洋服のタグを見ると「綿100%」「ウール100%」「シルク」といった表示をよく目にしますよね。でも、それぞれの素材がどう違うのか、ちゃんと理解できていますか?
私も子供が生まれてから、肌着選びで「綿がいいのかな?」「冬はウール?」と悩むことが増えました。特に敏感肌の子供には何を選んであげたらいいのか、迷いますよね。
この記事では、綿、ウール、シルクの違いを分かりやすく解説します。それぞれの素材の特徴や使い分け方を知れば、お買い物がもっと楽しくなりますよ!
綿(コットン)とは
綿は、アオイ科の植物「ワタ」の種の周りにできる白くてふわふわした繊維から作られる素材です。英語ではコットン(COTTON)と呼ばれますが、日本語の「綿」や「木綿」と同じものを指します。
綿花は収穫されると、種と繊維に分けられ、その繊維を紡いで糸にして、布に織り上げます。身近な衣類でいうと、Tシャツ、デニム、タオルなどに使われている素材です。
綿は植物から作られるので「植物繊維」と呼ばれ、世界中で最も広く使われている天然素材の一つです。価格も比較的安価で、日常使いしやすいのも人気の理由ですね。
ウールとは
ウールは、羊の毛を刈り取って作られる素材です。日本語では「羊毛」とも呼ばれます。羊以外にも、カシミヤ(カシミヤ山羊)、アンゴラ(アンゴラ山羊)、アルパカなどの毛から作られる繊維も広い意味でウールに含まれます。
羊の体から刈り取った毛を洗って、紡いで糸にして織物にします。セーター、コート、マフラー、手袋など、寒い季節の衣類によく使われていますよね。
ウールは動物の毛から作られるので「動物繊維」と呼ばれます。特に「メリノ種」という品種の羊から採れるメリノウールは、毛が細くて柔らかく、高級素材として知られています。
シルク(絹)とは
シルクは、蚕(カイコ)という昆虫の幼虫が作る繭から採れる繊維です。日本語では「絹」と呼ばれ、古くから高級素材として珍重されてきました。
蚕は繭を作る時に、口から糸を出して自分の体を包みます。この繭から糸を取り出して織物にしたものがシルクです。1つの繭から約1000メートルもの長い糸が採れるため、シルクは「長繊維」の特徴を持っています。
ドレスや着物、高級なブラウスなど、フォーマルな場面で着る衣類や、肌に優しいパジャマ、枕カバーなどに使われています。シルクもウールと同じく動物由来の繊維ですが、昆虫から採れる点が特徴的です。
綿・ウール・シルクの違いを比較
それぞれの素材には、大きな違いがあります。主な違いをまとめてみました。
原料の違い
- 綿:植物(ワタの種の繊維)
- ウール:動物(主に羊の毛)
- シルク:昆虫(蚕の繭)
綿は植物繊維、ウールとシルクは動物繊維という点が最も大きな違いです。
繊維の長さの違い
- 綿:短い繊維(数ミリ~3センチ程度)
- ウール:中程度の繊維
- シルク:非常に長い繊維(1つの繭から約1000メートル)
シルクは天然繊維の中で唯一の「長繊維」なので、滑らかでシワになりにくい特徴があります。
質感の違い
- 綿:さっぱりとした軽い肌触り
- ウール:ふんわりと弾力があり、厚みがある
- シルク:滑らかで光沢があり、とろけるような肌触り
実際に触ってみると、それぞれ全く違う質感なので、すぐに区別がつきますよ。
Jil Sanderのコートを買いました
— sabasushi (@sabasushi2) October 24, 2025
コートの結論を買ったような気がします
もうコートはいらないかもしれません
光沢とハリのあるウールがかっこいい pic.twitter.com/DmdiZs1AXP
綿(コットン)の特徴とメリット・デメリット
綿は私たちの生活に最も身近な素材です。その特徴を詳しく見ていきましょう。
綿のメリット
- 吸水性・吸湿性が高い:汗をよく吸い取ってくれるので、夏でも快適に着られます
- 通気性が良い:蒸れにくく、肌に優しい
- 丈夫で洗濯しやすい:何度洗っても長持ちします
- 肌触りが柔らかい:ふわっとした優しい感触
- 価格が安価:お手頃価格で手に入る
- 染色しやすい:カラフルな色に染められる
- 耐熱性がある:アイロンの熱にも強い
私の家では、子供の肌着や普段着のほとんどが綿素材です。汗をかきやすい子供には、吸水性の高い綿が本当に重宝しますね。
綿のデメリット
- シワになりやすい:洗濯後はアイロンが必要なことも
- 縮みやすい:洗濯で少し縮むことがある
- 乾きにくい:生地が厚いと乾くのに時間がかかる
- 保温性は中程度:ウールに比べると暖かさは劣る
洗濯で縮むことがあるので、大切な服は少し大きめのサイズを選ぶか、洗濯表示をよく確認するのがおすすめです。
