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「卑怯」と「姑息」の違いを解説!正しい意味と使い分け方

生活・文化

「あいつは姑息なやつだ」「姑息な手段を使いやがって」こんなセリフ、ドラマや日常会話で聞いたことありませんか?

実は私、この「姑息」という言葉をずっと「卑怯」と同じ意味で使っていたんです。子供の頃から何となく「ずるいこと」だと思い込んでいて、大人になってもそのまま使い続けていました。

でもある日、国語辞典をパラパラめくっていたら、衝撃の事実が発覚したんです。「姑息」って、実は「卑怯」という意味じゃなかったんですよね。それどころか、7割以上の人が間違って使っているという調査結果まであるそうで、私だけじゃなくてホッとしたような、恥ずかしいような…。

この記事では、混同しやすい「卑怯」と「姑息」の違いについて、正しい意味や使い分け方を分かりやすく解説していきます。これを読めば、もう間違えることはありません!

「卑怯」とは

「卑怯」(読み方:ひきょう)とは、ずるくて正々堂々としていない様子を表す言葉です。

具体的には、フェアプレーの精神に反する行為や、弱い者をいじめる行為、自分の利益のために不正な手段を使うことなどを指します。勇気がなく臆病で、正面から立ち向かわない態度も「卑怯」と言えます。

例えば、試験でカンニングをしたり、スポーツで反則技を使ったり、相手の弱みにつけこんで脅したりする行為は、まさに「卑怯」そのものです。

道徳的に良くない行為として批判される言葉で、人の品性や行動の悪さを強く非難するときに使われます。

「姑息」とは

「姑息」(読み方:こそく)の本来の意味は、「一時しのぎ」「その場限りの間に合わせ」という意味です。

「姑」は「しばらく」、「息」は「休む」という意味で、合わせて「しばらく息をつく」つまり「一時的に休む」というのが語源なんです。

つまり、根本的な解決にはならないけれど、とりあえず目の前の問題を先延ばしにする対処法を指す言葉なのです。ずるいとか卑怯という意味は、実は本来は含まれていません。

ただし、現在では多くの人が「卑怯」という意味で使っているため、辞書にも俗用として「卑怯なさま」という意味が追加されているものもあります。でも、本来の正しい意味とは異なることを覚えておきたいですね。

「卑怯」と「姑息」の違い

「卑怯」と「姑息」の最大の違いは、批判のポイントがどこにあるかです。

「卑怯」は、道徳的・倫理的に悪い行為、つまり「ずるい」「正々堂々としていない」「フェアじゃない」という行為そのものの悪質さを批判する言葉です。

一方、「姑息」は、その場しのぎで根本的な解決になっていないという、やり方の浅はかさや計画性のなさを批判する言葉なんです。決して「ずるい」という意味ではありません。

例えば、借金返済のためにまた新しく借金をするのは「姑息な手段」です。これは別にずるいわけではありませんが、根本的な解決にはなっていませんよね。

逆に、試験でカンニングするのは「卑怯な行為」です。これはルール違反でずるい行為だからです。

私自身、この違いを理解してから、子供に注意するときの言葉選びも変わりました。以前は何でもかんでも「そんな姑息なことしないの!」と言っていたのですが、今は正しく「それは卑怯だよ」と言えるようになりました。

「卑怯」の使い方と例文

「卑怯」は、不正な行為やずるい態度を批判するときに使います。

〈例文〉

  • 試験でカンニングをするなんて卑怯だ
  • 相手の弱みにつけこんで脅すのは卑怯な行為だ
  • 勝つためにルールを破るのは卑怯者のすることだ
  • 自分は安全な場所にいて、他人を危険な目に遭わせるなんて卑怯すぎる
  • 陰で悪口を言うのは卑怯だから、正面から言いなさい

これらの例文を見ると分かるように、「卑怯」は必ず道徳的に問題がある行為に対して使われています。

私の体験談ですが、子供が友達とゲームをしていたとき、わざと相手の画面を見えないように邪魔していたことがありました。そのとき「それは卑怯だよ。フェアに勝負しなさい」と注意したら、子供もハッとした表情で「ごめんなさい」と言ってくれたんです。正しい言葉を使うことで、何が悪いのかがしっかり伝わるんだなと実感した瞬間でした。

「姑息」の使い方と例文

「姑息」は、一時しのぎの対処や根本的な解決になっていない行為を指すときに使います。

〈例文〉

  • 借金を返すために新たに借金をするのは姑息な手段だ
  • 問題を先延ばしにするだけの姑息な対応では何も解決しない
  • その場しのぎの姑息な言い訳ばかりでは信頼を失う
  • 姑息な方法で一時的に凌いでも、いずれ限界が来る
  • クレームに対して姑息な対応をするより、根本から改善すべきだ

これらの例文では、「ずるい」という意味ではなく「一時的」「その場しのぎ」という意味で使われていることが分かりますよね。

我が家では最近、家計が苦しくなったときに、夫が「とりあえずクレジットカードで払えばいいじゃん」と言ったことがありました。そのときに私は「それって姑息な方法じゃない?根本的に支出を見直さないと」と指摘したんです。夫も「確かにそうだね」と納得してくれて、一緒に家計の見直しをすることができました。正しい言葉を使うと、問題点がクリアに伝わるんですよね。

