日常生活やビジネスシーンで、「フォーマット」と「フォーム」という言葉をよく耳にしますよね。でも、この2つの言葉って、なんとなく似ているようで、実際にはどう違うのか分かりづらくありませんか?
私も以前、職場で「このフォーマットに記入してください」と言われて、「フォーム」のことかな?と混乱したことがあります。そこで今回は、この2つの言葉の違いを、例文を交えながら分かりやすく解説していきます!
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「フォーマット」とは
フォーマット(format)とは、「形式」「書式」「構成」という意味を持つ言葉です。何かを作る時の基本的な枠組みやルールのことを指します。
具体的には以下のような使われ方をします。
書類やファイルの形式
ビジネス文書を作る時の基本的な構成のことです。例えば、ビジネスレターなら「日付→宛名→自社名→タイトル→挨拶→本文→締めの言葉」という順番で書くのが一般的なフォーマットですよね。私も新入社員の頃、このフォーマットを覚えるのに苦労しました。
ファイル形式
パソコンのファイルには、PDFやWord(.doc)、HTML、JPEGなど、さまざまな形式があります。これらもフォーマットの一種です。「このファイル、どのフォーマットで保存しますか?」という質問は、「どの形式で保存しますか?」という意味になります。
初期化
コンピューター用語として、「USBメモリをフォーマットする」というように使われることもあります。これは、記憶媒体を初期状態に戻すという意味です。子どもが使っていた古いUSBメモリをフォーマットして、新しく使い直すことってありますよね。
フォーマットの例文
- 「会議の議事録は、会社のフォーマットに沿って作成してください」
- 「履歴書のフォーマットをダウンロードして記入しました」
- 「このSDカードはフォーマットされていないため、使用できません」
- 「報告書のフォーマットを統一することで、作業効率が上がりました」
「フォーム」とは
最近電気ガスやインターネットの手続きでマイページ登録しまくってるけど、複数社で立て続けに分かりづらい入力フォームが見つかったので都度スクショしてる pic.twitter.com/zmqx4a5f0e
— かずまさ (@uawwoq310915) November 3, 2025
フォーム(form)も「形」「型」という意味を持つ言葉ですが、フォーマットとは使われ方が少し異なります。
記入欄がある書類
フォームは、情報を入力したり記入したりするための「用紙」や「入力欄」のことを指すことが多いです。例えば、ネットショッピングで商品を注文する時に、名前や住所を入力する画面がありますよね。あれが「入力フォーム」です。
私もよくネットで子どもの洋服を買うのですが、「お問い合わせフォーム」から質問を送ったり、「会員登録フォーム」に必要事項を入力したりすることがあります。
スポーツなどの型・姿勢
「投球フォーム」や「走るフォーム」のように、スポーツの動作の型を指すこともあります。子どもの運動会で、「良いフォームで走れるようになったね」なんて話すこともありますよね。
フォームの例文
- 「ウェブサイトのお問い合わせフォームから連絡しました」
- 「アンケートフォームに回答をお願いします」
- 「この選手は美しいフォームで泳いでいますね」
- 「会員登録フォームに必要事項を入力してください」
「フォーマット」と「フォーム」の具体的な違い
では、この2つの言葉は具体的にどう違うのでしょうか。
フォーマット:内部的な構造や基準
フォーマットは、何かを作る時の「設計図」や「お手本」のようなものです。書類全体の構成や、データの保存方法など、内部的な枠組みを指します。
例えば、会社で使う見積書のフォーマットがあるとします。これは「日付は右上」「会社名は左上」「金額は表形式で記載」といった、書類全体の基本的なルールを定めたものです。
フォーム:ユーザーが見て入力する部分
一方、フォームは、ユーザーが実際に目にして、情報を入力したり記入したりする部分のことです。より「具体的な入力欄」というイメージですね。
例えば、先ほどの見積書でも、お客様の名前を記入する欄や、商品名を書く欄など、実際に入力する部分がフォームになります。
分かりやすい比較
私の体験談で説明すると、子どもの学校の連絡網を作った時のことです。
「連絡網のフォーマット」というのは、「保護者名→電話番号→子どもの名前→クラス」という、全体の構成やルールのことでした。
そして「連絡網フォーム」というのは、その構成に基づいて、実際に各家庭の情報を記入する欄がある用紙のことでした。
つまり、フォーマットが「設計図」で、フォームが「実際の記入用紙」というイメージです。
ビジネスシーンでの使い分け方
仕事の場面では、この2つの言葉をどう使い分ければいいでしょうか。
フォーマットを使う場面
- 「請求書のフォーマットを作成してください」(書類の基本構成を作る)
- 「このデータをPDF形式にフォーマット変換してください」(ファイル形式を変える)
- 「報告書は既存のフォーマットに従って作成しましょう」(決まった形式に沿って作る)
フォームを使う場面
- 「申込フォームに必要事項を入力してください」(入力欄に記入する)
- 「お客様からフォームで問い合わせが来ています」(入力欄から連絡が来た)
- 「新しいメールフォームを設置しました」(入力画面を設けた)
