最近、ニュースでよく聞くようになった「CBDC」という言葉。私も初めて耳にしたとき、「仮想通貨と何が違うの?」と疑問に思いました。どちらもデジタルな通貨だし、同じものだと思っていたんです。
でも、調べてみるとこの2つは全く別物で、特に「誰が発行しているのか」という点が大きく異なることがわかりました。子どもにお小遣いの話をしながら、デジタル通貨について説明する機会もあり、改めて両者の違いを理解することの大切さを実感しています。
この記事では、仮想通貨とCBDCの違いについて、できるだけわかりやすく解説していきます。デジタル通貨の基本を知りたい方、ニュースの内容をもっと理解したい方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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仮想通貨とは?
仮想通貨(暗号資産)とは、インターネット上でやり取りされるデジタル通貨のことです。代表的なものにビットコインやイーサリアムなどがあります。
仮想通貨の最大の特徴は、民間企業や個人が発行しているという点です。国や政府が管理しているわけではなく、ブロックチェーンという技術を使って、利用者同士で取引を記録し合う仕組みになっています。
私自身、数年前に少しだけビットコインを購入してみたことがあります。価格が毎日大きく変動するので、正直ドキドキしながら見守っていました。結局、使うというよりは投資の一種として保有していた感じでしたね。
仮想通貨の主な特徴
- 発行元:民間企業や個人(分散型ネットワーク)
- 価値の裏付け:需要と供給で決まる(法定通貨の裏付けなし)
- 価格変動:非常に大きい(1日で数十%変動することも)
- 管理者:特定の管理者がいない(分散管理)
- 使える場所:対応している店舗やサービスのみ
- 法的保護:限定的(資産保護の法整備が進んでいる段階)
仮想通貨は、国境を越えた送金が簡単にできる、手数料が安いといったメリットがある一方で、価格が不安定だったり、使える場所が限られているという課題もあります。
CBDCとは?
イギリス中央銀行頭取Mark Carneyは最近、中央銀行のデジタル通貨(CBDC)の問題を真剣に検討する必要があると述べ、新しい技術の使用方法で支払いの信頼性と適時性を確保するために、現在のニーズを満たすことを急いでいると述べた。#さくら #仮想通貨 pic.twitter.com/meDdxJ5TK4
— Dbit Japan @仮想通貨 (@DBitJP) March 13, 2018
CBDC(Central Bank Digital Currency)とは、日本語で「中央銀行デジタル通貨」と呼ばれるものです。簡単に言うと、国の中央銀行が発行するデジタル版のお金のことなんです。
日本で言えば、日本銀行が発行する「デジタル円」のようなイメージですね。今私たちが使っている1万円札や千円札のデジタル版と考えるとわかりやすいかもしれません。
中国ではすでに「デジタル人民元」が一部地域で使われ始めていて、世界各国でCBDCの開発や実証実験が進んでいます。日本でも日本銀行が研究を進めているというニュースを見て、「本当にデジタルお金の時代が来るんだな」と感じました。
CBDCの主な特徴
- 発行元:国の中央銀行(日本なら日本銀行)
- 価値の裏付け:法定通貨と同じ価値(1デジタル円=1円)
- 価格変動:ほぼない(法定通貨と同じ扱い)
- 管理者:国(中央銀行)が一元管理
- 使える場所:法定通貨として、どこでも使える予定
- 法的保護:国が保証(現金と同じ信頼性)
CBDCは仮想通貨とは違い、国が責任を持って発行・管理するため、価値が安定していて、信頼性が高いという特徴があります。
仮想通貨とCBDCの決定的な違い
では、仮想通貨とCBDCの違いを具体的に見ていきましょう。いくつかのポイントで比較してみます。
発行者の違い
仮想通貨:民間企業や個人が発行。ビットコインなど多くの仮想通貨は、特定の発行者がいない分散型システムで運営されています。
CBDC:国の中央銀行が発行。日本銀行やアメリカの連邦準備制度など、各国の公的機関が責任を持って発行します。
この違いは、お財布に入っているお金と、ゲーム内の通貨の違いに似ています。ゲーム内通貨は運営会社が管理していますが、リアルのお金は国が保証してくれていますよね。
価値の安定性の違い
私が一番大きな違いだと感じるのが、この「価値の安定性」です。
仮想通貨:1日で価値が10%、20%変動することも珍しくありません。ビットコインを持っていた時期、朝起きたら値段が大きく変わっていて驚いたことが何度もありました。投資としては面白いですが、日常生活で使うお金としては不安定すぎますよね。
CBDC:法定通貨と同じ価値なので、価格変動がほとんどありません。1デジタル円は常に1円の価値を持つので、安心して使えます。
使える場所の違い
仮想通貨:対応している店舗やサービスでしか使えません。日本では、まだ仮想通貨で支払いができるお店は限られています。
CBDC:法定通貨として扱われるため、現金やクレジットカードと同じように、原則としてどこでも使えることが想定されています。
買い物に行って「ここは仮想通貨使えないんだ…」となる心配がないのは、CBDCの大きなメリットですね。
管理の仕組みの違い
仮想通貨:分散管理システム(ブロックチェーン)で、世界中のコンピューターが取引を記録・承認します。特定の管理者がいないため、自由度が高い反面、トラブル時の対応が難しいこともあります。
CBDC:中央銀行が一元管理します。取引の記録や不正の監視も中央銀行が行うため、セキュリティ面での安心感があります。
法的な保護の違い
仮想通貨:投資として扱われることが多く、価値がゼロになっても基本的に国が保証してくれることはありません。取引所がハッキング被害に遭ったというニュースも時々聞きますよね。
CBDC:国が発行する法定通貨なので、現金と同じように法的に保護されます。万が一のトラブルがあっても、国の保証があるという安心感があります。
仮想通貨とCBDCはどう使い分ける?