ウールの特徴とメリット・デメリット
ウールは冬の定番素材ですが、意外な魅力もあるんですよ。
ウールのメリット
- 保温性が抜群:繊維が空気を含むので、外気の寒さから守ってくれる
- 吸湿性が高い:綿の2倍もの吸湿性があり、蒸れにくい
- シワになりにくい:弾力性があり、型崩れしにくい
- 伸縮性がある:体の動きに合わせて伸び縮みする
- 撥水性がある:水をはじくので、汚れがつきにくい
- 静電気が起きにくい:冬の嫌なパチパチが少ない
- 実は夏でも快適:吸湿性が高いので、夏用ウールもある
冬だけの素材だと思われがちですが、実は通気性や吸湿性に優れているので、夏でも快適に着られるウール素材もあるんです。スーツなどの薄手のウールは、まさにこの特徴を活かしていますね。
ウールのデメリット
- 縮みやすい:水洗いすると縮むことがある
- 虫食いに注意:保管時に防虫剤が必要
- チクチクすることがある:敏感肌の人には刺激になることも
- お手入れが大変:基本的にクリーニングが推奨される
- 価格がやや高め:綿に比べると高価
私は冬用のコートを買う時、ウール素材を選ぶことが多いのですが、シーズンオフの保管には気を使います。必ず防虫剤を入れて、風通しの良い場所に保管しています。
シルクの特徴とメリット・デメリット
シルクは「繊維の女王」とも呼ばれる高級素材です。
シルクのメリット
- 上品な光沢:真珠のような美しい輝き
- 滑らかな肌触り:とろけるような柔らかさ
- 肌に優しい:人の肌と同じタンパク質でできている
- 吸湿性・放湿性が高い:綿の1.3~1.5倍の吸水性
- 保温性がある:「夏は涼しく、冬は暖かい」万能素材
- 静電気が起きにくい:ホコリがつきにくい
- 紫外線を吸収:肌を守ってくれる
シルクには18種類のアミノ酸が含まれていて、人間の肌の成分とよく似ているんです。だから「第二の肌」とも呼ばれ、肌に優しいんですね。私も肌が敏感な時期に、シルクのパジャマを着たら驚くほど快適でした。
シルクのデメリット
- 価格が高い:高級素材なので高価
- 耐久性が低い:摩擦に弱く、傷みやすい
- お手入れが大変:基本的に手洗いかクリーニング
- 日光に弱い:紫外線で変色しやすい
- 水に弱い:水シミができやすい
シルクは本当にデリケートな素材なので、普段使いよりも特別な日に着る服や、肌着など優しさを重視したアイテムに向いていますね。
サムネの高級感が爆上がりするシルクの素材を作成しました。
— タツキ|サムネ×マーケ戦略 (@gibkun1) November 6, 2025
フリー素材なのでご自由にお使いください。 pic.twitter.com/0TVBCByXqT
綿・ウール・シルクの使い分け方
それぞれの素材をどんな時に選べばいいのか、シーン別にまとめてみました。
日常使いの服
- 綿:Tシャツ、デニム、普段着、子供服
- ウール:冬のセーター、カーディガン
- シルク:特別な日のブラウス、スカーフ
季節ごとの使い分け
- 春・夏:綿が中心、シルクも涼しく快適
- 秋・冬:ウールが活躍、綿のインナーと組み合わせて
- オールシーズン:薄手のウールや綿は年中使える
用途別の選び方
- 赤ちゃんや子供の肌着:綿100%がおすすめ(吸水性と安全性)
- スポーツウェア:綿(汗を吸う)
- 冬のアウター:ウール(保温性)
- 高級な装い:シルク(光沢と上品さ)
- 寝具:綿(お手入れしやすい)、シルク(肌に優しい)
我が家では、子供の普段着は綿、冬の防寒着にウール、私の特別な日の服にシルクと使い分けています。それぞれの良さを活かすことで、快適に過ごせますよ。
お手入れ方法の違い
素材によって洗濯方法も違います。正しいお手入れで長持ちさせましょう。
綿のお手入れ
- 洗濯機で洗える(ネット使用推奨)
- 高温のお湯は避ける(縮み防止)
- 直射日光を避けて風通しの良い場所で干す
- アイロンは高温でOK
ウールのお手入れ
- 基本はクリーニング推奨
- 手洗い表示があれば、中性洗剤で手洗い可
- 水に浸けすぎない(縮み防止)
- 平干しする(型崩れ防止)
- 長期保管には防虫剤を
シルクのお手入れ
- 手洗いかクリーニング
- 中性洗剤を使う
- こすらない、絞らない
- 陰干しする(日光厳禁)
- アイロンは低温で当て布をする
私の失敗談ですが、ウールのセーターを普通に洗濯機で洗ってしまい、子供サイズに縮んでしまったことがあります。それ以来、洗濯表示は必ずチェックするようになりました。
よくある質問
Q1. 綿とシルク、どちらが肌に優しいですか?
