ショッピングサイトを見ていると、似たようなつなぎ服なのに「オーバーオール」「サロペット」「ジャンプスーツ」と違う呼び方がされていて、混乱したことはありませんか。私も洋服を探しているときに「あれ、これってどう違うの？」と疑問に思ったことが何度もあります。
実はこの3つ、どれも上下がつながった服という点では同じなのですが、デザインや素材、生まれた背景などに違いがあるんです。今回は、似ているようで実は違う「オーバーオール」「サロペット」「ジャンプスーツ」の違いを、わかりやすく解説していきますね。
「オーバーオール」とは
オーバーオールは、背中部分まで布があり、胸当てと肩からのストラップがついたズボンタイプの服のことです。英語のoverallが語源で、もともとはアメリカの開拓時代の作業着として生まれました。
オーバーオールの大きな特徴は、しっかりとした作りであること。デニムやコーデュロイなどの厚手で丈夫な生地が使われていることが多く、背中側もきちんと布で覆われています。肩のストラップも太めで、全体的にゆったりとしたシルエットが基本です。
作業着として作られたものなので、機能性も高いんです。たとえば、左腰にはハンマーを入れるための「ハンマーループ」と呼ばれる紐がついていたり、右腰には定規を入れる「スケールポケット」という縦長のポケットがついていたりします。胸当てとストラップをつなぐ金具は「吊りかん」と呼ばれ、1世紀以上この構造が使われているそうです。
私も1着オーバーオールを持っていますが、ポケットがたくさんあって本当に便利なんです。子どもと公園に行くときに、スマホやハンカチ、おやつなど、いろいろなものをサッと入れられるので重宝しています。
カジュアルでどこか懐かしい雰囲気があるのも、オーバーオールの魅力ですね。白いTシャツと合わせてシンプルに着たり、カラフルなトップスと組み合わせたり、着こなしの幅も広いです。
「サロペット」とは
サロペットは、フランス語のsalopetteが語源で、背中が大きく開いていて肩紐がクロスしているデザインが特徴です。フランス語で「汚れた、汚い」という意味のsalopeから派生した言葉だと言われています。
サロペットとオーバーオールの最も大きな違いは、背中のデザインです。オーバーオールが背中まで布で覆われているのに対して、サロペットは背中が開いていて、肩紐が交差しているスタイルが一般的。ただし、最近では肩紐が交差していなくても、ボトムスにストラップがついているもの全般を「サロペット」と呼ぶこともあります。
素材も、オーバーオールよりも薄くて柔らかいものが多いです。レーヨンなどの軽い生地が使われることが多く、サラッと着られるのが特徴。肩紐も細めで、全体的に女性らしい印象になります。
ズボンタイプだけでなく、スカートタイプのサロペットもたくさんあるのが嬉しいポイント。タイトなシルエットよりも、ふんわりと広がるデザインが多く、体型をカバーしてくれる着痩せ効果も期待できます。
私がサロペットを着るときは、インナーのトップスで雰囲気を変えて楽しんでいます。綺麗めのブラウスを合わせると大人っぽくなりますし、カジュアルなTシャツを合わせれば元気な印象になります。背中が開いているので、後ろ姿もおしゃれに見えるのが嬉しいですね。
「ジャンプスーツ」とは
ジャンプスーツは、シャツとパンツが上下一続きになった、つなぎタイプの服のことです。1920年代にアメリカの空軍や落下傘部隊の飛行服として生まれたことから、「ジャンプスーツ」という名前がついたと言われています。
ジャンプスーツの大きな特徴は、トップス部分もしっかりと布で覆われていること。オーバーオールやサロペットが胸当てと肩紐だけなのに対して、ジャンプスーツは袖のついたシャツ部分とパンツ部分が一体になっています。前開きになっているデザインが多いのも特徴です。
トップス部分はノースリーブ、半袖、長袖とバリエーションが豊富で、季節を問わず着られます。ボトムス部分は基本的に長ズボンですが、まれにショートパンツ丈のものもあります。
メンズっぽいワークテイストのデザインもあれば、女性的な装飾が加えられたエレガントなデザインもあり、幅広いスタイルがあるのがジャンプスーツの魅力。カジュアルにもきれいめにも着こなせる万能アイテムです。
