天気予報で「春一番が吹きました」「木枯らし1号が観測されました」というニュースを聞くことがありますよね。どちらも季節の変わり目に吹く強い風のことですが、実は全く正反対の意味を持っているんです。
私も子供の頃は「どっちも強い風でしょ?」くらいにしか思っていませんでした。でも、大人になって子供に「春一番と木枯らしって何が違うの?」と聞かれたとき、うまく答えられなかったんです。そこでしっかり調べてみたら、この2つの風には面白い違いがたくさんあることがわかりました。
この記事では、春一番と木枯らし1号の違いについて、小学生でもわかるように優しく解説していきます。季節の変化を感じられるようになると、お天気のニュースももっと楽しくなりますよ!
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「春一番」とは?
今年の春一番でぶっ飛んで
— まゆみに (@mayumini_0) October 6, 2025
メタメタになった
王妃雷神 白覆輪がやっと復活しました!強い子!(カタチ崩れたけど) pic.twitter.com/JflxcdJ6F1
春一番は、冬の終わりから春の始まりにかけて、その年で初めて吹く暖かくて強い南風のことです。
立春(2月4日頃)から春分(3月21日頃)までの間に吹く風で、気温がグッと上がって「あ、春が近づいてきたな」と感じさせてくれる風なんです。
春一番という名前の由来は、江戸時代の漁師さんたちが使っていた言葉だと言われています。特に長崎県の壱岐という島の漁師さんたちが、春に吹く強い南風を「春一」や「春一番」と呼んでいたそうです。
春一番が発表されるには、いくつかの条件があります。主な条件は次の通りです。
- 立春から春分までの間に吹くこと
- 日本海に低気圧があること
- 風速が8メートル以上の南よりの風であること
- 最高気温が前日より高いか、平年より高いこと
実は春一番は、北海道や東北、沖縄では発表されません。北海道や東北はまだ冬の影響が強く、沖縄は逆に暖かすぎるため、春の訪れを告げる風という意味が薄れてしまうからです。
私が住んでいる地域でも、春一番が吹いた日は急に暖かくなって、「もうコートはいらないかな?」なんて思うんですが、翌日にはまた寒さが戻ってきて、結局またコートを引っ張り出すことになるんですよね。
「木枯らし1号」とは?
木枯らし一号確認ヨシ!🍂🍃🌀#ヴィ・ド・フランス秋葉原駅前店菓子パン落下監視委員会 pic.twitter.com/MceBwbO4ut
— いばら🌹クラウンティアラ♡♤♢♧ (@ibara_alice) November 3, 2025
木枯らし1号は、秋の終わりから冬の始まりにかけて、その年で初めて吹く冷たくて強い北風のことです。
東京地方では10月半ばから11月末まで、大阪(近畿地方)では10月23日頃から12月22日頃までの間に吹く風で、冬の訪れを告げる風として知られています。
「木枯らし」という名前は、木の葉を吹き飛ばして枯れ木のようにしてしまうほどの強い風、という意味から来ています。「木嵐」が変化した言葉とも言われていて、漢字では「凩」とも書きます。
木枯らし1号が発表されるには、次のような条件があります。
【東京地方の条件】
- 10月半ばから11月末までの期間
- 西高東低の冬型の気圧配置
- 風速が8メートル以上の西北西から北の風
【近畿地方の条件】
- 10月23日頃(霜降)から12月22日頃(冬至)までの期間
- 西高東低の冬型の気圧配置
- 風速が8メートル以上の北よりの風
面白いことに、木枯らし1号は東京と大阪でしか発表されないんです。なぜかというと、木枯らしは太平洋側の地域特有の現象で、日本海側では同じ時期に雪や雨を伴う風が吹くため、「乾いた強い北風」というイメージと合わないからなんですね。
私の家では、木枯らし1号のニュースを聞くと「そろそろ冬物のコートを出さなきゃ」と家族で話します。子供たちも「寒くなってきたね」と季節の変化を感じているようです。
春一番と木枯らし1号の主な違い
それでは、春一番と木枯らし1号の具体的な違いを見ていきましょう。
吹く時期の違い
春一番は2月から3月、木枯らし1号は10月から11月に吹きます。つまり、季節が真逆なんですね。
春一番は「冬→春」への移り変わりの風、木枯らし1号は「秋→冬」への移り変わりの風と覚えるとわかりやすいです。
風向きの違い
これが一番大きな違いかもしれません。
