普段の生活で当たり前に使っている「ごみ」と「廃棄物」という言葉。実はこの2つの言葉には、法律的にもしっかりとした違いがあることをご存知でしょうか?
私も主婦として日々ごみ出しをする中で、ごみ収集の案内や行政のお知らせで「一般廃棄物」「事業系廃棄物」といった言葉を目にすることが増え、ふと疑問に思いました。「ごみと廃棄物って同じことなのかな?」と。
調べてみると、実は深い意味の違いがあったんです。環境問題が注目される今の時代、正しい知識を持っておくことで、より適切なごみの出し方ができるようになります。
この記事では、「ごみ」と「廃棄物」の違いについて、主婦目線でわかりやすくお伝えします。子育て中の方も、仕事をしている方も、きっと日常生活で役立つ知識が身につきますよ。
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そもそも「ごみ」とは何?基本的な意味を知ろう
「ごみ」の一般的な意味
「ごみ」は、私たちが日常的に使っている身近な言葉です。一般的には、不要になったものや汚れたもの、処分したいものを指します。
家庭でいう「ごみ」といえば、料理で出た生ごみ、使い終わった包装紙、壊れた電化製品などですね。私の家でも、子どもたちが「これ、もうごみ?」と聞いてくることがよくあります。
「ごみ」という言葉の特徴は、とても身近で親しみやすい表現だということです。小さなお子さんでも理解できる、日常会話で自然に使える言葉といえるでしょう。
法律的な観点での「ごみ」の位置づけ
実は「ごみ」という言葉は、法律の世界でもしっかりと使われています。廃棄物処理法では「廃棄物とは、ごみ、粗大ごみ、汚でい、廃油、ふん尿その他の汚物又はその排出実態等からみて客観的に不要物として把握することができるもの」と定義されているんです。
つまり、法律上でも「ごみ」は廃棄物の一部として明確に位置づけられているということですね。
「廃棄物」の正確な意味と定義
廃棄物処理法による正式な定義
「廃棄物」は、法律できちんと定義されている専門用語です。廃棄物処理法における「廃棄物」とは、「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物または不要物」を指します。
この定義を見ると、「ごみ」も廃棄物に含まれる一つの要素だということがわかりますね。廃棄物は、ごみよりも広い範囲を含んだ概念なんです。
廃棄物の種類と分類
廃棄物は一般家庭などから出る「一般廃棄物」と、事業者が排出するごみのうち、法律で指定された「産業廃棄物」の2種類に分けられます。
私たち家庭から出るものは「一般廃棄物」、会社や工場から出るものの一部が「産業廃棄物」ということになります。
初めての埼玉県庁にて、初めての産業廃棄物収集運搬業許可申請でした。
— 安達ミカ (@meicha_gyousho) August 26, 2025
準備期間が2ヶ月近く取れたので、しっかり準備できました✨ pic.twitter.com/yF9Quvslgb
「ごみ」と「廃棄物」の3つの大きな違い
違い1:使われる場面と文脈
「ごみ」は日常会話でよく使われる親しみやすい言葉です。「ごみを出す」「ごみ箱に入れる」など、普段の生活で自然に使っています。
一方、「廃棄物」は公式文書や法律、行政の案内などで使われる、よりフォーマルな表現です。「廃棄物の処理」「廃棄物処理業者」といった形で使われることが多いですね。
私も市役所からのお知らせを見ていると、「廃棄物」という言葉が使われているのをよく見かけます。
違い2:法的な意味の範囲
「ごみ」は廃棄物の中の一部分を指す言葉です。つまり、すべてのごみは廃棄物ですが、すべての廃棄物がごみというわけではありません。
廃棄物処理法では、世間一般的には「ごみ」と言われる廃棄物を、大きく一般廃棄物と産業廃棄物の2つに分類しています。
違い3:専門性の違い
「ごみ」は誰でも理解できる一般的な言葉ですが、「廃棄物」は環境問題や法律に関わる専門的なニュアンスを含んだ言葉です。
環境問題について話し合うときや、リサイクルについて考えるとき、「廃棄物」という言葉を使うことで、より正確で専門的な議論ができるようになります。
具体例で見る使い分け方
日常生活での使い分け
「ごみ」を使う場面:
- 「今日はごみの日だね」
- 「ごみ箱がいっぱいになった」
- 「子どもがごみをちゃんと分別してくれた」
「廃棄物」を使う場面:
- 「廃棄物の削減に取り組んでいます」
- 「廃棄物処理のルールを確認しましょう」
- 「事業系廃棄物の適切な処理が必要です」
ビジネスシーンでの使い分け
職場や公式な場面では、「廃棄物」を使う方が適切です。環境報告書を書くとき、会社の環境方針を説明するとき、行政とのやりとりをするときなどですね。
私も町内会の環境委員をしているときに、「廃棄物削減の取り組み」について話し合うことがありました。こういう場面では「廃棄物」という言葉を使うことで、より真剣な議論ができたと感じています。
法律で定められている廃棄物の種類
一般廃棄物とは
一般廃棄物は、私たち家庭から出るごみのことです。生ごみ、紙くず、プラスチック容器、不燃ごみなどが含まれます。
市町村が収集・処理の責任を持っているのが一般廃棄物の特徴です。私たちが普段「ごみ出し」と呼んでいるのは、まさにこの一般廃棄物の排出のことですね。
産業廃棄物とは
