洋服を買うときに、タグに書いてある「ポリエステル」「綿」などの表示を見て、「化繊って何?」「合繊とは違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?
私も子供の服を選ぶときに、肌に優しい素材を選びたくて繊維の種類を調べ始めたんです。でも「化繊」「合繊」「化学繊維」「天然繊維」など、似たような言葉がたくさんあって、最初は本当に混乱しました。
実は、これらの言葉は階層が違っていて、きちんと使い分けられているんです。今回は、衣類の素材選びで迷わないように、化繊・合繊・自然繊維の違いを分かりやすく解説していきますね!
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「化繊」とは?
【水族館コーディネート🦭】
— 朝香沙都子👘きものカンタービレ♪ (@kimonocantabile) September 30, 2025
水族館へは濡れても大丈夫な化繊の着物で🐟
ひめ吉の伊藤若冲の動植采絵 「魚群図」からの写し。
鳥羽水族館にはペリカンがいるので、ペリカン文様の紗の八寸帯を合わせました♡
薄物だけど秋色コーデ。 pic.twitter.com/Ig57ZNl0M6
「化繊」は「化学繊維」の略で、人間が科学的に作り出した繊維全体のことを指します。天然繊維に対する言葉として使われます。
化繊は、木材や石油、天然ガスなどを原料にして、化学的な処理を加えて作られた繊維です。天然にはない機能を持たせたり、大量生産できるという特徴があります。
化学繊維は大きく分けて4つの種類があります:
①合成繊維(合繊): ポリエステル、ナイロン、アクリルなど、石油を原料に化学合成して作る繊維
②再生繊維: レーヨン、キュプラ、テンセルなど、木材パルプを溶かして再生した繊維
③半合成繊維: アセテートなど、天然の素材を化学的に変化させて作る繊維
④無機繊維: ガラス繊維、炭素繊維など
つまり、化繊は「合繊を含む、もっと大きなグループ」というイメージです。
「合繊」とは?
anuansのラクーンブレンドのふわふわジャケットめちゃ可愛いな。去年もこのタイプのやつ可愛かったけどグレーは今年のNEWカラーなのかな?使いやすそう✨
— ぐりぐらママ👭 (@guli_and_gula) September 15, 2024
しかも裏は合繊糸でラクーンの毛抜けがインナーに付きにくいんだと。 pic.twitter.com/oLTBpB8gfz
「合繊」は「合成繊維」の略で、化学繊維の中の一種類です。主に石油を原料にして、化学的に合成して作られる繊維のことを指します。
代表的な合成繊維には以下のようなものがあります:
ポリエステル: 最もポピュラーな合成繊維。丈夫でシワになりにくく、速乾性があります。Tシャツやスポーツウェア、制服などに広く使われています。
ナイロン: 絹に近い性質を持つ合成繊維。軽くて強度が高く、伸縮性があります。ストッキングやアウトドアウェア、スポーツウェアに使われます。
アクリル: ウールに似た温かみのある合成繊維。軽くてふんわりしています。セーターやブランケット、ぬいぐるみなどに使われます。
ポリウレタン: 伸縮性に優れた合成繊維。スパンデックスやライクラとも呼ばれます。下着やスポーツウェア、水着などに使われます。
私の家では、子供の体操着はポリエステル製を選んでいます。汗をかいてもすぐ乾くし、洗濯してもシワになりにくいから本当に助かっています!
「自然繊維(天然繊維)」とは?
