日本製のカバンや革小物を探しているとき、必ずといっていいほど名前が挙がるのが「吉田カバン」と「土屋鞄製造所」。どちらも日本を代表する老舗ブランドで、品質の高さには定評がありますが、「どっちを選べばいいの?」と迷ってしまいますよね。
私も夫の誕生日プレゼントにビジネスバッグを探していたとき、この2つで本当に悩みました!お店を何軒も見て回って、店員さんにも話を聞いて、やっと違いが分かってきたんです。
この記事では、吉田カバンと土屋鞄の違いについて、分かりやすく説明していきます。それぞれの特徴を知れば、あなたにぴったりのブランドが見つかるはずですよ。
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吉田カバンとは
吉田カバンは、1935年(昭和10年)に創業された日本の老舗カバンメーカーです。正式な会社名は「株式会社吉田」で、通称として「吉田カバン」と呼ばれています。
最大の特徴は、1962年に立ち上げた自社ブランド「ポーター(PORTER)」の存在です。街中を歩いていると、ポーターのロゴマークを見かけない日はないというくらい、幅広い世代に愛されているブランドなんですよ。
創業以来、「一針入魂」という精神を貫き、すべての製品を日本国内で生産しています。職人がひと針ひと針を丁寧に縫い合わせていく姿勢は、創業から90年近く経った今も変わっていません。
吉田カバンの魅力は、なんといっても機能性の高さです。ナイロン素材を中心に、軽くて丈夫で使いやすいカバンを作ることで知られています。デザインもシンプルでオーソドックスなものが多く、年齢や性別を問わず、ビジネスシーンからカジュアルシーンまで幅広く使えるのが特徴です。
人気シリーズには、アメリカ空軍のフライトジャケットをモチーフにした「タンカー」シリーズや、ビジネスマンに支持される「ステージ」「ヒート」などがあります。価格帯は比較的リーズナブルで、1万円台から3万円台の商品が多く、学生さんから社会人まで手に取りやすい価格設定になっています。
土屋鞄製造所とは
④土屋鞄
— とらお🐯4🌝 (@asusumi_) October 29, 2025
圧倒的にクオリティではここ、革の質もかなり良い 職人がしっかり作っているし国内にもいくつか店舗がある https://t.co/qJpnFzNVWo pic.twitter.com/GnFtkI3afS
土屋鞄製造所は、1965年に東京の下町の小さな工房から始まったブランドです。創業者の土屋國男さんが、「子どもたちの笑顔のため」という思いで始めたランドセル作りが原点になっています。
土屋鞄の最大の特徴は、「革」という素材へのこだわりです。創業以来、革素材を中心とした製品作りを続けており、その技術力は非常に高く評価されています。実際、創業者の土屋國男さんは2022年に厚生労働省の「現代の名工」にも選ばれているんですよ。
2000年からは、ランドセル製造で培った技術を活かして、大人向けの鞄や革小物の製造も開始しました。「時を超えて愛される価値をつくる」という思いのもと、使い込むほどに味わいが増していく革製品を作り続けています。
土屋鞄の人気シリーズには、革本来の風合いを楽しめる「トーンオイルヌメ」や、日記のような相棒をコンセプトにした「ディアリオ」、上質な「ブライドルレザー」を使用したシリーズなどがあります。
価格帯は吉田カバンと比べると少し高めで、財布で2万円から4万円台、バッグになると5万円から10万円を超えるものもあります。でも、その分、長く使える本物の革製品として、多くのファンに支持されているんです。
吉田カバンと土屋鞄の主な違い
ここからは、具体的にどんな違いがあるのか、詳しく見ていきましょう。
素材の違い
吉田カバン(ポーター)の特徴は、ナイロン素材を中心とした製品展開です。特殊なナイロン素材を使用することで、軽量でありながら摩擦や衝撃に強い製品を作り出しています。
例えば、タンカーシリーズに使われているのは、アメリカ空軍のフライトジャケット「MA-1」をモチーフに開発されたオリジナル生地です。ナイロン素材の裏側には、特徴的なレスキューオレンジのアクセントカラーが施されていて、見た目にもインパクトがあります。
もちろん、革製品もラインナップにはありますが、メインはナイロンやコットンキャンバスといった布地の製品になります。