私の職場では、「エクセルでフォーマットを作って、それをもとに入力フォームを準備する」という流れで書類を作ることが多いです。この場合、まず全体の枠組み(フォーマット)を決めて、それから具体的な記入欄(フォーム)を用意するというわけです。
関連する言葉:テンプレートとの違い
フォーマットやフォームと似た言葉に「テンプレート」があります。これも混乱しやすいので、簡単に説明しますね。
テンプレート(template)は、「型板」「鋳型」という意味で、フォーマットよりもさらに詳しく形式が決まっているものです。少し文言を変えたり、情報を追加したりするだけで完成するような、かなり具体的な「ひな形」のことを指します。
例えば、お礼状のテンプレートなら、「拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。このたびは〇〇をいただき、誠にありがとうございました」というように、文章までほぼ完成している状態です。
フォーマットは「構成の枠組み」、テンプレートは「ほぼ完成形のひな形」、フォームは「入力する欄」と覚えておくと分かりやすいですよ。
すんごい見たことあるフォーマットの受験票届きました pic.twitter.com/V02THvR9C5
— ゆたかつ@勤務社労士 (@yuta_srstudy) October 31, 2025
日常生活での使い方の実例
日常生活でも、この2つの言葉は意外とよく使われています。
オンラインショッピング
ネットで買い物をする時、「購入フォーム」に住所や電話番号を入力しますよね。この購入フォームは、「購入フォーマット」に基づいて作られています。つまり、お店側が「お客様情報→配送先→支払い方法」という構成(フォーマット)を決めて、それに沿って入力欄(フォーム)を用意しているというわけです。
子どもの学校関係
学校の提出書類も、フォーマットとフォームの違いが分かる例です。「欠席届のフォーマット」は、学校で決められた書類の基本的な構成のこと。そして、実際に子どもの名前や欠席理由を書き込む用紙が「欠席届フォーム」です。
私も何度も書いたことがありますが、学校ごとにフォーマットが違うので、最初は戸惑いますよね。
よくある質問
Q1:フォーマットとフォームは、どちらも「形式」という意味なのに、なぜ使い分けが必要なの?
確かに、どちらも「形式」という意味を持っていますが、指すものが違います。フォーマットは「全体的な構成や基準」を意味し、データの保存方法や書類の枠組みなど、内部的な構造を指します。一方、フォームは「具体的な入力欄」を意味し、ユーザーが実際に見て、情報を記入する部分のことです。
例えば、家を建てる時に例えると、フォーマットは「設計図」で、フォームは「実際の間取りや部屋」というイメージです。設計図(フォーマット)があって初めて、具体的な部屋(フォーム)ができあがるという関係性ですね。
Q2:「フォーマットに記入する」という言い方は間違い?
厳密に言えば、「フォーマットに記入する」という表現は少し違和感があります。正確には「フォームに記入する」または「フォーマットに沿って記入する」と言うのが適切です。
ただし、日常会話では「フォーマットに記入して」と言っても、意味は通じることが多いです。私も職場で両方の言い方を聞きますが、相手が何を求めているかは文脈で理解できます。それでも、より正確に伝えたい時は使い分けたほうがいいですね。
Q3:パソコンのUSBメモリを「フォーマットする」というのは、どういう意味?
パソコンやスマートフォンで使う「フォーマットする」は、記憶媒体(USBメモリやSDカードなど)を初期化して、使用できる状態に整えることを意味します。
新しいUSBメモリを買ってきた時や、古いデータを全部消して使い直したい時に行う作業です。フォーマットすると、保存されていたデータは全部消えてしまうので、注意が必要です。私も一度、大切な写真が入ったSDカードを間違ってフォーマットしてしまい、慌てたことがあります。
Q4:ウェブサイトの「お問い合わせフォーム」は、なぜ「フォーマット」じゃないの?
「お問い合わせフォーム」は、ユーザーが実際に見て、名前やメールアドレス、問い合わせ内容などを入力する画面そのもののことを指すからです。これは具体的な「入力欄」なので、フォームという言葉が使われます。
一方、そのお問い合わせフォームを作る時の設計図、つまり「名前→メールアドレス→問い合わせ内容の順番で配置する」といった構成のことは「お問い合わせのフォーマット」と呼ばれることもあります。
ウェブサイトを作る側の人は「フォーマットを決めてからフォームを作る」という流れで作業をしているんですね。
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「フォーマット」と「フォーム」の違い、理解できましたか?
フォーマットは、書類やデータの「形式」「構成」「枠組み」のこと。全体的な設計図やルールを指します。また、コンピューターでは「初期化」の意味でも使われます。
フォームは、情報を入力するための「用紙」「入力欄」のこと。ユーザーが実際に見て、記入したり入力したりする具体的な部分を指します。
簡単に言うと、フォーマットは「お手本や基準」、フォームは「記入用の欄」というイメージです。
私も最初はこの2つの違いがよく分からず、混乱することがありました。でも、「設計図がフォーマット、実際の記入欄がフォーム」と覚えてからは、すぐに使い分けられるようになりました。
ビジネスシーンでも日常生活でも、この2つの言葉を正しく使い分けることで、より正確なコミュニケーションができるようになります。ぜひ、今日から意識して使ってみてくださいね!