春一番は南よりの風(南から北へ吹く風)で、暖かい空気を運んできます。一方、木枯らし1号は北よりの風(北から南へ吹く風)で、冷たい空気を運んでくるんです。
風向きが正反対というわけですね。
気温の変化の違い
春一番が吹くと気温が上がります。前日より暖かくなるのが条件の1つにもなっています。コートを脱ぎたくなるような陽気になることも多いです。
逆に、木枯らし1号が吹くと気温が下がります。「急に寒くなったな」と感じさせる風で、マフラーやコートが恋しくなります。
体感の違い
春一番が吹いた日は、風は強いけれど暖かさを感じます。「春が来る!」という期待感もあって、なんだかウキウキした気分になることも。
木枯らし1号が吹いた日は、風が冷たく体感温度が実際の気温より低く感じられます。「いよいよ冬本番だな」という、少し身構えるような気持ちになりますね。
気圧配置の違い
春一番は、日本海に低気圧があるときに吹きます。この低気圧に向かって南から暖かい風が吹き込むんです。
木枯らし1号は、西高東低の冬型の気圧配置のときに吹きます。西に高気圧、東に低気圧という配置で、北から冷たい風が吹き込みます。
発表地域の違い
春一番は、北海道・東北・沖縄を除く各地方で発表されます。具体的には、関東、北陸、東海、近畿、中国、四国、九州の各地方ですね。
木枯らし1号は、東京地方と近畿地方(大阪)でのみ発表されます。これは、防災上の必要性や地域からの要望などを考慮して決められているそうです。
呼び方の違い
これも面白い違いです。春一番は「一番」、木枚らし1号は「1号」と呼びます。
春一番の「一番」は、昔から漁師さんたちが使っていた言葉がそのまま残ったもの。木枯らし1号の「1号」は、台風の呼び方を参考にして、1968年頃から雑誌で使われるようになったと言われています。
ちなみに、どちらも「2号」「3号」という発表はされません。春一番の後に吹く強い南風を「春二番」「春三番」と呼ぶことはありますが、気象庁から正式に発表されることはないんです。
春一番と木枯らし1号が吹かない年もある?
実は、春一番も木枯らし1号も、吹かない年があるんです。
条件が揃わなければ発表されないので、「今年は春一番が観測されませんでした」というニュースを聞くこともあります。
特に最近は、木枯らし1号が発表されない年が増えています。東京では、2018年、2019年、2021年、2022年と、近年4回も観測されない年がありました。これは温暖化の影響もあるのかもしれませんね。
私の記憶でも、「あれ? 今年は木枯らし1号のニュース聞いてないな」と思う年がありました。季節の変化が少しずつ変わってきているのかもしれません。
春一番と木枯らし1号の後の天気
春一番が吹いた後は、一時的に暖かくなりますが、その後寒さが戻ることが多いです。これを「寒の戻り」といいます。
春一番が去った後は寒冷前線が通過するため、急に気温が下がったり、雷や突風、雹(ひょう)が降ることもあります。「暖かくなったからもう大丈夫」と油断していると、風邪を引いてしまうこともあるので要注意です。
木枯らし1号が吹いた後は、数日間寒い日が続きますが、その後また暖かい日が戻ってくることがあります。これを「小春日和(こはるびより)」といいます。
小春日和は、秋から初冬にかけての暖かく穏やかな晴天のことで、「春」という字が入っていますが、実は秋から冬にかけての天候を指す言葉なんです。木枯らしと小春日和が交互に訪れながら、少しずつ冬が深まっていくんですね。
私の体験談:季節の風を感じて
私が子供たちと一緒に季節の風を意識するようになったのは、数年前のことです。
ある年の2月、ニュースで「関東地方で春一番が吹きました」と聞いた日、確かに朝から風が強くて、でも不思議と暖かかったんです。子供と一緒に散歩に出たら、コートを脱ぎたくなるくらいポカポカしていて、「これが春一番なんだね」と話しました。
でも翌日はまた寒くなって、子供が「昨日あんなに暖かかったのに!」と驚いていました。そこで「春一番の後は寒さが戻ることがあるんだよ」と教えたら、天気予報に興味を持つようになったんです。
秋には、木枯らし1号のニュースを一緒に見て、「これから寒くなるね」と話すようになりました。子供たちも「木枯らしが吹いたら冬服を出す日だね」と覚えてくれて、季節の変化を肌で感じられるようになってきたようです。
こうして季節の風を意識するようになってから、お天気のニュースがもっと身近に感じられるようになりました。自然の変化を感じることって、子育ての中でも大切なことだなと思います。
よくある質問
Q1:春一番と木枯らし1号、どちらが先に吹きますか?
