「商業」と「工業」って、どちらも経済活動に関わる言葉ですが、実際に何が違うのか、はっきりと説明できますか?
私も子どもに「ママ、商業って何?工業と何が違うの?」と聞かれて、最初はうまく説明できませんでした。小学校の社会の授業で習ったような気がするけど、いざ説明しようとすると言葉に詰まってしまって…。
でも大丈夫です!実は「商業」と「工業」の違いは、とてもシンプルなんです。この記事では、私自身が調べてわかった、誰でも理解できる「商業」と「工業」の違いについて、わかりやすくお伝えします。
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「商業」とは
「商業」とは、簡単に言うと「作られた商品を売り買いして利益を得る仕事」のことです。
もう少し詳しく説明すると、商品を作った人(生産者)と、その商品を必要としている人(消費者)の間に立って、商品を売買することで利益を得る産業のことを指します。
具体的には、次のようなお仕事が「商業」にあたります。
- スーパーマーケット
- コンビニエンスストア
- デパート
- 家電量販店
- ネット通販
- 卸売業者
これらは全て、どこかで作られた商品を仕入れて、それをお客さんに販売していますよね。自分で商品を作っているわけではなく、「仕入れた商品を売る」というのが商業の特徴なんです。
私が普段利用しているスーパーも、商業の代表例です。野菜は農家さんが作ったものを、お菓子はメーカーが作ったものを仕入れて、それを私たち消費者に販売しています。
「工業」とは
「工業」とは、原材料を加工して、新しい製品を作り出す仕事のことです。
つまり、何かの素材を使って、形や性質を変えて、私たちの生活に役立つ製品を生み出す産業のことを指します。
工業は大きく分けると、次の3つに分類されます。
軽工業 食品や洋服、日用品など、比較的軽い製品を作る工業です。
- 食料品工業(パン工場、お菓子工場など)
- 繊維工業(服を作る工場)
- 家具製造
重工業 鉄や機械など、重くて大きな製品を作る工業です。
- 自動車製造
- 造船業
- 鉄鋼業
- 機械製造
化学工業 化学反応を使って製品を作る工業です。
- プラスチック製造
- 医薬品製造
- 化学肥料製造
私の親戚の中に自動車工場で働いている人がいるのですが、まさに「工業」に携わっているんですね。鉄やプラスチックといった原材料から、自動車という製品を作り出しています。
商業と工業の決定的な違い
商業と工業の最も大きな違いは、**「自分で商品を作るかどうか」**です。
商業は、すでに作られた商品を仕入れて販売する仕事です。商品そのものは作りません。
一方、工業は、原材料を加工して新しい製品を作り出す仕事です。ゼロから何かを作り出しているのが工業なんです。
もう一つ大きな違いがあります。それは産業分類です。
日本の産業は、第一次産業、第二次産業、第三次産業の3つに分けられています。
- 第一次産業:自然から直接資源を得る産業(農業、林業、漁業など)
- 第二次産業:得た資源を加工する産業(工業、建設業など)
- 第三次産業:サービスを提供する産業(商業、運輸業、金融業など)
工業は「第二次産業」、商業は「第三次産業」に分類されます。工業は「ものを作る」産業、商業は「ものを届ける」産業という大きな違いがあるんですね。
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商業と工業の具体例でイメージしよう
もっとわかりやすく理解するために、具体的な例を見てみましょう。
お菓子の場合
工業の例:お菓子メーカーの工場
- 小麦粉、砂糖、卵などの原材料を使う
- 工場の機械で生地を混ぜて、焼いて、包装する
- クッキーという新しい製品が完成
- これは「工業」
商業の例:スーパーやコンビニ
- 完成したクッキーを工場(メーカー)から仕入れる
- 店舗の棚に並べてお客さんに販売する
- クッキー自体は作っていない
- これは「商業」
スマートフォンの場合
工業の例:スマートフォンメーカー
- 金属、ガラス、電子部品などの原材料を使う
- 工場で組み立てて、スマートフォンという製品を作る
- これは「工業」
商業の例:家電量販店
- 完成したスマートフォンをメーカーから仕入れる
- 店舗でお客さんに販売する
- これは「商業」
このように見ていくと、私たちの身の回りには「工業」で作られた製品が、「商業」を通じて届けられていることがよくわかりますね。
商業と工業の関係性
商業と工業は、まったく別々のものではなく、密接に関わり合っています。
工業で作られた製品は、商業を通じて私たち消費者のもとに届きます。逆に言えば、商業がなければ、工業で作られた製品がお客さんの手に届くことはありません。
また、商業が「こんな商品が売れている」という情報を工業に伝えることで、工業は消費者が求める製品を作ることができます。
私の経験でも、よくスーパーで新商品を見かけますよね。あれは、スーパー(商業)が「お客さんはこういう商品を求めている」という情報をメーカー(工業)に伝えて、新しい商品が開発された結果なんです。
つまり、工業と商業は、お互いに支え合って、私たちの生活を豊かにしているんですね。
日本補聴器工業会に加盟している補聴器メーカー(ブランド)は現在11ありますが、1つのメーカーで複数のブランドを展開している場合もあるので、日本国内で購入出来る補聴器ブランドはもっと多いです。
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商業と工業、どちらが大切?
