「製造業で働いています」と「メーカーで働いています」、この2つの言い方、似ているようで実は違いがあるって知っていましたか?
私も以前は「同じことじゃないの?」と思っていました。子どもの保護者会で「お仕事は?」と聞かれた時に、うまく説明できずにモヤモヤしたことがあります。でも、調べてみると、この2つの言葉には明確な違いがあったんです!
今回は、似ているけど実は違う「製造業」と「メーカー」の違いを、分かりやすくお伝えしていきますね。就職や転職を考えている方、お子さんに説明したい方、ビジネスの場面で正しく使い分けたい方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
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「製造業」とは?
\マッチ軸木の箱詰めのビフォーアフター/
— 日東社 | 日本最大マッチメーカー (@nittosha) October 10, 2025
時代の流れを感じます。
大勢の方が手で箱詰めしてくださりました。
製造業ですが、近隣に住まれている女性の方が大活躍していました。
引退後もお元気でいらっしゃってお声掛けいただくと嬉しい気持ちです。 pic.twitter.com/JXHrkFt4U2
製造業とは、原材料や部品を加工・組み立てして製品を作り、販売する産業全体のことを指します。
総務省が定める日本標準産業分類では、製造業は「第二次産業」に分類されており、日本経済を支える重要な基幹産業なんです。製造業は日本のGDP(国内総生産)の約2割を占めていて、たくさんの人が働いています。
製造業の特徴は、「産業全体」を指す言葉だという点です。大企業も中小企業も、町工場も大手メーカーも、物を作る工程に関わっていればすべて「製造業」という枠組みに含まれます。
製造業には様々な種類があります。例えば、食品製造業、機械製造業、化学工業、繊維工業、金属製品製造業など、扱う製品によって細かく分類されているんですよ。
私の知人に町工場で働いている方がいますが、その方も「製造業」に従事していることになります。小さな工場でも、大企業でも、物を作っていれば「製造業」なんですね。
「メーカー」とは?
各メーカーから次々と新しいバイクが発表されているけど、自分の中でR1を超えるバイクはこれからも出ないんだろうな🤤
— mirai。 (@mgjpbm) October 11, 2025
カッコイイ!!!!!! pic.twitter.com/eCKFnISqaI
メーカーとは、製品を企画・開発・製造して、自社のブランド名で市場に提供する企業のことを指します。
英語の「manufacturer(製造者)」が語源ですが、日本語の「メーカー」は、単に物を作るだけでなく、商品企画から販売、アフターサービスまで、一連の流れに責任を持つ企業というニュアンスが強いです。
メーカーの最大の特徴は、「自社ブランド」を持っていることです。トヨタ自動車、パナソニック、キリンビール、資生堂など、私たちが日常的に目にする有名な企業名が、まさに「メーカー」と呼ばれる企業です。
扱う製品によって「自動車メーカー」「食品メーカー」「化粧品メーカー」「電機メーカー」などと呼ばれます。つまり、「○○メーカー」という形で使われることが多いんですね。
スーパーで買い物をする時、商品のパッケージに書かれている企業名がメーカーです。私たち消費者が直接商品を通じて知っている企業が「メーカー」だと考えると分かりやすいですよ。
「製造業」と「メーカー」の決定的な違い
では、製造業とメーカーの違いをもっと詳しく見ていきましょう。
指す範囲の違い
製造業は「産業全体」を指す言葉で、メーカーは「企業」を指す言葉です。これが最も大きな違いです。
製造業という大きな産業の中に、メーカーという企業が含まれているイメージですね。すべてのメーカーは製造業に含まれますが、すべての製造業がメーカーというわけではありません。
例えば、有名自動車メーカーに部品を納品している下請け工場は「製造業」ですが、自社ブランドの製品を持っていないので「メーカー」とは呼ばれにくいです。
ブランドの有無
メーカーは、自社の名前やブランドを持ち、それを市場で認知してもらうことを重視します。一方、製造業の中には、他社のブランド製品を作る企業(OEM企業)や、特定の部品だけを作る企業もたくさんあります。
私たち消費者が知っている有名ブランドを持つ企業が「メーカー」で、知らないところで重要な部品を作っている企業も「製造業」に含まれるということです。
仕事の範囲の違い
メーカーは、商品の企画から開発、製造、販売、アフターサービスまで、幅広い業務を行います。マーケティングや広告、ブランド戦略なども重要な仕事です。
一方、製造業の中には、製造工程だけに特化した企業もあります。設計図通りに部品を作ったり、指定された製品を組み立てたりする企業も製造業に含まれます。
実際、私の友人が働いている電子部品工場では、大手メーカーから依頼された部品を作っていますが、自社ブランドの製品は持っていません。でも立派な製造業なんですよね。
実際の使い分け方と例文
では、日常会話やビジネスシーンで、どのように使い分ければいいのでしょうか?