一方、土屋鞄は「革」にこだわり続けているブランドです。牛革、ヌメ革、ブライドルレザー、コードバンなど、様々な種類の上質な革素材を使用しています。
土屋鞄が大切にしているのは、革が「時間をともに過ごし、手入れをすることで、使い手だけの美しさを宿す」という特性です。使い込むほどに色ツヤが増し、自分だけの風合いに育っていく経年変化を楽しめるのが、革製品の最大の魅力なんですね。
革は最初は固めですが、使っていくうちに徐々に柔らかくなじんでいきます。この変化を楽しみたい人には、土屋鞄の革製品がおすすめです。
デザインと雰囲気の違い
吉田カバン(ポーター)のデザインは、シンプルで実用的なものが中心です。「吉田カバンらしさ」というのがあって、どのシリーズを見ても根底に共通する機能性とデザイン性があります。
カジュアルなデザインが多く、年齢や性別を問わず使えるユニセックスなアイテムが豊富です。ビジネスバッグでも、堅苦しすぎない雰囲気があって、カジュアルなオフィスやクリエイティブな仕事をしている人にも人気があります。
私の夫も吉田カバンのビジネスバッグを使っていますが、「軽いから通勤が楽」と喜んでいます。デザインもシンプルで飽きがこないので、長く使えそうです。
一方、土屋鞄のデザインは、革の質感を活かしたシンプルで上質な雰囲気が特徴です。装飾を抑えたミニマルなデザインが多く、大人の落ち着いた印象を与えてくれます。
革本来の美しさを引き立てるために、余計な装飾は付けず、素材そのものの良さを前面に出したデザインになっています。フォーマルなビジネスシーンにもマッチする、上品で洗練された雰囲気があります。
土屋鞄の店舗に行ったとき、商品の展示方法や店内の雰囲気からも「革へのこだわり」が伝わってきて、思わず全部触ってみたくなりました!
価格帯の違い
吉田カバン(ポーター)は、比較的手に取りやすい価格設定が魅力です。財布なら1万円台から2万円台、ビジネスバッグでも2万円から4万円台の商品が多く、学生さんや新社会人でも購入しやすい価格帯になっています。
ナイロン素材をメインに使用していることで、革製品よりもコストを抑えられるという理由もあります。でも、価格は抑えられていても、品質は確かで、長く使える丈夫さは折り紙付きです。
「5年以上使っていても壊れることがない」「毎日通勤で使っているが大きな問題は発生していない」という声も多く聞かれます。
土屋鞄は、上質な革素材を使用しているため、価格帯は高めです。財布で2万円から4万円台、バッグになると5万円から10万円を超える商品も珍しくありません。
でも、これは「一生もの」として使える本格的な革製品だからこその価格です。丁寧に手入れをしながら使えば、10年、20年と長く愛用できます。最初の投資は大きいですが、長い目で見れば経済的とも言えますね。
私の友人は、「ちょっと奮発して土屋鞄の財布を買ったけど、使うたびに愛着が湧いて、大事に使いたいって思えるから、むしろ節約になってる」と言っていました。確かに、大切にしたくなるものを持つって、素敵なことですよね。
ターゲット層の違い
吉田カバン(ポーター)は、幅広い年齢層に支持されているブランドです。10代の学生から、20代、30代のビジネスマン、さらには40代、50代以上の方まで、本当に多くの人が愛用しています。
特に、1990年代にタンカーシリーズが大流行したこともあり、現在30代から50代の男性で、周りの誰かがポーターを持っていたという経験を持つ人は多いのではないでしょうか。
機能性を重視する人、軽いカバンが欲しい人、カジュアルなファッションが好きな人におすすめです。
土屋鞄は、本物志向の大人をターゲットにしています。革製品の良さを理解していて、経年変化を楽しみたい人、長く大切に使いたいと思っている人に選ばれています。
年齢層としては、30代以上の方が中心ですが、最近では20代の若い世代にも「一生もの」を求める動きがあり、土屋鞄を選ぶ人が増えているそうです。
フォーマルなビジネスシーンで使いたい人、上質なものを持ちたい人、革製品のメンテナンスも楽しめる人に向いています。
使用シーンの違い
吉田カバン(ポーター)は、日常使いに最適です。通勤、通学はもちろん、週末のお出かけ、旅行など、あらゆるシーンで活躍してくれます。
