ビジネスシーンでよく耳にする「キャパシティ」と「ケイパビリティ」。どちらも「能力」を表す言葉ですが、実は使う場面や意味合いが違います。
私も以前、会議で「この部署のケイパビリティを高めたい」と上司が言っていたのを聞いて、「キャパシティと何が違うの?」と疑問に思ったことがあります。仕事でこれらの言葉を使う機会が増えてきた今、改めてその違いをしっかり理解することの大切さを実感しています。
この記事では、「キャパシティ」と「ケイパビリティ」の意味の違いや使い分け方を、わかりやすく解説していきます。
「キャパシティ」とは
僕のちっちゃいキャパシティは君で溢れているよ🌼🤎 @ 秋の対面イベ ♡ 🧁🌼🕰✩🎀︎︎ pic.twitter.com/PpkUKrNoIl
— ♡coaranchu (@coaranchu) November 12, 2025
キャパシティとは、英語の「capacity」から来た言葉で、「容量」や「受け入れることができる能力」を意味します。
簡単に言うと、どれだけの量や仕事を受け入れられるかという「許容量」や「処理能力」のことです。コンサート会場の収容人数や、個人が抱えられる仕事量の限界を表すときによく使われます。
日常会話では「キャパ」と略されることも多く、「キャパオーバー」という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。これは受け入れられる限界を超えてしまった状態を指します。
キャパシティは主に以下のような意味で使われます。
- 個人の仕事や作業を処理できる能力の限界
- 会場やスペースの収容人数や容量
- コンピューターのメモリ容量やシステムの処理能力
「ケイパビリティ」とは
硬い言葉を使えば、「ケイパビリティ」の獲得が大人の会社になるということだ。ベンチャー企業には、組織がきちんと作れず、その結果、実行力がないということがよくある。
— 小松裕介(プロ経営者)/経営支援クラウド「スーツアップ」&新著『1+1が10になる組織のつくりかた』 (@suits_ceo) November 4, 2025
『1+1が10になる組織のつくりかた チームのタスク管理による生産性向上』より pic.twitter.com/Lp11UzZpNf
ケイパビリティとは、英語の「capability」から来た言葉で、「能力」「才能」「手腕」を意味します。
ビジネスの世界では、企業や組織が全体として持っている能力や強みのことを指します。つまり、個人の力ではなく、組織全体がまとまって発揮できる力のことです。
たとえば、ある会社が営業力に優れているとしましょう。それは営業担当者一人ひとりの能力だけでなく、組織として継続的に顧客と良い関係を築ける仕組みがあるからこそ成り立っています。このような組織的な強みが、ケイパビリティなのです。
ケイパビリティには、将来的に伸びる可能性や潜在的な能力という意味合いも含まれています。
「キャパシティ」と「ケイパビリティ」の違い
では、この2つの言葉の違いを整理してみましょう。
キャパシティは「個人」や「個々のもの」に対して使う言葉で、現在すでに持っている受容力や処理能力を表します。あくまで今この瞬間にどれだけのことができるか、という視点です。
一方、ケイパビリティは「組織」や「企業全体」に対して使う言葉で、組織が持つ総合的な能力や強みを表します。また、将来的に発揮できるであろう能力という意味合いも含んでいます。
私の経験から言うと、チームのプロジェクトで「もう少し作業を分担してほしい」と感じるときは個人のキャパシティの問題ですが、「うちの部署は他の部署より営業力がある」と感じるときは組織のケイパビリティの話なのだと理解できるようになりました。
つまり、キャパシティは量的・物理的な受容能力、ケイパビリティは質的・組織的な総合力と捉えるとわかりやすいでしょう。
「キャパシティ」の使い方と例文
キャパシティの使い方を例文で見ていきましょう。
- 「今週はタスクが多すぎて、私のキャパシティを超えている」
- 「このライブ会場のキャパシティは5000人です」
- 「新しいパソコンはメモリのキャパシティが大きくて快適だ」
- 「彼は仕事のキャパシティが広いので、いつも頼りにしている」
- 「キャパシティオーバーで、これ以上の注文は受けられません」
このように、キャパシティは個人の処理能力、場所の収容力、機器の容量など、幅広い場面で使えます。