間違えやすいポイント

多くの人が「姑息」を「卑怯」と同じ意味で使ってしまう理由はいくつかあります。

まず、「姑息」という漢字の見た目や響きが、何となくネガティブな印象を与えることが挙げられます。「姑」という字が「嫁姑問題」などで使われることもあり、良いイメージがない人も多いかもしれません。

また、テレビドラマや小説、日常会話で「姑息な奴だ」と言うときに、明らかに「ずるい奴」という意味で使われているシーンを見聞きすることが多いのも理由の一つです。多くの人が間違って使っているため、それが正しいと思い込んでしまうんですね。

実際、文化庁が行った調査では、7割以上の人が「姑息」を「卑怯」という意味だと回答したそうです。それだけ誤用が広まっているということですね。

ただし、だからといって間違った使い方をして良いわけではありません。特に文章を書くときや公的な場面では、正しい意味で使うことが大切です。

私自身、この違いを知ってからは、人が間違って使っているのを聞くと「あ、本当は違う意味なんだけどな」と心の中で思うようになりました。もちろん、会話の流れを壊さないために、その場で指摘することは少ないですが、自分は正しく使おうと意識しています。

正しく使い分けるコツ

「卑怯」と「姑息」を正しく使い分けるための簡単なコツをご紹介します。

まず、「卑怯」を使うときは「ずるい」や「フェアじゃない」という言葉に置き換えられるかを確認してみてください。置き換えられるなら、「卑怯」を使うのが正しいです。

一方、「姑息」を使うときは「その場しのぎ」「一時的な対処」という言葉に置き換えられるかをチェックしましょう。置き換えられるなら、「姑息」の使い方が正しいということになります。

また、批判のポイントがどこにあるかを考えるのも有効です。道徳的に問題がある行為なら「卑怯」、やり方が浅はかで根本的な解決になっていないなら「姑息」と判断できます。

私がよくやるのは、頭の中で「卑怯=ずるい」「姑息=一時しのぎ」とペアで覚えておく方法です。この簡単な対応関係を覚えておくだけで、迷うことが格段に減りました。

実際、友達との会話で「それって姑息じゃない?」と言いかけて、「あ、これはずるいって意味だから卑怯だな」と咄嗟に言い直せたこともあります。少し意識するだけで、自然と正しく使えるようになりますよ。

よくある質問

Q1. 「姑息」を「卑怯」という意味で使うのは完全に間違いですか?

現代の日本語としては、多くの人が「姑息」を「卑怯」という意味で使っているため、一部の辞書では俗用として認めているものもあります。ただし、本来の正しい意味は「一時しのぎ」ですので、特にフォーマルな文章や公的な場面では正しい意味で使うことをおすすめします。会話の中では相手に通じることが優先されますが、正しい意味を知っておくことは大切です。

Q2. 「姑息」と似た意味の言葉はありますか?

「姑息」と似た意味の言葉としては、「一時しのぎ」「その場しのぎ」「間に合わせ」「付け焼き刃」「場当たり的」などがあります。これらはすべて、根本的な解決にならない一時的な対処を表す言葉です。逆に、本来の「姑息」の意味と「卑怯」は似ていないということを覚えておきましょう。

Q3. 子供に「姑息」という言葉の意味を教えるときのコツは?

子供に教えるときは、具体的な例を使うと分かりやすいです。例えば、「宿題を明日やるって言って後回しにするのが姑息。でも、友達の宿題を写すのは卑怯」というように説明すると、違いがはっきりします。また、「姑息は悪くないこともあるけど、卑怯は必ず悪いこと」と伝えると、ニュアンスの違いも理解しやすくなります。

Q4. ビジネスシーンで「姑息」を使うときの注意点は?

ビジネスシーンで「姑息」を使う場合は、必ず本来の意味である「一時しのぎ」という意味で使うようにしましょう。例えば「姑息な対応では問題の根本解決にならない」といった使い方です。相手が誤解して「卑怯」という意味に受け取る可能性もあるため、文脈を明確にするか、「一時しのぎの対応」と言い換える方が安全かもしれません。

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まとめ

「卑怯」と「姑息」は、多くの人が混同しやすい言葉ですが、実は意味が全く違います。

「卑怯」は、ずるくて正々堂々としていない道徳的に問題がある行為を指し、「姑息」は、その場しのぎで根本的な解決になっていない一時的な対処を意味します。

簡単に言えば、「卑怯」は「ずるい」、「姑息」は「一時しのぎ」と覚えておけば間違いありません。

7割以上の人が間違えているからこそ、正しく使えると「この人は言葉をちゃんと知っているな」という印象を与えることができます。特に文章を書くときや大切な場面では、正しい意味で使うことを心がけたいですね。

私も最初は混同していましたが、違いを理解してからは自信を持って使い分けられるようになりました。皆さんもぜひ、この機会に正しい使い方をマスターしてくださいね!