「ニート」と「フリーター」の違い！働き方で見分けるポイント

「あの人ってニート?それともフリーター?」そんな風に迷ったことはありませんか?

私も子供たちを育てながら、周りの若い人たちと話していると、この2つの言葉の違いがあいまいになっていることがよくあります。実は私自身、以前は「どちらも正社員じゃないから同じようなものかな」と思っていたんです。でも、よく調べてみると、はっきりとした違いがあることがわかりました!

この記事では、「ニート」と「フリーター」の違いを、わかりやすく丁寧にお伝えしていきます。日常会話でも正しく使い分けられるように、具体的な例文も交えながら説明しますね。

リンク

「ニート」とは

ニート（NEET）は、英語の「Not in Education, Employment or Training」の頭文字をとった言葉です。日本語に直すと「教育も受けておらず、雇用もされておらず、職業訓練も受けていない」という意味になります。

総務省の定義では、ニートは「15歳から34歳の非労働力人口のうち、家事も通学もしていない人」とされています。つまり、働いておらず、働く意思もなく、学校にも通っていない状態の人を指すんですね。

もともとニートという言葉は、1990年代のイギリスで生まれました。当時、就労支援が必要な若者を把握するために使われ始めた言葉なんです。それが日本にも入ってきて、2000年代から広く使われるようになりました。

ニートの大きな特徴は、「働ける環境にいるにもかかわらず、働く意思がない」という点です。そのため、自分で収入を得ることができず、家族からの金銭的な支援を受けて生活しているケースが多いのが現状です。

私の知り合いのお子さんで、大学卒業後に就職活動がうまくいかなくて、そのまま働く気力をなくしてしまった方がいました。ハローワークにも行かず、アルバイトも探さず、家でゲームをする日々が続いていたそうです。これがまさにニートの状態なんですね。

「フリーター」とは

フリーターは「フリーアルバイター」を略した言葉です。厚生労働省の定義によると、「15歳から34歳で、男性は卒業者、女性は卒業者で未婚の人のうち、アルバイトやパートとして働いている人、または働く意思がある人」を指します。

具体的には、次のような人たちがフリーターにあたります。

現在アルバイトやパートとして働いている人
今は無職だけど、アルバイトやパートの仕事を探している人
就職活動中で、つなぎとしてアルバイトをしている人

フリーターの大きな特徴は、「働く意思がある」または「実際に働いている」という点です。正社員ではないものの、自分で収入を得て生活しているんですね。

ご近所さんの息子さんで、夢を追いかけながらアルバイトをしている方がいます。昼間はカフェで働いて、夜は音楽活動をしているそうです。こうした方もフリーターに含まれます。正社員ではありませんが、しっかり働いて収入を得ているので、ニートとは異なる立場なんです。

「ニート」と「フリーター」の違い

それでは、ニートとフリーターの具体的な違いを見ていきましょう。

働いているかどうか

一番大きな違いは「働いているかどうか」です。

フリーターは、アルバイトやパートとして実際に働いています。週に数回でも、月に数日でも、何らかの形で仕事をして収入を得ているんですね。一方、ニートは全く働いていません。週に1回もアルバイトをしていない状態です。

働く意思があるかどうか

もう一つの大きな違いは「働く意思があるかどうか」です。

フリーターは働く意思を持っています。今は無職でも、ハローワークに通ったり、求人サイトを見たり、仕事を探す行動をしています。対してニートは、働く意思そのものがありません。求職活動もせず、仕事を探す行動も起こしていない状態なんです。

収入の有無

収入面での違いも明確です。

フリーターは、時給や日給という形で収入を得ています。金額の多い少ないはありますが、自分で稼いだお金で生活しているわけです。一方、ニートは収入がゼロです。そのため、親や家族からの援助を受けて生活することになります。

社会とのつながり

社会参加の度合いも異なります。

フリーターは職場で人と関わり、社会との接点を持ち続けています。お客さんと話したり、同僚とコミュニケーションをとったり、社会の一員として活動しているんですね。ニートは、こうした社会との接点が少なくなりがちです。外出する機会も減り、人との交流も限られてしまう傾向があります。

私の経験から言うと、この「社会とのつながり」って、思った以上に大切なんです。子育て中に専業主婦をしていた時期がありましたが、大人と会話する機会が減ると、どんどん社会から取り残されていくような不安を感じたものです。働くことは、収入を得るだけでなく、社会とつながる大切な手段なんだと実感しました。

ニート界隈にいると分かるけど、案外生活が破綻してる人って見ない。

お金が限界までなくなったらフリーターとして働くし、どうしても働けなかったら生活保護になる。

ただこれは、生活費が少ないからこそ成り立つ。

生活費が少ないってのは、それだけで生きやすくなるし、かなり重要な能力に思える
— ニートのずんだもん (@Rat2064911) February 21, 2024

使い分けのポイントと例文

日常会話で正しく使い分けるための例文をいくつかご紹介します。

ニートを使った例文

「息子は大学を卒業してから2年間、就職活動もせずに家にいるニートの状態だったんです」
「彼はアルバイトすらしていないから、ニートと呼ばれても仕方ないかもしれない」
「ニートから抜け出すために、まずはハローワークに行って相談してみることにしました」

フリーターを使った例文

「彼女は夢を追いかけながら、カフェでフリーターとして働いています」
「正社員になる前に、いくつかのアルバイトを経験したフリーター期間がありました」
「フリーターとして働きながら、資格取得の勉強を続けています」
「今は週3日のアルバイトをしているフリーターですが、正社員を目指して就職活動中です」