ちなみに、日本では作業服として「つなぎ」と呼ばれることも多いですが、ファッションアイテムとしては「ジャンプスーツ」や「オールインワン」「コンビネゾン」などと呼ばれています。
オーバーオール、サロペット、ジャンプスーツの違いを比較
ここまでそれぞれの特徴を見てきましたが、わかりやすく違いをまとめてみましょう。
オーバーオールは、背中まで布があり、厚手の丈夫な生地で作られた、作業着スタイルのつなぎです。胸当てと太めの肩紐が特徴で、ポケットが多く機能性も高いです。
サロペットは、背中が開いていて肩紐が交差しているデザインで、薄手の柔らかい生地が使われることが多いです。女性らしい印象で、スカートタイプもあります。
ジャンプスーツは、シャツとパンツが一体になったつなぎで、トップス部分に袖があるのが特徴です。前開きのデザインが多く、カジュアルからエレガントまで幅広いスタイルがあります。
ただし、最近ではこれらの言葉の境界線があいまいになってきていて、メーカーやブランドによって呼び方がバラバラなことも多いです。デニム素材でも「サロペット」と呼ばれたり、背中が開いていても「オーバーオール」と呼ばれたりすることもあります。
私も最初は「どれがどれ？」と混乱しましたが、大まかな特徴を押さえておけば、ショッピングサイトで理想のデザインを探しやすくなりました。
それぞれの着こなし方のポイント
オーバーオールは、カジュアルな印象が強いので、シンプルなTシャツやカットソーと合わせるのが定番です。白や黒などの無地のトップスを選ぶと、オーバーオールが主役になってバランスが取れます。足元はスニーカーでラフに決めるのもいいですし、革のブーツを合わせて大人っぽく着こなすこともできます。
サロペットは、背中が見えるデザインなので、インナーのトップス選びが楽しいです。袖やバックデザインが凝ったブラウスを合わせると、後ろ姿もおしゃれに決まります。ベルトをプラスすると、ウエストにメリハリが出てスタイルアップ効果も期待できますよ。きれいめのブラウスと合わせればオフィスカジュアルにも使えますし、カジュアルなTシャツと合わせれば休日スタイルにぴったりです。
ジャンプスーツは、1枚でコーディネートが完成する便利なアイテムです。素材や色、シルエットによって印象が大きく変わるので、シーンに合わせて選ぶといいでしょう。サテンなどのきれいな素材を選べば、パーティーなどのきちんとした場面でも活躍します。デニムやコットンなどのカジュアルな素材なら、普段使いにぴったりです。
私の経験では、つなぎタイプの服は一見ハードルが高そうに見えますが、実際に着てみると本当に楽なんです。朝の忙しい時間に「今日は何を着よう」と悩まなくていいですし、上下のコーディネートを考える手間も省けます。
もう買った後にオバオ嫌宣言があって、どうジャッジされるかひやひやしてたジャンプスーツ気に入ってくれてひと安心&可愛すぎて久しぶりにときめき🩵刺繍もだけどシルエットがたまらん🩵シルエットの良さ伝わらない写真だけど🩵 pic.twitter.com/94Q5Hf6mSF
— どなべ (@gohanhadonabede) October 26, 2025
購入するときの選び方
オーバーオール、サロペット、ジャンプスーツを購入するときは、いくつか気をつけたいポイントがあります。
まず、サイズ感がとても大切です。上下がつながっているので、ぴったりすぎると突っ張って動きにくくなりますし、大きすぎると肩紐がずれたり裾を踏んでしまったりします。試着して、腕を上げたり屈んだりして、動きやすさを確認するのがおすすめです。
特にジャンプスーツは、トイレに行くときに全部脱がないといけないので、前開きで着脱しやすいデザインを選ぶと便利です。私も最初にジャンプスーツを買ったときは、この点を見落としてしまって後悔しました。
素材も重要なポイント。デニムやコーデュロイなどのしっかりした素材は長く使えますが、少し重たく感じることもあります。レーヨンやコットンなどの軽い素材は着心地がいいですが、耐久性は劣ることも。用途に合わせて選びましょう。
色選びも迷いどころですよね。定番のデニムブルーやブラックは合わせやすくて便利ですが、カーキやベージュなどのアースカラーも今っぽくておしゃれです。明るい色やパステルカラーは春夏にぴったりで、コーディネートが華やかになります。
