世界野球ソフトボール連盟が主催し、野球というスポーツ自体の国際的な普及と発展を目的としています。特にオリンピックから野球が除外された時期には、国際大会を維持する重要な役割を果たしました。
オリンピック:アマチュアスポーツの祭典から発展
オリンピックはもともとアマチュアスポーツの祭典として始まりましたが、現在はプロ選手の参加も認められています。ただし、野球については実施自体が不安定な状況が続いています。
メジャーリーガー参加の有無とその影響
なぜWBCだけメジャーリーガーが参加するのか
実際に子どもから「なぜWBCだけ大谷選手が出るの?」と聞かれたとき、私は運営している団体の違いを説明しました。WBCはメジャーリーグ自体が運営しているから、メジャーリーガーが参加しやすいんだよ、と。
一方、プレミア12やオリンピックは別の団体が運営しているため、メジャーリーグの球団としては選手を派遣するメリットが少ないのです。
大会レベルへの影響
メジャーリーガーの参加の有無は、大会のレベルに大きく影響します。WBCでは世界最高峰の選手たちが真剣勝負を繰り広げるため、非常にハイレベルな試合を見ることができます。
一方、プレミア12では日本や韓国、台湾などは比較的ベストに近いメンバーで臨みますが、アメリカなどはセカンドチーム的な構成になることが多いです。
開催時期と頻度の比較
WBC:4年に1度、3月開催
WBCは4年に1度、3月に開催されます。この時期はメジャーリーグの開幕前にあたり、選手たちの調整期間と重なるため、参加しやすいタイミングです。
プレミア12:4年に1度、11月開催
プレミア12は4年に1度、通常11月に開催されます。これはメジャーリーグのオフシーズンにあたりますが、選手たちは休養や自主トレーニングを重視する時期でもあります。
オリンピック:4年に1度、夏季開催
オリンピックは4年に1度の夏季大会で実施されますが、野球については実施自体が不定期です。開催時期はMLBのシーズン中にあたることが多く、メジャーリーガーの参加を困難にしています。
出場国数と参加方法の違い
WBC:予選から約20カ国が参加
WBCは予選を含めて約20カ国が参加し、最終的に16カ国が本大会に出場します。予選システムがあるため、より多くの国に参加の機会が与えられています。
プレミア12:ランキング上位12カ国限定
プレミア12は世界野球ランキング上位12カ国のみが招待される形式です。参加国は限定されますが、その分レベルの高い国同士の対戦が実現します。
オリンピック:6-8カ国程度
オリンピックでは通常6-8カ国程度が参加します。開催国枠や予選を通過した国々が出場し、比較的少数精鋭での大会となります。
各大会の注目ポイントと見どころ
WBCの見どころ:世界最高峰の戦い
WBCの最大の見どころは、やはり世界最高峰の選手たちによる真剣勝負です。2023年の日本優勝の瞬間は、多くの野球ファンの記憶に残る感動的なシーンでした。
メジャーリーガー同士の対戦、母国への思いを胸に戦う選手たちの姿など、他の大会では見ることのできない特別な魅力があります。
プレミア12の見どころ:各国の戦略と若手の活躍
プレミア12では、メジャーリーガーが参加しない分、各国とも国内リーグの主力選手や若手の有望株を中心とした編成となります。これにより、普段はあまり見ることのできない選手たちの活躍を見ることができます。
また、WBCとは異なる戦略や戦術が展開されるのも興味深いポイントです。
オリンピックの見どころ:国の威信をかけた戦い
オリンピックでは、金メダルという特別な栄誉をかけた戦いが繰り広げられます。4年に1度(実施される場合)の特別な舞台で、各国が国の威信をかけて臨む姿は感動的です。
よくある質問
Q1. どの大会が一番レベルが高いの?
メジャーリーガーが多数参加するWBCが、現在最もレベルの高い野球の国際大会と考えられています。世界最高峰の選手たちが母国代表として真剣勝負を繰り広げるため、野球の技術レベル、注目度ともに他の大会を上回っています。
ただし、プレミア12やオリンピックにもそれぞれ違った魅力があり、単純にレベルの高低だけでは測れない価値があります。
Q2. なぜアメリカはプレミア12に本気じゃないの?
アメリカがプレミア12に「本気」ではないように見える理由は、運営主体の違いにあります。WBCはMLB機構が主催しているため球団や選手会の協力が得やすいのですが、プレミア12は別の団体が主催しているため、メジャーリーガーの派遣に球団が協力的ではないのです。
また、開催時期がオフシーズンにあたるため、選手たちも休養や個人的なトレーニングを優先したいという事情もあります。
Q3. オリンピックに野球が復活する可能性は?
オリンピックへの野球復活については、IOC(国際オリンピック委員会)の方針や開催国の意向によって決まります。2028年のロサンゼルスオリンピックでは現時点で野球の実施は決まっていませんが、将来的には復活の可能性もあります。
ただし、MLBシーズンとの兼ね合いやメジャーリーガーの参加について課題も多く、実現には時間がかかる可能性が高いです。
Q4. 日本代表はどの大会でも「侍ジャパン」なの?
はい、WBC、プレミア12、オリンピック、その他の国際大会において、日本の野球代表チームは「侍ジャパン」と呼ばれています。これは日本野球機構(NPB)が統一して使用している愛称です。
ただし、参加する選手の顔ぶれは大会によって大きく異なります。
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「WBC」「プレミア12」「オリンピック」の3つの野球国際大会には、それぞれ明確な違いがあります。
WBCはMLB機構主催でメジャーリーガーが多数参加する世界最高峰の大会、プレミア12は世界野球ソフトボール連盟主催で野球の国際普及を目指す大会、オリンピックは実施自体が不定期ながら特別な権威を持つ大会という特徴があります。
最も大きな違いは運営主体とそれに伴うメジャーリーガーの参加の有無です。MLB機構が主催するWBCには世界最高峰の選手が集まりますが、他の大会では基本的にメジャーリーガーの参加はありません。
どの大会も野球ファンにとっては見逃せない魅力的な内容ですが、それぞれの特徴を理解して観戦すると、より一層楽しめること間違いなしです。次回これらの大会が開催される際は、ぜひこれらの違いを意識しながら応援してみてくださいね。