では、実際にはどのように使い分けることになるのでしょうか。
仮想通貨が向いている場面
- 投資目的:価格変動を利用して利益を狙いたい場合
- 国際送金:海外へ素早く低コストで送金したい場合
- 新しい技術に触れたい:ブロックチェーン技術を体験したい場合
我が家では、少額だけ仮想通貨を保有していますが、あくまで「将来の資産形成の一つ」として考えています。日常の買い物には使っていません。
CBDCが向いている場面
- 日常の買い物:安定した価値で安心して使いたい場合
- 給料の受け取り:価値が変動しない形で受け取りたい場合
- 貯蓄:価値を安全に保管したい場合
- 公的な支払い:税金や公共料金の支払いなど
CBDCが実用化されたら、私たちの生活は大きく変わるかもしれません。お財布を持ち歩かなくても、スマートフォンだけで買い物ができる時代が本当に来そうです。
世界のCBDC開発状況
世界では、多くの国がCBDCの開発を進めています。
中国の「デジタル人民元」は、すでに一部の都市で実証実験が行われており、実用化に向けて大きく前進しています。私もニュースで、中国の人々がスマートフォンでデジタル人民元を使って買い物をしている様子を見て、「もう未来が始まっているんだな」と感じました。
ヨーロッパでは「デジタルユーロ」の検討が進んでおり、アメリカやイギリスも研究を進めています。日本でも、日本銀行が2021年から実証実験を開始しており、「デジタル円」の実現に向けた準備が着々と進んでいます。
ただし、CBDCの導入には、プライバシーの保護やセキュリティの確保など、解決すべき課題もたくさんあります。急いで導入するのではなく、慎重に準備を進めているのが現状です。
私たちの生活への影響は?
仮想通貨やCBDCが普及すると、私たちの生活にどんな影響があるのでしょうか。
便利になること
- キャッシュレス決済の普及:お財布を持ち歩かなくても買い物ができる
- 送金が簡単に:友達や家族への送金が、銀行に行かなくてもスマホでできる
- 24時間取引可能:銀行の営業時間を気にせず、いつでも取引できる
私の周りでも、現金をあまり使わない人が増えてきました。CBDCが実用化されれば、さらに便利になりそうですね。
注意すべきこと
一方で、デジタル通貨ならではの注意点もあります。
- セキュリティ対策:スマホの紛失や不正アクセスへの備えが必要
- 使いすぎに注意:デジタルだとお金を使っている実感が薄くなりがち
- 高齢者への配慮:デジタル機器に慣れていない方への支援が必要
我が家でも、デジタル決済を使うようになってから、つい使いすぎてしまうことがあります。目に見えないお金だからこそ、しっかり管理することが大切だと実感しています。
よくある質問
Q1:CBDCが実用化されたら、仮想通貨はなくなるの?
いいえ、CBDCが実用化されても仮想通貨がなくなることはないと考えられています。それぞれ役割が異なるからです。
CBDCは日常生活で使う安定した通貨として機能し、仮想通貨は投資や特定の用途に使われるなど、共存していく可能性が高いでしょう。実際、中国ではデジタル人民元が導入されても、ビットコインなどの仮想通貨取引は別の形で継続されています。
Q2:CBDCはいつから使えるようになるの?
日本でのCBDC実用化の時期は、まだ正式には決まっていません。日本銀行は慎重に検討を進めている段階です。
世界的に見ると、中国のデジタル人民元が先行していますが、多くの国ではまだ研究・実証実験の段階です。専門家の間では、日本で実用化されるとしても、早くて2020年代後半から2030年代になるのではないかと言われています。
ただし、技術の進歩や社会情勢によって、予想より早まる可能性も、遅れる可能性もあります。今後のニュースに注目していきたいですね。
Q3:仮想通貨とCBDCは一緒に使えるの?
はい、将来的には仮想通貨とCBDCを併用して使うことができると考えられています。
たとえば、日常の買い物にはCBDCを使い、投資や国際送金には仮想通貨を使うといった使い分けができるでしょう。クレジットカードと現金を使い分けるような感覚に近いかもしれません。
ただし、それぞれの特徴をよく理解して、目的に合わせて使うことが大切です。
Q4:CBDCを使うには特別な機器が必要?
CBDCの具体的な利用方法はまだ確定していませんが、おそらくスマートフォンがあれば使えるようになると考えられています。
専用のアプリをダウンロードして、QRコードやタッチ決済で支払う形になる可能性が高いですね。今使っている電子マネーと同じような感覚で使えるようになるでしょう。
また、スマートフォンを持っていない人のために、専用のICカードなどの代替手段も検討されています。誰もが使えるように、幅広い選択肢が用意されることが期待されています。
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仮想通貨とCBDCは、どちらもデジタル通貨という共通点がありますが、その性質は大きく異なります。
仮想通貨は、民間が発行する投資性の高いデジタル資産で、価格変動が大きく、使える場所も限られています。一方、CBDCは国の中央銀行が発行する法定通貨のデジタル版で、価値が安定していて、現金と同じように使えることが想定されています。
簡単にまとめると、仮想通貨は「投資や特定の目的で使うもの」、CBDCは「日常生活で安心して使えるデジタルのお金」という位置づけになりそうです。
デジタル通貨の時代はすぐそこまで来ています。正しい知識を持って、上手に活用していきたいですね。私も家族と一緒に、少しずつデジタル通貨について学んでいこうと思っています。