岡山県で大学受験を考えている皆さん、「岡山県立大学」と「岡山大学」ってどう違うのかご存知ですか?名前が似ているので混同しがちですが、実はとても大きな違いがあるんです。
私も息子の大学選びの際、この2つの大学の違いが最初はよく分からずに困った経験があります。調べてみると、設立背景や学部構成、偏差値、就職状況まで、様々な面で異なっていることがわかりました。
この記事では、岡山県立大学と岡山大学の具体的な違いを分かりやすく解説します。どちらの大学があなたやお子さんに向いているのか、選び方のポイントもお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
「岡山県立大学」とは
朝活を終え岡山県立大学へ来ました。
— 佐々木ゆうじ|赤磐市議会議員 (@asapcase5) April 26, 2024
「将来日本で活躍する若者へ」とのテーマでコーネル大学の大藤先生がお話しくださるそうです。私が目指している若者活躍社会にも関係することから、お話しを楽しみに来ました。#岡山県立大学 pic.twitter.com/x8PtGw2ZyM
岡山県立大学は、岡山県が設置・運営する公立大学です。1993年に設立された比較的新しい大学で、「知識・感性・技術のハーモニー」を理念としています。
岡山県総社市窪木111に位置しており、デザイン学部、情報工学部、保健福祉学部の3学部で構成されています。学生数は約1,800名程度の小規模な大学で、アットホームな雰囲気が特徴的です。
私が大学見学に行った際、キャンパスがコンパクトで移動しやすく、学生と教授の距離が近い印象を受けました。特にデザイン学部の設備は充実しており、実習室で学生たちが熱心に作品制作に取り組んでいる姿が印象的でした。
「岡山大学」とは
岡山大学医学部の敷地内にあるJ.Fukutakeホール。地方都市岡山にこんな個性的な空間があること自体に驚かされる。秋には少し早いが夕暮れに時の移ろいを感じながらイベントを楽しむ。今回もイベント内容と相まって素敵な時間があっと言う間に過ぎた。 pic.twitter.com/kgdlH2DzbJ
— 吉備の案山子 (@kibino_kakashi) September 16, 2025
岡山大学は、国が設置・運営する国立大学です。1949年に設立され、70年以上の歴史を持つ総合大学です。文学部、法学部、経済学部、教育学部、理学部、工学部、農学部、医学部、歯学部、薬学部の10学部を擁する大規模な大学です。
学生数は約11,000名を超える大きな大学で、研究活動も非常に活発です。岡山市内に複数のキャンパスを持ち、特に医学部や歯学部は全国でも高い評価を受けています。
息子の友人が岡山大学に通っていますが、「サークル活動が盛んで、全国から学生が集まるので刺激的」と話していました。研究設備も充実しており、様々な分野で最先端の研究が行われているそうです。
設立母体と運営形態の違い
最も大きな違いは、設立母体と運営形態です。
岡山県立大学は公立大学で、岡山県が設置・運営しています。一方、岡山大学は国立大学で、国(文部科学省)が設置し、現在は国立大学法人岡山大学が運営しています。
この違いは、学費や入学試験、就職支援などの様々な面に影響を与えています。公立大学は地域密着型の教育を重視し、国立大学はより広域的で研究志向の強い教育を行う傾向があります。
私が両校の説明会に参加した時、岡山県立大学では「地域に貢献できる人材育成」を強調していたのに対し、岡山大学では「国際的に活躍できる研究者の育成」に重点を置いていたのが印象的でした。
学部構成と専攻分野の違い
学部構成も大きく異なります。
岡山県立大学(3学部):
- デザイン学部(ビジュアルデザイン学科、工芸工業デザイン学科、建築学科)
- 情報工学部(情報通信工学科、情報システム工学科、人間情報工学科)
- 保健福祉学部(看護学科、栄養学科、保健福祉学科)
岡山大学(10学部):
- 文学部、法学部、経済学部、教育学部
- 理学部、工学部、農学部
- 医学部、歯学部、薬学部
岡山県立大学は専門分野に特化した教育を行っており、デザイン、IT、医療福祉の分野で実践的なスキルを身につけることができます。一方、岡山大学は幅広い学問分野をカバーする総合大学として、基礎から応用まで深く学ぶことができます。
娘がデザインに興味を持っていた時、岡山県立大学のオープンキャンパスに参加しましたが、実習中心のカリキュラムで、卒業生の多くが地元の企業で活躍していることを知り、実践的な教育の魅力を感じました。
偏差値と入学難易度の比較
偏差値も両校で異なります。
岡山県立大学の偏差値: 48~57
- 情報工学部:48~54
- 保健福祉学部:52~57
- デザイン学部:52~53
岡山大学の偏差値: 50~77(学部により大きく異なる)
- 医学部医学科:65~77
- 歯学部:60
- 薬学部:55~60
- 文学部:57.5~63
- 法学部・経済学部:55~62
- 工学部:50~52.5
一般的に、岡山大学の方が入学難易度は高めですが、学部によって大きく異なります。特に医学部や歯学部は非常に高い偏差値となっています。
私の知り合いの方は、「岡山県立大学の方が地元の学生が多く、アットホームな雰囲気で学習に集中できる」と話していました。一方、「岡山大学は競争が激しい分、切磋琢磨できる環境がある」という意見も聞きます。
キャンパス立地と環境の違い
キャンパスの立地も大きく異なります。
岡山県立大学: 岡山県総社市窪木111に位置し、緑豊かで静かな環境にあります。単一キャンパスで、3学部すべてが同じ場所にあるため、学部を超えた交流が活発です。