「商業と工業、どちらが大切なの?」と聞かれることがありますが、これは「どちらが大切」というものではありません。
工業がなければ、商品が作られませんから、商業は成り立ちません。逆に、商業がなければ、工業で作られた製品が消費者に届かず、工業も成り立ちません。
日本の経済を見てみると、かつては工業(製造業)が中心でしたが、現在は商業を含む第三次産業(サービス業)の割合が増えています。
でも、これは「工業が衰退した」というわけではなく、社会全体が豊かになって、物を作るだけでなく、それを届けたり、サービスを提供したりする仕事が増えたということなんです。
私たち消費者にとっては、どちらもなくてはならない大切な産業なんですね。
よくある質問
Q1. 製造業と工業は同じ意味ですか?
はい、基本的に「製造業」と「工業」は同じ意味です。
製造業は、日本の産業分類における正式な名称で、「原材料を加工して製品を作る産業」を指します。一般的には「工業」という言葉のほうが使われることが多いですが、意味は同じと考えて大丈夫です。
ただし、工業という言葉は「重工業」「軽工業」「化学工業」といった分類にも使われるため、より広い意味で使われることもあります。
Q2. パン屋さんは商業ですか?工業ですか?
パン屋さんは、実は両方の要素を持っています。
店内の工房で小麦粉などの原材料からパンを作っている部分は「工業(製造業)」にあたります。一方、完成したパンをお客さんに販売している部分は「商業(小売業)」にあたります。
このように、製造と販売の両方を行っている事業者は「製造小売業」と呼ばれることもあります。最近では、パン屋さんだけでなく、ケーキ屋さんやお惣菜屋さんなど、製造と販売を一緒に行うお店が増えていますね。
Q3. サービス業は商業に含まれますか?
サービス業は、広い意味では商業に含まれることもありますが、厳密には少し違います。
商業は主に「商品の売買」を行う産業を指しますが、サービス業はもっと広い概念で、形のないサービスを提供する産業全般を指します。
例えば、美容院、病院、ホテル、運送会社などはサービス業ですが、商品の売買がメインではありません。
ただし、産業分類では、商業もサービス業も同じ「第三次産業」に分類されるため、混同されることがあります。重要なのは、どちらも「形のあるものを作らない」という共通点があることです。
Q4. 卸売業と小売業の違いは何ですか?
卸売業と小売業は、どちらも商業に含まれますが、売る相手が違います。
卸売業は、メーカー(製造業)から商品を大量に仕入れて、それを小売店に販売する業者のことです。一般の消費者には直接販売しません。
小売業は、卸売業者やメーカーから商品を仕入れて、それを一般の消費者に販売するお店のことです。スーパー、コンビニ、デパートなどが小売業にあたります。
つまり、商品の流れは「メーカー(工業)→ 卸売業 → 小売業 → 消費者」という流れになるんです。私たちが普段買い物をするのは小売業のお店ですが、その裏では卸売業が重要な役割を果たしているんですね。
「商業」の人気商品をレビュー件数順に楽天でチェック!まとめ
「商業」と「工業」の違いをまとめると、次のようになります。
工業は、原材料を加工して新しい製品を作り出す産業です。第二次産業に分類され、「ものを作る」ことが仕事です。
商業は、作られた商品を仕入れて販売し、生産者と消費者を結びつける産業です。第三次産業に分類され、「ものを届ける」ことが仕事です。
工業がなければ商品が作られず、商業がなければ商品が消費者に届きません。どちらも私たちの生活に欠かせない、大切な産業なんですね。
この違いがわかると、日常生活の中で見かけるお店や工場が「工業なのか商業なのか」を考えるのも面白くなりますよ。子どもと一緒に「このお店は商業だね」「この工場は工業だね」と話すのも、良い勉強になりそうです。