1年のサイクルで考えると、木枯らし1号(10月〜11月)が先で、その後に春一番(2月〜3月)が吹きます。木枯らし1号が冬の始まりを告げ、春一番が春の訪れを告げるという順番ですね。つまり、秋→冬(木枯らし1号)→春(春一番)という流れになります。
Q2:春一番や木枯らし1号が吹くと危険なことはありますか?
どちらも強風を伴うため、注意が必要です。春一番は、漁師さんたちが海難事故を恐れて名付けたとも言われているくらい、海上では特に危険です。また、雪崩や融雪洪水の原因になることも。木枯らし1号も風が強いため、飛ばされやすいものを固定する、高い場所での作業を避けるなどの対策が必要です。どちらの風も、天気予報をよく確認して、外出時は風に注意しましょう。
Q3:春一番が「一番」で木枯らしが「1号」なのはなぜですか?
これは由来の違いからきています。春一番は、江戸時代から漁師さんたちの間で使われていた言葉がそのまま定着したもので、「一番」という呼び方が伝統的に使われてきました。一方、木枯らし1号は、1960年代後半に気象関係の雑誌で使われ始めた比較的新しい言葉で、台風の「1号」にならって「号」が使われるようになったと言われています。どちらも気象庁が正式に決めた呼び名ではなく、一般的に使われるようになった言葉なんですよ。
Q4:自分の住んでいる地域で春一番や木枯らし1号が発表されるか知りたいです
春一番は、北海道、東北、沖縄を除く地方で発表されます。つまり、関東、北陸、東海、近畿、中国、四国、九州にお住まいの方は春一番の発表があります。木枯らし1号は、東京地方と近畿地方(大阪)のみで発表されます。それ以外の地域では、同じような風が吹いても正式な発表はされませんが、実際には木枯らしは太平洋側の各地で吹いています。お住まいの地域の気象台のホームページで確認できますよ。
Q5:春一番や木枯らし1号が吹いた日はどんな服装がいいですか?
春一番の日は気温が上がりますが風が強いので、脱ぎ着しやすい服装がおすすめです。暖かくても風で体が冷えることがあるので、薄手のジャケットやカーディガンがあると便利。また、翌日は寒さが戻ることが多いので、油断は禁物です。木枯らし1号の日は、風が冷たく体感温度が低くなるため、マフラーや手袋など防寒具をしっかり身につけましょう。風を通しにくいアウターを選ぶのもポイントです。子供の服装も、風対策をしっかりしてあげてくださいね。
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春一番と木枯らし1号は、どちらも季節の変わり目に吹く強い風ですが、正反対の性質を持っています。
春一番は2月から3月に吹く暖かい南風で、春の訪れを告げます。一方、木枯らし1号は10月から11月に吹く冷たい北風で、冬の到来を知らせてくれるんです。
風向き、気温の変化、吹く時期、すべてが対照的なこの2つの風。でも共通しているのは、どちらも私たちに季節の移り変わりを教えてくれる大切な自然現象だということです。
天気予報で「春一番が吹きました」「木枯らし1号が観測されました」というニュースを聞いたら、ぜひ外に出て風を感じてみてください。自然の変化を肌で感じることで、季節をもっと身近に感じられるようになりますよ。
私も子供たちと一緒に、これからも季節の風を感じながら過ごしていきたいと思っています。みなさんも、春一番や木枯らし1号のニュースを聞いたら、ぜひ家族で話題にしてみてくださいね!