岡山大学: 岡山市内に複数のキャンパスを持ちます。津島キャンパス(メイン)、鹿田キャンパス(医学部・歯学部)、東山キャンパスなどがあり、学部によって通うキャンパスが異なります。
実際に両校を見学した際、岡山県立大学は自然に囲まれた落ち着いた環境で、集中して学習できそうな印象でした。岡山大学は都市部にあるため、アルバイトや就職活動には便利だと感じました。
就職・進路の特色
就職先や進路にも違いがあります。
岡山県立大学: 地域密着型の教育方針により、岡山県内および中国地方の企業への就職が多い傾向があります。デザイン関連企業、IT企業、医療・福祉施設などが主な就職先です。
岡山大学: 全国規模の企業や研究機関、公務員など、幅広い分野への就職実績があります。特に医学部、歯学部の国家試験合格率は高く、薬学部も製薬会社への就職が多いです。
私の友人の息子さんは岡山県立大学の情報工学部を卒業し、地元のIT企業でシステムエンジニアとして活躍しています。「地元で働きたかったので、地域とのつながりが強い岡山県立大学を選んで正解だった」と話していました。
学費と経済的負担の違い
学費にも違いがあります。
岡山県立大学(公立大学):
- 入学金:県内出身者 約14万円、県外出身者 約28万円
- 年間授業料:約54万円
岡山大学(国立大学):
- 入学金:約28万円(全国一律)
- 年間授業料:約54万円
意外かもしれませんが、授業料は両校ともほぼ同じです。ただし、岡山県立大学は県内出身者の入学金が安く設定されているため、岡山県出身の学生にとっては経済的メリットがあります。
私立大学と比較すると、どちらも学費は抑えられているため、経済的な理由で国公立大学を選ぶ家庭にとってはありがたい選択肢です。
研究環境と大学院進学
研究環境や大学院進学についても違いがあります。
岡山県立大学: 小規模大学のため、教授と学生の距離が近く、きめ細やかな指導が受けられます。大学院は保健福祉学研究科、情報系工学研究科、デザイン学研究科があります。
岡山大学: 大規模な総合大学として、最先端の研究設備と豊富な研究資金があります。多数の大学院研究科があり、博士課程まで設置されています。
息子の友人が岡山大学の理学部から大学院に進学しましたが、「研究設備が充実していて、自分の興味のある分野を深く探究できる」と満足している様子でした。
どちらを選ぶべき?選び方のポイント
どちらの大学を選ぶべきかは、あなたの目標や価値観によって決まります。
岡山県立大学がおすすめな人:
- デザイン、IT、医療福祉分野に特化して学びたい
- 小規模でアットホームな環境を好む
- 岡山県内で就職を希望する
- 実践的なスキルを重視する
岡山大学がおすすめな人:
- 幅広い学問分野から選択したい
- 研究活動に積極的に取り組みたい
- 全国規模で就職・進学を考えている
- 大学院進学を視野に入れている
私が両校の在学生や卒業生の話を聞いて感じたのは、どちらも素晴らしい大学だということです。大切なのは、あなた自身の将来の目標や学習スタイルに合った大学を選ぶことです。
よくある質問
Q1:どちらの大学の方が就職に有利ですか?
就職の有利さは、志望する業界や職種によって異なります。岡山県立大学は地域密着型で、地元企業とのつながりが強く、特定分野(デザイン、IT、医療福祉)では高い就職実績があります。岡山大学は全国規模の企業や研究機関への就職に強く、特に医学部、歯学部は国家資格取得により安定した就職が期待できます。
Q2:入試の難易度はどちらが高いですか?
一般的に岡山大学の方が入試難易度は高めですが、学部によって大きく異なります。岡山大学の医学部や歯学部は非常に高い偏差値が必要ですが、工学部などは岡山県立大学と同程度の難易度の学科もあります。自分の志望する分野で比較することが重要です。
Q3:どちらの大学の方が研究環境は充実していますか?
研究設備の規模や研究資金は、総合大学である岡山大学の方が充実しています。しかし、岡山県立大学は小規模だからこそ、教授との距離が近く、個別指導が受けやすいというメリットがあります。研究を深く追究したい場合は岡山大学、実践的な研究や手厚い指導を求める場合は岡山県立大学が適しているでしょう。
Q4:学費の違いはありますか?
授業料はほぼ同じですが、入学金に違いがあります。岡山県立大学は県内出身者の入学金が約14万円と安く設定されているため、岡山県出身の学生には経済的メリットがあります。県外出身者の場合は、両校とも同程度の学費になります。
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岡山県立大学と岡山大学は、名前こそ似ていますが、実は大きく異なる特徴を持つ大学です。
主な違いをまとめると:
- 設立母体:岡山県立大学は公立、岡山大学は国立
- 規模:岡山県立大学は小規模(3学部)、岡山大学は大規模(10学部)
- 専門性:岡山県立大学は特化型、岡山大学は総合型
- 就職先:岡山県立大学は地域密着、岡山大学は全国規模
- 学費:授業料は同程度、県内出身者は岡山県立大学の入学金が安い
どちらを選ぶかは、あなたの将来の目標や学習スタイル、価値観によって決まります。専門分野を深く学んでアットホームな環境で成長したい方は岡山県立大学を、幅広い学問分野から選択して研究活動に取り組みたい方は岡山大学を検討してみてくださいね。
大学選びは人生の大きな決断の一つです。ぜひオープンキャンパスに参加したり、在学生や卒業生の話を聞いたりして、自分にぴったりの大学を見つけてください。どちらの大学も、きっとあなたの成長を支援してくれる素晴らしい環境を提供してくれるはずです。