どちらも肌に優しい素材ですが、特徴が異なります。綿は吸水性が高く汗を吸い取ってくれるので、日常使いに向いています。シルクは人の肌と同じタンパク質でできているため、敏感肌の方や特に肌への優しさを求める場合におすすめです。ただし、シルクはデリケートでお手入れが大変なので、用途に応じて選ぶのが良いでしょう。
Q2. ウールはチクチクするイメージがありますが、対策はありますか?
ウールの繊維が太いとチクチク感じることがあります。対策として、メリノウールなど繊維が細い高品質なウールを選ぶ、ウールの服の下に綿の肌着を着る、肌に直接触れる部分が少ないデザインを選ぶなどの方法があります。最近は肌触りの良い加工を施したウール製品も増えていますよ。
Q3. 夏にウール素材を着ても大丈夫ですか?
意外かもしれませんが、夏でもウールは快適に着られます。ウールは吸湿性が高く、汗を吸収して外に発散する性質があるため、蒸れにくいんです。特に細い糸で織られた薄手のウールは、サラサラとした肌触りで夏でも涼しく感じられます。高級スーツに薄手のウールが使われているのは、この性質を活かしているからなんですね。
Q4. シルクとポリエステルの見分け方はありますか?
見た目が似ていることもありますが、触ると違いが分かります。シルクは自然な光沢があり、触るとひんやりして滑らか、手で握るとシャリシャリとした独特の音がします。ポリエステルは人工的なテカリがあり、触ると温かく、化学繊維特有のツルツル感があります。確実に見分けたい場合は、洗濯表示タグを確認しましょう。
Q5. 綿100%とコットン100%は同じものですか?
はい、全く同じものです。「綿」は日本語、「コットン(COTTON)」は英語での呼び方ですが、どちらもワタの繊維から作られる素材を指します。消費者庁の表示法では、「綿」「コットン」「COTTON」のいずれかで表示することが認められているため、商品によって表記が異なりますが、内容は同じです。
「コットン レディース」の人気商品をレビュー件数順に楽天でチェック!まとめ
綿、ウール、シルクの違いについて解説してきました。最後にポイントをまとめます。
原料の違い
- 綿:植物繊維(ワタ)
- ウール:動物繊維(羊の毛)
- シルク:動物繊維(蚕の繭)
それぞれの得意分野
- 綿:日常使い、汗をかく季節、子供服
- ウール:寒い季節の防寒、型崩れしにくい衣類
- シルク:高級な装い、肌に優しい寝具や肌着
お手入れの簡単さ
- 綿:洗濯機でOK(最も扱いやすい)
- ウール:クリーニング推奨(やや手間がかかる)
- シルク:手洗いかクリーニング(最もデリケート)
どの素材も天然繊維で、それぞれ素晴らしい特徴があります。用途や季節、お手入れの手間などを考えて、自分に合った素材を選んでくださいね。
私自身、素材の違いを知ってから、服選びがとても楽しくなりました。今では、その日の気温や予定に合わせて、綿、ウール、シルクを使い分けています。
あなたも素材の特徴を理解して、より快適で心地よい毎日を過ごしてくださいね!