産業廃棄物とは、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物のことです。
工場からでる化学物質の残り、建設現場で出る廃材、病院から出る注射器などが含まれます。これらは一般のごみ収集では処理できないため、専門の業者による処理が必要です。
環境問題における「廃棄物」の重要性
なぜ「廃棄物」という言葉が重要なのか
環境問題を考えるとき、「廃棄物」という言葉を使うことには深い意味があります。単なる「ごみ」として捉えるのではなく、社会全体で適切に管理すべき「資源」として考える姿勢が込められているからです。
私も子どもたちに環境の大切さを教えるとき、「これはただのごみじゃなくて、みんなで大切に処理しないといけない廃棄物なんだよ」と説明することがあります。
3Rと廃棄物の関係
3R(スリーアール)は、環境と経済が両立した循環型社会を形成していくための3つの取組の頭文字をとったもので、リデュース、リユース、リサイクルの順番で取り組むことが求められています。
「廃棄物」として正しく認識することで、これらの取り組みもより効果的に進められるようになります。
私の体験談:正しい知識で変わったごみ出し習慣
実際に私がこの違いを知ってから、家庭でのごみの扱い方が変わりました。以前は単純に「いらないもの」として処分していましたが、今では「これは廃棄物として適切に処理しなければ」という意識を持つようになったんです。
特に、子どもたちにも「これはリサイクルできる廃棄物だから、きちんと分別しようね」と教えるときに、より説得力のある説明ができるようになりました。
市の環境イベントに参加したときも、「廃棄物の削減」について話し合う場面で、正しい知識があることで積極的に発言できました。周りのお母さんたちからも「詳しいですね」と言われて、うれしかったです。
企業や自治体での使い分けの実例
自治体の公式文書での使用例
市役所や県庁のホームページを見ると、ほとんどの場合「廃棄物」という言葉が使われています。「廃棄物処理計画」「廃棄物削減目標」といった具合ですね。
一方、住民向けの親しみやすい案内では「ごみ出しカレンダー」「ごみの分け方」など、「ごみ」という言葉が使われることも多いです。
企業の環境報告書での表現
企業の環境報告書やCSR報告書では、「廃棄物」という用語が一般的です。「廃棄物削減率○○%達成」「廃棄物のリサイクル率向上」といった表現で、環境への取り組みを報告しています。
よくある質問
Q1:家庭から出るものは「ごみ」と「廃棄物」のどちらで呼ぶのが正しい?
家庭から出るものは、正式には「一般廃棄物」という分類になります。日常会話では「ごみ」で十分ですが、環境について真剣に考える場面や公式な文書では「廃棄物」を使う方が適切です。
私も普段は「ごみ出し」と言っていますが、町内会の環境会議では「家庭廃棄物の削減」という表現を使っています。場面に応じて使い分けることが大切ですね。
Q2:「廃棄物」という言葉を使うと堅すぎる印象になる?
確かに「廃棄物」は少し堅い印象がありますが、環境問題について話し合うときには必要な専門用語です。堅すぎると感じる場合は、「私たちのごみ、正式には廃棄物と呼ばれるものですが」といった形で説明を加えると良いでしょう。
Q3:子どもに説明するときはどちらの言葉を使えばいい?
小さなお子さんには「ごみ」の方が理解しやすいでしょう。ただし、小学生以上になったら「ごみは正式には廃棄物って呼ばれるんだよ。みんなで大切に処理しないといけないものなんだ」と教えてあげると、環境意識も育ちます。
我が家でも、子どもたちに分別を教えるときは「この廃棄物はどこに出すか覚えてる?」と声をかけて、楽しく学習しています。
Q4:ビジネスメールではどちらを使うべき?
ビジネスメールや公式な文書では「廃棄物」を使う方が適切です。特に環境関連の仕事をしている場合、廃棄物処理業者とのやりとり、行政との連絡などでは「廃棄物」が標準的な表現になります。
Q5:「ゴミ」「ごみ」「廃棄物」の使い分けは?
「ゴミ」(カタカナ)は、やや軽い印象を与える表現で、カジュアルな場面で使われます。「ごみ」(ひらがな)は最も一般的で親しみやすい表現。「廃棄物」(漢字)は正式で専門的な表現です。文書の格式や読み手に合わせて選ぶと良いでしょう。
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「ごみ」と「廃棄物」の違いについて詳しく見てきました。簡単にまとめると以下の通りです。
「ごみ」は:
- 日常会話でよく使われる親しみやすい言葉
- 廃棄物の一部分を指す表現
- 家庭での会話や身近な場面で自然に使える
「廃棄物」は:
- 法律で定義された正式な専門用語
- ごみを含むより広い範囲を指す概念
- 公式文書や環境問題を議論する場面で使われる
どちらも大切な言葉ですが、使う場面によって使い分けることで、より正確で適切なコミュニケーションができるようになります。
環境問題への関心が高まっている今、私たち一人ひとりが正しい知識を持つことが大切です。家庭での取り組みも、「ごみを減らそう」から「廃棄物を削減しよう」という意識に変えることで、より真剣に環境のことを考えられるようになるのではないでしょうか。
これからも、子どもたちと一緒に環境について学び、適切な廃棄物の処理を心がけていきたいと思います。皆さんも、ぜひ日常生活の中で意識してみてくださいね。