軽量で機能的なので、毎日たくさんの荷物を持ち運ぶ人や、外回りの営業職の人にもぴったりです。ナイロン素材なら、多少雨に濡れても気にならないのも嬉しいポイントですね。
カジュアルなオフィスや、クリエイティブな業界で働く人にも人気があります。
土屋鞄は、フォーマルなビジネスシーンや、特別な場面で使いたいアイテムです。大切な商談や会議、公式な場での使用に適しています。
また、プライベートでも、ちょっと特別な日のお出かけや、大人のデートなど、「きちんとした印象」を与えたいシーンで活躍してくれます。
革製品なので、雨の日の使用には少し注意が必要ですが、定期的にメンテナンスをしながら大切に使うことで、より愛着が湧いてきます。革のお手入れを楽しめる人なら、土屋鞄は最高のパートナーになりますよ。
通称「吉田カバン」と呼ばれる、吉田のブランド、ポーター。その主力シリーズである「タンカー」は5月、表面の生地を100%植物由来のナイロンに変えました。量産化は世界初。その背景を探ります。
— NIKKEI The STYLE (@NIKKEITheSTYLE) August 11, 2024
11日付・ファッション「変わる素材 変わらぬ技」#nikkeithestyle#吉田カバン#ポーター#タンカー pic.twitter.com/p4f7lLBqg2
どちらを選ぶべき?選び方のポイント
それぞれの違いが分かったところで、「じゃあ、私にはどっちが合うの?」という疑問が出てきますよね。選び方のポイントをまとめてみました。
吉田カバン(ポーター)がおすすめな人
- 軽くて丈夫なカバンが欲しい人:ナイロン素材の軽さは、毎日の通勤・通学で大きな味方になります
- カジュアルなファッションが好きな人:シンプルでカジュアルなデザインは、日常使いにぴったりです
- 手頃な価格で日本製の品質を求める人:コストパフォーマンスに優れています
- メンテナンスに手間をかけたくない人:ナイロン素材なら、特別なお手入れは不要です
- 学生さんや新社会人:手に取りやすい価格で、長く使える品質が魅力です
私の知り合いの営業マンは、「軽さは正義!」と言って、吉田カバンのビジネスバッグを3つも持っています。用途に合わせて使い分けているそうですよ。
土屋鞄がおすすめな人
- 本格的な革製品が欲しい人:上質な革素材を使った、本物の革製品を楽しめます
- 経年変化を楽しみたい人:使い込むほどに味わいが増す革の魅力を堪能できます
- 長く大切に使いたい人:一生ものとして、何年も愛用できる品質です
- フォーマルなシーンで使いたい人:上品で洗練されたデザインは、ビジネスシーンにも最適です
- 革製品のメンテナンスも楽しめる人:お手入れしながら育てていく喜びがあります
私は最近、土屋鞄の財布を購入したんですが、使うたびに少しずつ色が深まっていくのを見るのが楽しみで、毎朝ちょっと眺めてから出かけるようになりました。革って、本当に生きてるんだなって実感できますよ。
体験談:実際に両方使ってみて
私の家では、夫が吉田カバン、私が土屋鞄を使っています。最初は「同じ日本製なら、どっちでもいいんじゃない?」なんて思っていたんですが、実際に使ってみると、全然違うんですよね。
夫の吉田カバンは、とにかく軽い!私が持ってみても、「え、これ本当に入ってるの?」と思うくらいの軽さです。夫は毎日パソコンや資料を持ち歩くので、この軽さが本当に助かるって言っています。
それに、カジュアルなデザインだから、休日にもそのまま使えて便利なんです。汚れや傷も目立ちにくいので、気兼ねなく使えるのもいいポイントですね。
一方、私の土屋鞄の財布は、使い始めてから半年ほど経ちますが、最初よりも明らかに色が深くなって、手に馴染むようになってきました。
毎回お財布を開くたびに、「あ、ちょっと変わったかな?」と観察するのが楽しいんです。定期的にクリームを塗ってお手入れするのも、なんだか革と対話しているようで、不思議な充実感があります。
子どもたちも、「ママのお財布、きれいだね」と言ってくれて、「ちゃんと大切に使わなきゃ」という気持ちになります。
どちらも素晴らしいブランドですが、用途や好みによって、自分に合う方を選ぶのがベストだと思います。
よくある質問
Q1. 吉田カバンと土屋鞄、どちらの方が長持ちしますか?
