「密封」と「密閉」。この2つの言葉って、なんとなく似ているような気がしませんか?実は私も、お弁当作りや食品保存をするときに、「あれ、これって密封だっけ?密閉だっけ?」と迷うことがよくあります。
どちらも「しっかりと閉じる」という意味で使われることが多いのですが、実は微妙な違いがあることをご存知でしょうか。正しく使い分けることで、より正確な表現ができるようになりますよ。
この記事では、「密封」と「密閉」の違いを、小学生でも理解できるように分かりやすく解説します。日常生活でよく使う場面での例文も豊富に紹介するので、きっと使い分けがスムーズになるはずです。
密封と密閉の基本的な意味の違い
「密封」の意味と読み方
「密封」は「みっぷう」と読みます。すきまのないように、ぴったりと封をすることという意味があります。
もともと「封」という字は、「封じる」「封をする」という意味で使われるため、密封は主に「封をする行為」に焦点を当てた言葉です。手紙や書類を封筒に入れて封をする、瓶にコルクで栓をする、といった「封をする」動作を表すときによく使われます。
「密閉」の意味と読み方
「密閉」は「みっぺい」と読みます。容器の口や部屋の戸などを、すきまがないようにぴったりと閉じることという意味があります。
「閉」という字は、「閉じる」「閉める」という意味で使われるため、密閉は主に「閉じる行為」や「閉じられた状態」を表す言葉です。扉を閉める、容器のふたを閉める、といった「閉じる」動作を表すときによく使われます。
密封と密閉の使い分けのポイント
使い分けの基本ルール
2つの言葉の使い分けで覚えやすいポイントは以下の通りです:
密封(みっぷう)
- 「封をする」動作に使う
- 手紙、書類、薬品、食品などを「封じる」とき
- 外部からの侵入を防ぐことに重点を置く
密閉(みっぺい)
- 「閉じる」動作に使う
- 容器、部屋、空間などを「閉じる」とき
- 内部の状態を保つことに重点を置く
私が実際に使い分けを覚えるために実践している方法は、「封筒に手紙を入れる→密封」「弁当箱のふたを閉める→密閉」というように、具体的な動作をイメージすることです。
日常生活での使い分け例
キッチンでの使い分けを例に説明してみましょう:
- ジッパー付きの保存袋に食材を入れて空気を抜く → 密封
- タッパーウェアのふたをしっかり閉める → 密閉
- 瓶詰めの食品を作る → 密封
- 冷蔵庫の中で容器を閉じて保存 → 密閉
医薬品分野での厳密な違い
医薬品や化学の分野では、「密封」と「密閉」により厳密な定義があります。
医薬品における定義
医薬品の場合においては、密閉容器とは、通常の取扱い、運搬又は保存状態において、固形の異物が混入することを防ぎ、内容医薬品の損失を防ぐことができる容器をいう。密封容器とは、通常の取扱い、運搬又は保存状態において、気体の侵入しない容器をいう
つまり、専門分野では:
- 密閉容器:固体の異物の混入を防ぐレベル
- 密封容器:気体の侵入も防ぐより厳密なレベル
この定義を見ると、密閉容器は中でも最も簡易的な容器で、固体、液体、気体のうち固体の進入のみを防ぐことができます
気密性の違い
専門的な容器では、気密性のレベルが以下のように分かれています:
- 密閉容器:固体の侵入を防ぐ(例:紙袋、紙箱)
- 気密容器:固体と液体の侵入を防ぐ(例:プラスチック容器)
- 密封容器:固体、液体、気体すべての侵入を防ぐ(例:ガラスアンプル)
具体的な使い分け例文集
密封を使った例文
- 食品保存
- 「開封後は密封して冷蔵庫で保存してください」
- 「真空パックで密封された食品は日持ちがする」
- 書類・手紙
- 「重要書類を密封して保管する」
- 「封筒を密封してから投函した」
- 薬品・化学物質
- 「試薬は密封して暗所に保存する」
- 「密封された薬品容器を開封する」
密閉を使った例文
- 容器
- 「タッパーを密閉して食材を保存する」
- 「密閉容器に入れて湿気を防ぐ」
- 空間・部屋
