鼻がグズグズして「あれ?風邪かな?花粉症かな?」と悩んだ経験はありませんか?実は、鼻の症状には「鼻炎」「副鼻腔炎」「花粉症」という似ているようで実は違う病気があります。正しい対処をするためにも、それぞれの違いをしっかり理解しておくことが大切です。
私も以前は「鼻水が出る=風邪」だと思い込んでいて、花粉症になったときも「なかなか治らない風邪だな」と勘違いしていました。でも、医師から詳しい説明を受けて、それぞれの特徴と違いがよく分かったんです。実際には鼻炎にもいろいろな種類があり、原因や治療法も異なることを知りました。
この記事では、混同しやすい3つの症状について、分かりやすく違いを説明します。お子さんの症状でお困りの方にも参考にしていただけるよう、簡単な言葉で解説していきますね。
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そもそも鼻炎って何?基本的な仕組みを知ろう
鼻炎とは、鼻の粘膜に炎症が起きた状態のことです。鼻水、くしゃみ、鼻づまりなどの症状が現れます。
鼻は「外鼻」「鼻腔」「副鼻腔」で構成される複雑な器官で、呼吸器として肺に空気を運ぶはたらき、嗅覚としてのはたらき、声を響かせるはたらきの3つの機能があります。
鼻炎には大きく分けて2つのタイプがあります。
急性鼻炎
ウイルスや細菌感染、急激な温度変化などが原因で起こる鼻炎です。通常は1~2週間程度で症状が改善します。風邪の症状の一部として現れることがありますが、鼻炎自体は風邪とは異なる病気です。
慢性鼻炎
3か月以上症状が続く鼻炎で、アレルギー性と非アレルギー性に分けられます。
私の経験では、急性鼻炎の場合はのどの痛みや発熱などの他の症状も一緒に現れることがあるので、総合的に判断することが大切だと感じています。
副鼻腔炎(蓄膿症)の特徴と症状
副鼻腔とは、鼻の周囲にある骨に囲まれた空洞です。副鼻腔炎とは、ここに風邪などのウイルスや細菌が感染して膿が溜まったり、鼻づまりや鼻水などの症状が現れる病気で、俗に「蓄膿症」とも呼ばれます。
副鼻腔炎の主な症状
鼻水の特徴 副鼻腔炎が慢性化すると、粘り気のあるドロッとした鼻水が多くなります。色も黄色や緑色になることがあります。
その他の症状
- 頭痛や顔面痛
- においがしない(嗅覚障害)
- 後鼻漏(鼻水がのどに流れる感覚)
- 咳
- 疲れやすさ
実際に私の知り合いが副鼻腔炎になったとき、「鼻がつまって頭がボーッとする」「顔が重い感じがする」と話していました。「こもるような声」になったり、頭痛が生じたり、においの強い鼻水になったりするのも特徴的です。
花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)の特徴と症状
花粉症は「季節性アレルギー性鼉炎」に分類され、スギやヒノキの花粉などが原因となって起こるアレルギー反応です。
花粉症の主な症状
特徴的な症状
- 連続するくしゃみ
- 大量の鼻水(サラサラした透明な鼻水)
- 目のかゆみや充血
- のどのイガイガ感
季節性の特徴
- 春:スギ、ヒノキ花粉
- 夏:イネ科花粉
- 秋:ブタクサ、ヨモギ花粉
アレルギー性による鼻水の場合は、鼻水の性状もサラサラした水っぽい鼻水になるのが特徴で、患者さんからは「滝のように鼻から水が出てきてとまらない」という表現をよく聞きます。
私も花粉症持ちですが、確かにサラサラの鼻水が止まらなくなって、ティッシュが手放せなくなります。目もかゆくなるので、副鼻腔炎とは明らかに違うなと感じます。
3つの症状を見分ける具体的なポイント
鼻水の違いで見分ける方法
急性鼻炎
- 最初はサラサラ、後から粘っこくなることもある
- 透明から黄色っぽく変化する場合がある
副鼻腔炎
- ドロッとして粘り気がある
- 黄色や緑色(膿性)
- においが強い場合がある
花粉症
- サラサラで透明
- 水のように大量に出る
症状の組み合わせで見分ける
急性鼻炎
- 発熱やのどの痛みを伴うことがある
- 全身のだるさを感じる場合がある
- 通常1~2週間で改善
- ウイルスや細菌感染が原因
副鼻腔炎
- 頭痛や顔面の痛み・圧迫感
- においがわからない
- 声がこもる
- 症状が長期間続く
花粉症
- 目のかゆみ・充血
- 連続するくしゃみ
- 特定の季節に症状が現れる
- 外出時に症状が悪化
私の体験談として、花粉症の場合は外に出ると症状がひどくなり、室内に入ると少し楽になるという特徴があります。一方、副鼻腔炎になったときは、場所に関係なく頭が重い感じが続きました。
コロナより一番きつい
— 青砥(aoto) (@kyui_m) August 16, 2025
アレルギー性鼻炎っぽい鼻水と咳と喉と耳
通年性アレルギー性鼻炎という別のパターンも
ダニやホコリなどが原因となる「通年性アレルギー性鼻炎」もあります。これは花粉症と違って一年中症状が出る可能性があります。
通年性アレルギー性鼻炎の原因
主な原因は家の中のホコリ(ハウスダスト)、ダニ、カビ、猫や犬などペットの毛です。
花粉症のシーズンが終わっても鼻の症状が治まらない時は、アレルギー科のある病院を受診すると、アレルギーの原因物質を特定する検査を受けることができます。
我が家でも掃除をサボると家族の鼻炎症状がひどくなることがあるので、こまめな掃除と換気を心がけています。