どちらも日本製の高品質な製品なので、丁寧に使えば長く愛用できます。ただし、「長持ち」の意味が少し違います。
吉田カバンのナイロン製品は、摩擦や衝撃に強く、普段使いでの耐久性に優れています。10年以上使い続けている人も多いです。修理サービスも充実しているので、何か問題があっても対応してもらえます。
土屋鞄の革製品は、適切なメンテナンスを行えば、10年、20年と使い続けることができます。革は使い込むほどに味わいが増すので、長く使うほど愛着が湧いてきます。定期的なお手入れが必要ですが、それも含めて楽しめる人には最適です。
Q2. 初めての購入なら、どちらから始めるべきですか?
初めて日本製の良いカバンや財布を購入するなら、吉田カバンから始めるのがおすすめです。
価格帯が手頃で、メンテナンスも簡単なので、「日本製の良さ」を気軽に体験できます。使ってみて「やっぱり日本製はいいな」と実感したら、次に土屋鞄の革製品にチャレンジしてみるのもいいでしょう。
ただし、最初から「本格的な革製品が欲しい」「一生もののアイテムを持ちたい」という明確な希望があるなら、最初から土屋鞄を選ぶのもありです。
Q3. 女性が使うなら、どちらがおすすめですか?
両方とも女性にもおすすめできますが、好みや用途によって選び方が変わります。
吉田カバンには、女性向けブランド「ポーター ガール」があります。通常のポーターよりも絶妙なサイズ感で、カラー展開も豊富です。小さなお子さんがいるお母さんにも人気があります。軽くて機能的なので、毎日たくさんの荷物を持ち運ぶ女性にぴったりです。
土屋鞄は、上質な革製品で、大人の女性の魅力を引き立ててくれます。フォーマルなビジネスシーンや、ちょっと特別な日のお出かけに最適です。シンプルで洗練されたデザインは、年齢を重ねても使い続けられます。
私は普段使いには軽いポーターガールのバッグを、特別な日には土屋鞄の小物を使っています。用途に合わせて使い分けるのもおすすめですよ。
Q4. どちらもメンテナンスや修理のサービスはありますか?
はい、両方とも充実したアフターサービスがあります。
吉田カバンは、製造元の職人さんに修理を依頼するシステムがあり、廃業した場合や特殊な内容は自社で修理を行っています。長く愛用するためのサポート体制が整っています。
土屋鞄も、職人による修理サービスを提供しています。企画から製造、販売、アフターケアまで一貫して行っているので、購入後のサポートも安心です。修理品から得られる情報を製品開発にも活かしているそうですよ。
どちらのブランドも、「長く使ってもらいたい」という思いがあるので、アフターサービスには力を入れています。
「土屋鞄 バッグ」の人気商品をレビュー件数順に楽天でチェック!まとめ
吉田カバンと土屋鞄、それぞれの違いについて詳しく見てきました。最後にポイントをまとめておきますね。
吉田カバン(ポーター)は、軽くて丈夫なナイロン素材を中心とした、機能的でカジュアルなカバンが特徴です。価格帯も手頃で、日常使いに最適。幅広い年齢層に愛されている、使いやすいブランドです。
土屋鞄製造所は、上質な革素材にこだわった、経年変化を楽しめる本格的な革製品が特徴です。価格は高めですが、長く大切に使える一生もののアイテムとして、大人の男性・女性に支持されています。
どちらも日本を代表する素晴らしいブランドで、「一針入魂」の精神で丁寧に作られています。大切なのは、あなた自身の使い方や好みに合わせて選ぶことです。
「軽くて機能的なカバンが欲しい」「カジュアルに使いたい」「手頃な価格で日本製の品質を楽しみたい」なら吉田カバンを、「本格的な革製品が欲しい」「経年変化を楽しみたい」「一生もののアイテムを持ちたい」なら土屋鞄を選んでみてください。
もちろん、両方持つという選択肢もあります!用途やシーンに合わせて使い分けるのも、楽しいですよ。
あなたにぴったりのカバンや革小物を見つけて、毎日を少し特別なものにしてくださいね。