私も子供の習い事の送迎と仕事の締め切りが重なったときに、「今日は完全にキャパオーバーだ」と友人に愚痴をこぼしたことがあります。日常的にも使いやすい言葉ですね。
「ケイパビリティ」の使い方と例文
ケイパビリティの使い方も例文で確認しましょう。
- 「当社のケイパビリティを高めるため、社員教育に力を入れている」
- 「競合他社との差別化には、ケイパビリティの強化が欠かせない」
- 「このプロジェクトでは、組織のケイパビリティを最大限に活かしたい」
- 「企業はケイパビリティを意識して、採用活動を行う必要がある」
- 「技術力というケイパビリティが、我が社の最大の武器だ」
ケイパビリティは主に企業戦略や組織マネジメントの文脈で使われることが多く、少しフォーマルな印象がある言葉です。
会社の研修で「当社のケイパビリティは何か」を考えるワークショップに参加したことがありますが、単なる設備や資金ではなく、組織全体が一丸となって発揮できる力を見つけ出す作業は、とても興味深いものでした。
間違えやすいポイントと正しい使い分け
キャパシティとケイパビリティを混同しないためのポイントをまとめます。
まず、主語が「個人」か「組織」かで判断するとわかりやすいです。「私のキャパシティ」とは言いますが、「私のケイパビリティ」とはあまり言いません。逆に「企業のケイパビリティ」とは言いますが、「企業のキャパシティ」はやや不自然です。
また、時間軸も重要です。キャパシティは今現在の能力や容量を指すのに対し、ケイパビリティは現在の能力だけでなく、将来的な可能性も含んでいます。
私自身、この2つの言葉を意識して使い分けるようになってから、ビジネス会議での発言がより的確になったと感じています。たとえば「個人のキャパシティを考慮したタスク配分」と「部署のケイパビリティを活かした戦略」という使い分けができると、相手にも伝わりやすくなります。
よくある質問
Q1. キャパシティとケイパビリティ、どちらを使えばいいか迷ったときは?
迷ったときは、何について話しているかを考えましょう。個人の仕事の処理能力や、会場の収容人数、機器の容量など、量的な話であればキャパシティです。一方、組織の総合力や企業の強み、将来性のある能力について話すならケイパビリティを使います。日常会話では「キャパ」と略すことが多いですが、これはキャパシティのことを指しています。
Q2. 「キャパがない」という表現は正しい?
「キャパがない」は日常会話でよく使われる表現で、意味としては通じます。ただし、正確には「キャパシティが小さい」や「キャパシティがない」と言うほうがより適切です。ビジネスシーンでは「私のキャパシティではこのタスクは難しい」と言うほうが丁寧な印象を与えます。
Q3. ケイパビリティは個人に対して使えない?
基本的にケイパビリティは組織や企業に対して使う言葉ですが、まったく個人に使えないわけではありません。たとえば「彼女には将来的なケイパビリティがある」といった使い方もできます。ただし、一般的には組織的な能力を指すことが多いため、個人の能力について話すときはキャパシティやアビリティ、スキルといった言葉を使うほうが自然です。
Q4. キャパシティオーバーってどういう意味?
キャパシティオーバーは、受け入れられる限界を超えてしまった状態のことです。たとえば、抱えている仕事量が多すぎて処理しきれない、会場の定員を超えて人が集まった、といった状況で使います。「キャパオーバー」と略すことも多く、日常会話でもよく使われる表現です。ただし、これは和製英語なので、英語圏では「over capacity」と言います。
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キャパシティとケイパビリティは、どちらも「能力」を表す言葉ですが、使う場面や意味合いが大きく異なります。
キャパシティは個人や個々のものが持つ受容力や処理能力を指し、現在の許容量や容量を表します。一方、ケイパビリティは組織や企業が全体として持つ総合的な能力や強みを指し、将来的な可能性も含む言葉です。
個人の処理能力について話すときはキャパシティ、組織の強みや総合力について話すときはケイパビリティと覚えておけば、使い分けに迷うことはないでしょう。
ビジネスシーンでこれらの言葉を正しく使い分けることで、より的確なコミュニケーションができるようになります。ぜひ今日から意識して使ってみてください。