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— BUFFALOBOBS OFFICIAL (@buffalobobs1995) June 5, 2017
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ミリタリーシャツ
¥7,900(+tax)
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通気性、吸湿性に優れる自然繊維である綿素材にストレッチ性のあるポリウレタンを混紡した素材を使用。
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自然繊維(天然繊維)は、植物や動物など自然から採取される繊維のことです。化学的な加工をせずに、そのまま使える繊維を指します。
自然繊維は大きく2つに分けられます:
植物繊維
綿(コットン): 綿花から採れる繊維。肌触りが良く、吸水性に優れています。Tシャツや下着、タオルなど幅広く使われています。
麻(リネン、ラミーなど): 植物の茎から採れる繊維。通気性が良く、涼しい着心地です。夏物の衣類やハンカチなどに使われます。
動物繊維
絹(シルク): 蚕の繭から採れる繊維。美しい光沢があり、なめらかな肌触りです。ドレスやスカーフ、高級な下着などに使われます。
羊毛(ウール): 羊の毛から採れる繊維。保温性が高く、伸縮性があります。セーターやコート、スーツなどに使われます。
カシミヤ: カシミヤ山羊の毛から採れる高級繊維。非常に柔らかく、軽くて暖かいです。
我が家では、子供の肌着は必ず綿100%のものを選んでいます。化繊に比べると値段は少し高いですが、肌に優しくて汗もしっかり吸ってくれるので安心です。
化繊・合繊・自然繊維の関係性
ここまでの説明をまとめると、3つの関係性はこうなります:
繊維全体は「化学繊維(化繊)」と「自然繊維(天然繊維)」の2つに大きく分かれます。
そして**化学繊維(化繊)**の中に、「合成繊維(合繊)」「再生繊維」「半合成繊維」「無機繊維」の4種類が含まれています。
つまり階層で表すと:
- 繊維
- 化学繊維(化繊)
- 合成繊維(合繊)←ポリエステル、ナイロンなど
- 再生繊維←レーヨン、キュプラなど
- 半合成繊維←アセテートなど
- 無機繊維←ガラス繊維など
- 自然繊維(天然繊維)
- 植物繊維←綿、麻など
- 動物繊維←絹、羊毛など
- 化学繊維(化繊)
「化繊」は合繊よりも上の階層にある、より広い概念なんですね。
化繊・合繊と自然繊維の具体的な違い
原料の違い
化繊・合繊: 石油、木材パルプ、天然ガスなど 自然繊維: 綿花、麻、羊毛、蚕の繭など
製造方法の違い
化繊・合繊: 化学的な処理や合成によって人工的に作られます。工場で大量生産が可能です。
自然繊維: 自然に育った動植物から採取します。天候や収穫量に左右されます。
特徴の違い
化繊・合繊のメリット:
- 大量生産できるので価格が安い
- 丈夫で長持ちする
- シワになりにくい
- 速乾性がある
- 防水、吸汗速乾など機能を付加できる
- 虫食いの心配がない
化繊・合繊のデメリット:
- 吸湿性が低い
- 静電気が起きやすい
- 石油由来のため環境負荷が大きい
- 肌が敏感な人には刺激になることがある
自然繊維のメリット:
- 肌触りが良く、着心地が快適
- 吸湿性・通気性に優れている
- 静電気が起きにくい
- 環境に優しい
- 自然な風合いがある
自然繊維のデメリット:
- 価格が高め
- シワになりやすい
- 縮みやすい
- 虫食いの可能性がある
- 手入れに手間がかかる
私が実際に経験したのは、子供の夏の部屋着選び。最初はポリエステルの安いTシャツを買ったんですが、汗をかくとベタベタして気持ち悪いと言われてしまいました。綿100%のものに変えたら、汗をしっかり吸ってくれて快適だと喜んでくれました。
実際の使い分け方
日常生活では、化繊・合繊と自然繊維を用途に応じて使い分けるのがおすすめです。
自然繊維がおすすめの場面
- 肌に直接触れる衣類: 下着、肌着、パジャマなど
- 夏の衣類: Tシャツ、シャツ、ワンピースなど
- 赤ちゃんや子供の服: 敏感肌に優しい
- 吸水性が必要なもの: タオル、ハンカチなど
化繊・合繊がおすすめの場面
- スポーツウェア: 速乾性が必要な場面
- アウトドアウェア: 軽量で丈夫さが必要
- 制服や作業着: 手入れが簡単で長持ち
- 雨具やレインコート: 防水性が必要
- アウター: 軽くて暖かい中綿など
混紡素材という選択肢
最近は、化繊と自然繊維を混ぜた「混紡素材」も人気です。例えば「綿50%、ポリエステル50%」というように、両方の良いところを活かした素材です。
綿の肌触りの良さとポリエステルの丈夫さを兼ね備えているので、普段着に最適です。私も混紡素材のシャツをよく買いますが、アイロンがけが楽で本当に助かっています!