複数の症状が同時に起こることもある
問題はアレルギー性鼻炎と副鼻腔炎が同時に起こった場合です。花粉症を放置している間に細菌感染を合併してしまった場合や、風邪をひいて副鼻腔炎を合併してもたもたしている間に花粉が飛んできてアレルギーを合併してしまった場合などがあります。
このような場合、症状が複雑になって自己判断が難しくなります。くしゃみ・鼻水で来院されますが、同時に鼻水が膿性(いわゆる「青っぱな」)で頭の重い感じや後鼻漏といった、複数の特徴が混在することがあります。
それぞれの対処法と治療方法
急性鼻炎の対処法
- 十分な休養と水分補給
- 加湿器で室内の湿度を保つ
- 症状がひどい場合は医師に相談
- 1週間以上症状が続く場合は医療機関へ
副鼻腔炎の対処法
副鼻腔炎なら抗生物質で細菌の増殖を抑えたり洗い流したりする治療が必要です。
- 医療機関での診察を受ける
- 抗生物質による治療
- 鼻洗浄
- 症状に応じて手術が必要な場合もある
花粉症の対処法
アレルギーならマスクをして新たに抗原が入ってこないようにします。
予防策 花粉症の時期にはできるだけ外出を控え、必要がある時はマスクやメガネで花粉を避けましょう。帰宅時には、外で衣服についた花粉を払い落とす。
治療法
- 抗アレルギー薬の服用
- 点鼻薬の使用
- 重症の場合は免疫療法も検討
私の経験では、花粉症は早めに薬を飲み始めることで症状をかなり軽くできることが分かりました。花粉が飛び始める前から対策を始めるのがポイントです。
副鼻腔炎にはビリヤニが効くって噂に聞きましてね pic.twitter.com/RSLVYlElkH
— 56🍋のりよ (@noroiiwaii) August 10, 2025
病院に行くべきタイミングは?
すぐに病院に行った方が良い場合
- 高熱(38度以上)が続く
- 黄色や緑色の鼻水が1週間以上続く
- 顔や頭に強い痛みがある
- 呼吸が苦しい
- においが全くしない状態が続く
様子を見ても良い場合
- 透明な鼻水で他に症状がない
- 軽いくしゃみや鼻づまり程度
- 症状が軽く日常生活に支障がない
ただし、症状が1週間以上続いたり、悪化したりする場合は医療機関を受診することをおすすめします。
予防のための日常的な対策
共通の予防策
室内環境の改善 換気や空気清浄機で室内の空気を清浄に保つ、カーペットやじゅうたんはこまめに掃除機をかける、ホコリやダニがつきやすい寝具やカーテン、ぬいぐるみなども定期的に洗濯し、少しでもアレルゲンを減らすよう努めることが大切です。
生活習慣の改善
- 十分な睡眠
- バランスの良い食事
- ストレスを避ける
- 規則正しい生活
個別の予防策
花粉症対策
- 花粉情報のチェック
- 外出時のマスク・メガネ着用
- 帰宅時の花粉払い落とし
- 洗濯物の室内干し
我が家では花粉の季節になると、玄関で上着を脱いで花粉を払うのが習慣になっています。また、空気清浄機も花粉対策には効果的だと感じています。
正直春より、秋のツーリングが好き。
— まつおかとばいく (@matsuokabike) August 13, 2025
※花粉症あるある pic.twitter.com/KZjUamadhO
よくある質問
Q1. 鼻炎と副鼻腔炎は同時に起こることがあるの?
はい、同時に起こることがあります。花粉症を放置している間に細菌感染を合併してしまった場合や、風邪をひいて副鼻腔炎を合併している間に花粉が飛んできてアレルギーを合併してしまった場合などがあります。このような場合、症状が複雑になるため、医師の診断を受けることが重要です。
Q2. 花粉症の鼻水と急性鼻炎の鼻水の見分け方は?
アレルギー性による鼻水の場合は、サラサラした水っぽい鼻水になるのが特徴で、大量に出続けます。急性鼻炎の鼻水は最初は透明でサラサラですが、時間が経つと粘り気が出てきて色も変わることがあります。また、花粉症の場合は目のかゆみや連続するくしゃみも特徴的です。
Q3. 子供の鼻炎症状で気をつけることは?
子供の場合、症状を上手く伝えられないことがあるので、保護者が注意深く観察することが大切です。高熱がある、食欲がない、元気がない、鼻水の色が黄色や緑色になった場合は早めに小児科を受診しましょう。また、アレルギーが疑われる場合は、アレルギー科での検査も検討してください。
Q4. 市販薬で治らない場合はどうすれば良い?
市販薬を使っても1週間以上症状が改善しない場合や、症状が悪化する場合は医療機関を受診してください。特に副鼻腔炎の場合は抗生物質による治療が必要なことが多く、市販薬だけでは十分な効果が得られない場合があります。
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鼻炎、副鼻腔炎、花粉症は似ているようでそれぞれ違う特徴があります。
見分けるポイント
- 急性鼻炎:ウイルスや細菌感染による鼻の粘膜の炎症、通常1~2週間で改善
- 副鼻腔炎:黄色や緑色の粘っこい鼻水、頭痛や顔面痛、嗅覚障害
- 花粉症:サラサラで透明な大量の鼻水、目のかゆみ、季節性
正しい判断のためには、鼻水の性状、併発する症状、発症時期などを総合的に観察することが大切です。自己判断が難しい場合や症状が長引く場合は、遠慮せずに医療機関を受診しましょう。
早めの適切な対処で、つらい鼻の症状から解放される日々を送れることを願っています。