「製造業」を使う場面
産業全体について話す時や、統計データを扱う時、業界全体の動向について語る時には「製造業」を使います。
例文:
- 「日本の製造業は高い技術力で世界から評価されています」
- 「製造業における人手不足が深刻化しています」
- 「息子は製造業に就職することに決めました」
- 「製造業の売上が前年比で増加しました」
「メーカー」を使う場面
特定の企業について話す時や、ブランドを持つ会社を指す時には「メーカー」を使います。
例文:
- 「大手食品メーカーに就職が決まりました」
- 「このスマホはどこのメーカーの製品ですか?」
- 「化粧品メーカーで商品開発の仕事をしています」
- 「国内の自動車メーカー各社が新技術を発表しました」
会話の中で使い分ける時は、「業界全体のことなら製造業、特定の会社のことならメーカー」と覚えておくといいですよ。
製造業の主な種類
製造業は、扱う製品によってさまざまな種類に分けられます。大きく分けると3つのタイプがあります。
基礎素材型産業
鉄鋼、石油、化学製品、プラスチック、紙など、他の産業の基礎となる素材を作る産業です。私たちの目には直接触れないことが多いですが、あらゆる製品の原料を提供する重要な役割を担っています。
加工組立型産業
自動車、電子機器、機械、精密機器など、様々な部品を組み立てて完成品を作る産業です。日本の製造業を代表する分野で、高い技術力が求められます。
生活関連型産業
食品、衣類、家具、日用品など、私たちの日常生活に直接関わる製品を作る産業です。消費者のニーズを敏感に捉える力が大切です。
私たちが普段使っている製品のほとんどは、この3つのどれかに分類される製造業から生まれているんですよ。
メーカーで働く魅力
メーカーで働くことには、いくつかの魅力があります。
まず、自分が関わった製品が店頭に並んだり、人々に使われたりする様子を見られることは、大きなやりがいになります。友人がメーカーで商品開発をしていますが、「自分が企画した商品をスーパーで見つけた時は本当に嬉しい」と話していました。
また、メーカーは比較的安定した収入が得られることも魅力の一つです。大手メーカーの場合、福利厚生がしっかりしていることも多いですね。
さらに、技術開発や品質管理など、専門性を高められる環境が整っています。ものづくりに情熱を持っている人にとっては、理想的な職場になるでしょう。
おはようございます😊
— 春日部木材@かすかべ市 (@kasukabemokuzai) October 7, 2025
青空広がる春日部です。
杉材が入荷しました。
主に製造業の方の商品の梱包材として使われます。大事な商品を無事お客様へお届けするために、ぜひご用命ください。
どちら様も、今日も元気にいってらっしゃい☀️#春日部 #埼玉県 #木材 #梱包材 #製造業 pic.twitter.com/EaAspYW1bh
製造業とメーカーの将来性
現在、製造業全体は大きな変革期を迎えています。
AI(人工知能)やロボットの導入により、製造工程の自動化が進んでいます。これは人手不足の解決策としても注目されていますね。私の知り合いの工場でも、最近ロボットアームが導入されて、作業効率が大幅に向上したそうです。
また、環境問題への対応として、カーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすること)への取り組みも重要になっています。電気自動車の開発や、再生可能エネルギーの活用など、新しい技術への挑戦が続いています。
グローバル化も進んでおり、海外市場での競争が激しくなっています。日本の製造業は高い品質と技術力で、世界と戦っているんですね。
これからの製造業やメーカーには、技術力だけでなく、柔軟な発想や国際的な視野を持った人材が求められています。
よくある質問
Q1. 中小企業の工場も「メーカー」と呼べますか?
はい、呼べます。企業の規模に関係なく、自社ブランドの製品を持ち、企画から販売まで行っていれば「メーカー」です。小さな町工場でも、独自の製品を開発して販売していれば立派なメーカーなんですよ。ただし、大手企業の下請けとして部品だけを作っている場合は、メーカーというよりも「製造業」と表現することが多いですね。
Q2. OEM企業は製造業とメーカー、どちらですか?
OEM企業(他社ブランドの製品を製造する企業)は、「製造業」には分類されますが、一般的に「メーカー」とは呼ばれません。なぜなら、自社ブランドを持たず、他社の製品を作っているからです。例えば、有名ブランドの化粧品を製造している工場があっても、その工場自体は消費者に知られていないことが多いですよね。
Q3. 製造業とメーカー、どちらが給料が高いですか?
一概には言えませんが、大手メーカーは一般的に給料や待遇が良い傾向にあります。ただし、製造業の中にも高収入の企業はたくさんありますし、専門技術を持つ技術者は高い評価を受けることも多いです。大切なのは、企業規模や業種、職種によって大きく異なるという点です。自分のスキルややりたい仕事に合った会社を選ぶことが一番ですよ。
Q4. 就職活動で「製造業希望」と「メーカー希望」、どう伝えるべきですか?
具体的な企業や業種が決まっているなら「○○メーカー希望」と伝えるのが良いでしょう。例えば「食品メーカーで商品開発をしたい」というように。一方、まだ具体的に決まっていないけれど、ものづくりに関わりたいという場合は「製造業に興味があります」と伝えてもOKです。面接では、より具体的にどんな仕事がしたいのかを説明できると良いですね。
「メーカー」の人気商品をレビュー件数順に楽天でチェック!まとめ
「製造業」と「メーカー」の違い、理解していただけたでしょうか?
製造業は、物を作る産業全体を指す言葉で、業界の枠組みを表します。大企業から町工場まで、製造に関わるすべての企業が含まれる広い概念です。
メーカーは、自社ブランドの製品を企画・製造・販売する企業を指す言葉で、具体的な会社を表します。私たち消費者が知っている有名ブランドを持つ企業がメーカーです。
簡単に言えば、「製造業という大きな森の中に、メーカーという木が立っている」というイメージですね。
この違いを理解しておくと、就職活動やビジネスの場面で、より正確なコミュニケーションができるようになります。子どもに仕事の説明をする時にも、きっと役立つはずですよ。
日本のものづくりを支える製造業とメーカー、どちらも私たちの生活に欠かせない存在です。これからもその発展に注目していきたいですね!