洗濯表示の見方
衣類を購入するときは、必ず洗濯表示タグをチェックしましょう。
「ポリエステル100%」と書いてあれば合繊、「綿100%」なら自然繊維です。「綿65%、ポリエステル35%」のように書いてあれば混紡素材です。
一般的に、化繊・合繊が多いほど:
- 乾きやすい
- シワになりにくい
- 丈夫
自然繊維が多いほど:
- 肌触りが良い
- 吸湿性が高い
- 静電気が起きにくい
という傾向があります。
私の失敗談ですが、以前「洗濯機で洗える」と思ってウール100%のセーターを洗濯機に入れてしまい、縮んでしまったことがあります。自然繊維は丁寧な扱いが必要なものも多いので、洗濯表示は必ず確認するようにしています!
よくある質問
Q1: 化繊と合繊、どちらの呼び方が正しいのですか?
どちらも正しい呼び方ですが、意味が異なります。化繊(化学繊維)は合成繊維や再生繊維などを含む大きなグループを指します。合繊(合成繊維)は化繊の中の一種類で、主に石油を原料にした繊維を指します。ポリエステルやナイロンは「合繊」であり、同時に「化繊」でもあります。
Q2: レーヨンは化繊ですか?自然繊維ですか?
レーヨンは化繊(化学繊維)の一種で、「再生繊維」に分類されます。木材パルプなどの天然素材を原料にしていますが、化学的な処理を経て作られるため、自然繊維ではなく化学繊維に分類されます。シルクのような光沢があり、肌触りが良いのが特徴です。
Q3: 敏感肌の場合、どの繊維を選べばいいですか?
敏感肌の方には、基本的に自然繊維、特に綿(コットン)がおすすめです。綿は肌への刺激が少なく、吸湿性も高いため、肌に優しい素材です。化繊・合繊は静電気が起きやすく、肌への刺激になることがあります。ただし、最近は肌に優しい化繊も開発されているので、「敏感肌用」と表示された商品を選ぶのも良いでしょう。
Q4: 環境に優しいのはどちらですか?
一般的には自然繊維の方が環境に優しいとされています。化繊・合繊の多くは石油を原料にしており、製造過程でCO2を排出します。また、マイクロプラスチック問題もあります。ただし、最近はペットボトルをリサイクルした再生ポリエステルや、植物由来の化学繊維も登場しており、化繊でも環境配慮型の素材が増えています。
Q5: 化繊と自然繊維、どちらがコスパが良いですか?
価格だけで見ると化繊・合繊の方が安価です。大量生産が可能で、製造コストが低いためです。ただし、自然繊維は適切に手入れすれば長く使えますし、着心地の良さや肌への優しさを考えると、一概にどちらがコスパが良いとは言えません。用途や使用頻度に応じて選ぶのがおすすめです。
Q6: スポーツウェアはなぜ化繊が多いのですか?
スポーツウェアには速乾性と軽量性が求められるため、化繊(特にポリエステル)が多く使われています。綿は汗を吸収しますが、なかなか乾かず重くなってしまいます。一方、ポリエステルなどの合繊は汗を素早く吸い上げて外に発散させる「吸汗速乾」機能を持たせることができるため、スポーツに最適なのです。
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化繊・合繊・自然繊維の違いをまとめると:
化繊(化学繊維): 人工的に作られた繊維全体の総称。合成繊維、再生繊維、半合成繊維、無機繊維を含む大きなグループ。
合繊(合成繊維): 化繊の一種。石油を主な原料として化学合成で作られる繊維。ポリエステル、ナイロン、アクリルなど。
自然繊維(天然繊維): 植物や動物から採取される天然の繊維。綿、麻、絹、羊毛など。
化繊と合繊は階層が違い、化繊の中に合繊が含まれています。一方、自然繊維は化繊とは対になる、まったく別のカテゴリーです。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、用途に応じて使い分けることが大切です。肌に直接触れるものは自然繊維、スポーツやアウトドアには化繊・合繊、普段着には混紡素材というように、シーンに合わせて選んでみてください。
繊維の種類を理解すれば、もっと快適で自分に合った衣類を選べるようになりますよ!