よくある質問
Q1. オーバーオールとサロペットは同じものですか？
基本的な形は似ていますが、厳密には違いがあります。オーバーオールは背中まで布があり、厚手の丈夫な生地で作られているのが特徴です。一方、サロペットは背中が開いていて肩紐が交差しているデザインで、薄手の柔らかい生地が多く使われます。ただし、最近では両者の区別があいまいになっていて、同じ意味で使われることも増えています。ショッピングサイトでも、同じようなデザインなのに呼び方が違うことがよくあるので、商品の写真や説明をしっかり確認するといいでしょう。
Q2. ジャンプスーツは作業着と同じですか？
ルーツは同じですが、ファッションアイテムとしてのジャンプスーツは、作業着とは違う点がたくさんあります。作業着のつなぎは機能性重視で、丈夫な素材や動きやすい設計が特徴ですが、ファッションアイテムのジャンプスーツは、デザイン性や着心地の良さを重視して作られています。素材も、サテンやシフォンなどのエレガントなものから、デニムやコットンなどのカジュアルなものまで幅広く、装飾やシルエットも多様です。同じつなぎの形でも、まったく別のアイテムと考えていいでしょう。
Q3. 体型をカバーできるのはどれですか？
3つともゆったりとしたシルエットのものを選べば、体型カバーに効果的です。特にサロペットは、ふんわりと広がるデザインが多く、お腹周りや腰回りを自然に隠してくれます。オーバーオールも、もともとゆったりとした作業着スタイルなので、体のラインを拾いにくいです。ジャンプスーツは、ウエストマークができるデザインを選ぶと、メリハリが出てスタイルアップして見えます。自分の体型で気になる部分に合わせて、デザインやサイズ感を選ぶといいですね。私も産後の体型が気になっていた時期に、サロペットやオーバーオールにかなり助けられました。
Q4. 子育て中でも着やすいのはどれですか？
子育て中のママには、オーバーオールが一番おすすめです。ポケットがたくさんついているので、ハンカチやティッシュ、おやつなど、ちょっとしたものをサッと入れられて便利です。デニムなどの丈夫な素材なら、汚れにも強いので気兼ねなく着られます。サロペットは女性らしくておしゃれですが、背中が開いているので抱っこ紐を使うときは少し不便かもしれません。ジャンプスーツは、前開きのデザインなら授乳もしやすいですが、トイレに行くときは少し手間がかかります。それぞれの特徴を踏まえて、ライフスタイルに合ったものを選んでくださいね。
Q5. 季節を問わず着られますか？
素材やデザインによって、オールシーズン活躍します。春夏には、薄手のコットンやリネン素材のサロペットやジャンプスーツがおすすめ。ノースリーブや半袖のデザインを選べば、涼しく快適に過ごせます。秋冬には、デニムやコーデュロイのオーバーオールが活躍します。下に長袖のトップスを重ね着すれば、暖かく過ごせますよ。ジャンプスーツなら、長袖タイプを選んで、上からコートやジャケットを羽織れば冬でも大丈夫です。私は季節ごとに素材違いで何着か持っていて、一年中つなぎスタイルを楽しんでいます。
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オーバーオール、サロペット、ジャンプスーツの違いについて解説してきましたが、いかがでしたか。
オーバーオールは、背中まで布がある厚手で丈夫なつなぎで、作業着スタイルのカジュアルな印象が特徴です。サロペットは、背中が開いていて肩紐が交差している、女性らしいデザインのつなぎ。ジャンプスーツは、シャツとパンツが一体になった、袖のあるつなぎで、カジュアルからエレガントまで幅広いスタイルがあります。
ただし、最近ではメーカーやブランドによって呼び方がバラバラなこともあるので、名前だけでなく、実際のデザインや素材、シルエットを確認して選ぶのが大切です。
それぞれに違った魅力があるので、自分のスタイルや用途に合わせて選んでみてくださいね。1枚あるだけでコーディネートの幅がぐっと広がりますし、着るたびに「楽ちんでおしゃれ」を実感できるはずです。ぜひ、あなたにぴったりの一着を見つけてください。