間違えやすいケース

たとえば、「今は無職だけど、来週から新しいアルバイトが決まっている人」は、ニートではなくフリーターです。働く意思があって、実際に仕事が決まっているからです。

また、「週に1回だけコンビニでアルバイトをしている人」も、ニートではありません。たとえ働く時間が少なくても、収入を得ているのでフリーターになるんですね。

世間からの印象の違い

ニートとフリーターでは、世間から受ける印象も大きく異なります。

ニートへの印象

残念ながら、ニートに対しては厳しい視線が向けられがちです。「働く意思がない」「自立していない」「怠けている」といったネガティブなイメージを持たれることが多いのが現実です。

ただし、本人には様々な事情があることも理解しておく必要があります。病気やケガ、家族の介護、精神的な問題など、外からは見えない理由でニートの状態になっている人もいるんです。

フリーターへの印象

フリーターに対しては、ニートほど厳しくはないものの、「将来性がない」「安定していない」といった不安視する声もあります。でも、「自分で稼いでいる」「働く意欲がある」という点では、一定の評価を受けることもあります。

最近では、夢を追いかけながらフリーターをしている人や、正社員を目指して頑張っている人も多いので、以前よりは理解が深まってきているように感じます。

リンク

就職活動での違い

正社員を目指す際、ニートとフリーターでは就職活動の難易度が変わってきます。

フリーターの場合

フリーターは、アルバイトやパートでの経験を活かせるのが強みです。接客業の経験があれば接客スキルをアピールできますし、飲食店での経験があれば、忙しい環境で働いた経験として評価されることもあります。

また、働いている間にコミュニケーション能力や責任感を身につけることができるので、面接でもそれをアピールポイントにできるんですね。

ニートの場合

ニートの場合、就労経験がないことで不利になりやすいのは事実です。企業側は「仕事への意欲はあるか」「継続して働けるか」「社会人としての基礎があるか」といった点を不安視することが多いんです。

ただし、以前働いていた経験があるニートの方は、その時のスキルや経験をアピールできます。また、ニートの期間中に資格を取得したり、独学で勉強したりしていれば、それも十分な強みになります。

私の友人の息子さんは、1年間ニートの状態でしたが、その間にプログラミングを独学で学び、ポートフォリオを作成して、IT企業に就職することができました。ニートの期間をどう過ごすかが、その後を大きく左右するんですね。

よくある質問

Q1. 学生のアルバイトはフリーターに含まれますか?

いいえ、学生のアルバイトはフリーターには含まれません。フリーターの定義は「学校を卒業した人」が前提になっているからです。学生は本業が勉強なので、たとえアルバイトをしていても、フリーターとは呼ばれないんですね。

高校生や大学生がコンビニや居酒屋でアルバイトをしていても、それは「学生アルバイト」であって、フリーターではありません。卒業後もアルバイトを続けている場合に、初めてフリーターと呼ばれるようになります。

Q2. 35歳以上の人はニートやフリーターと呼ばれないのですか?

総務省や厚生労働省の公式な定義では、ニートとフリーターは「15歳から34歳」に限定されています。ですから、厳密には35歳以上の人は、公式にはニートやフリーターとは呼ばれません。

ただし、一般的な会話では年齢に関係なく使われることもあります。35歳以上でニートに該当する状態の人は「中年ニート」や「孤立無業者（SNEP）」と呼ばれることもあるんです。

Q3. 在宅ワークで少し稼いでいる場合はニートですか?

在宅ワークで収入を得ている場合、たとえ少額でも、ニートには該当しません。働いて収入を得ているからです。ただし、その収入だけでは生活できず、家族からの援助を受けている場合、本人が自分のことを「ニートみたいなもの」と呼ぶこともあります。

厳密に言えば、何らかの形で働いて収入を得ていれば、ニートではないんですね。フリーランスや個人事業主として活動していることになります。

Q4. 就職活動中だけど無職の場合、ニートとフリーターどちらですか?

就職活動中で、正社員の仕事を探している場合は、ニートでもフリーターでもありません。求職者という立場になります。

ただし、アルバイトやパートの仕事を探している場合は、フリーターとして扱われます。「働く意思がある」という点で、ニートとは明確に区別されるんですね。

「ビジネス」の人気商品をレビュー件数順に楽天でチェック！

まとめ

「ニート」と「フリーター」の違いをまとめると、次のようになります。

ニートは、15歳から34歳で、働いておらず、働く意思もなく、学校にも通っていない人のことです。収入がなく、家族からの支援を受けて生活しているケースが多く、社会との接点も少ない状態です。

フリーターは、15歳から34歳で、アルバイトやパートとして働いている人、または働く意思がある人のことです。正社員ではないものの、自分で収入を得て生活しており、社会との接点を保っています。

一番の違いは、「働いているか」「働く意思があるか」という2点です。たとえ少しでもアルバイトをしていれば、その人はニートではなくフリーターになるんですね。

どちらの立場であっても、将来への不安があるなら、できるだけ早く行動を起こすことが大切です。ニートの方は、まずは短時間のアルバイトから始めてみる、ハローワークに相談に行ってみるなど、小さな一歩を踏み出してみてください。フリーターの方は、正社員を目指して就職活動を始めたり、スキルアップのための勉強を始めたりすることで、より安定した将来を築くことができます。

この記事が、「ニート」と「フリーター」の違いを理解する助けになれば嬉しいです。言葉の意味を正しく知ることで、自分や周りの人の状況をより適切に理解し、前向きな行動につなげていけるといいですね!