- 「密閉された部屋で実験を行う」
- 「換気扇を止めて部屋を密閉する」
- 機械・設備
- 「密閉式の冷却システム」
- 「密閉型の圧力容器」
実際の体験談から学ぶ使い分け
私が実際に使い分けを意識するようになったのは、子どもの離乳食作りがきっかけでした。
保健師さんから「離乳食を作り置きする際は、小分けにして密封保存するか、密閉容器に入れて冷凍してくださいね」と言われたとき、「え、どう違うの?」と疑問に思ったんです。
調べてみると、ジッパー付きの冷凍保存袋に入れて空気を抜く作業は「密封」、タッパーウェアのような容器のふたを閉める作業は「密閉」だということが分かりました。
実際に使い分けてみると、冷凍保存袋は「封をする」感覚で、タッパーは「閉める」感覚なんですよね。この体験から、動作の違いで使い分けるのが一番分かりやすいと実感しました。
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混同しやすい場面での正しい使い方
お弁当作りの場面
お弁当を作るときも、使い分けが大切です:
- 密封:おにぎりをラップで包む、サンドイッチをラップで包む
- 密閉:お弁当箱のふたを閉める、汁物を入れた容器を閉める
掃除・片付けの場面
掃除や片付けの際の使い分け:
- 密封:衣類を圧縮袋に入れて空気を抜く
- 密閉:収納ボックスのふたを閉める
DIY・工作の場面
DIYや工作での使い分け:
- 密封:接着剤や塗料のチューブの口を封じる
- 密閉:道具箱のふたを閉める
覚えやすい語呂合わせとコツ
語呂合わせで覚える方法
「密封の封は、封筒の封」 手紙を封筒に入れて封をするように、何かを包んで封じるのが密封です。
「密閉の閉は、扉を閉める」 扉を閉めるように、容器や空間を閉じるのが密閉です。
覚えやすいコツ
- 動作で覚える
- 密封:「封じる」動作
- 密閉:「閉める」動作
- 対象で覚える
- 密封:袋、包装、チューブなど
- 密閉:容器、部屋、空間など
- 音で覚える
- 密封(みっぷう):「プー」っと空気を抜く音
- 密閉(みっぺい):「ペタン」とふたを閉める音
よくある質問
Q1:「密封」と「密閉」はどちらが気密性が高いの?
A1:一般的な使い方では、どちらも同程度の気密性を表します。ただし、医薬品などの専門分野では、密封容器の方が密閉容器より気密性が高いとされています。日常使いでは、どちらも「しっかりと閉じる」という意味で使って問題ありません。
Q2:食品保存ではどちらを使うべき?
A2:食品保存では、保存方法によって使い分けます。ジッパー付きの袋やラップを使う場合は「密封」、タッパーウェアやガラス容器を使う場合は「密閉」を使うのが適切です。
Q3:真空パックは密封?密閉?
A3:真空パックは「密封」です。袋の中の空気を抜いて封じる動作が中心になるためです。「真空密封」という表現がよく使われます。
Q4:ペットボトルのキャップを閉めるのは?
A4:ペットボトルのキャップを閉めるのは「密閉」です。容器の口を閉める動作だからです。「ペットボトルを密閉して保存する」という表現が正しいです。
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「密封」と「密閉」の違いをまとめると:
密封(みっぷう)
- 「封をする」動作
- 袋、包装、チューブなどを対象
- 例:ジッパー袋で密封、ラップで密封
密閉(みっぺい)
- 「閉める」動作
- 容器、部屋、空間などを対象
- 例:タッパーを密閉、部屋を密閉
どちらも「しっかりと閉じる」という意味では同じですが、「封をする」か「閉める」かの動作の違いで使い分けるのがポイントです。
日常生活では、この使い分けを意識することで、より正確で美しい日本語を使えるようになります。最初は意識して使い分けるのが大変かもしれませんが、慣れてくると自然に使い分けられるようになりますよ。
ぜひ今日から、「密封」と「密閉」を正しく使い分けてみてくださいね!