資産運用を始めようと思った時、「株式」と「投資信託」のどちらを選べばいいのか迷ったことはありませんか?どちらも投資の代表的な方法ですが、実は全く異なる特徴を持っています。
この記事では、株式と投資信託の根本的な違いから、どちらがあなたに向いているかまでを、実際の体験談も交えながらわかりやすく解説します。投資をこれから始める方も、すでに始めているけれど違いがよくわからない方も、きっと参考になるはずです。
株式と投資信託の基本的な仕組み
株式とは何か
株式とは、企業が資金調達のために発行する証券のことです。それを購入すると、企業に出資したオーナー(株主)としての権利を得られます。
つまり、株式を買うということは、その会社の一部を所有することを意味します。例えば、トヨタの株を買えばトヨタの、ソフトバンクの株を買えばソフトバンクのオーナーの一人になるということです。
投資信託とは何か
一方、投資信託は全く異なる仕組みです。投資信託(ファンド)とは、各投資家が少しずつ投資したお金を、運用の専門家が国内外の株式や債券等に投資・運用し、その運用成果(利益)を投資家に配分する金融商品です。
簡単に言うと、みんなでお金を出し合って、プロに運用をお任せする仕組みです。あなたが1万円、他の人が5万円、また別の人が10万円を出し合って、その合計金額をプロが様々な株式や債券に分散投資してくれるのです。
運用方法の決定的な違い
株式投資は自分で判断
株式投資では、自分で投資する株式銘柄を選び、自分で売り買いのタイミングを決めて運用していきます。
私も実際に株式投資を始めた時は、どの会社の株を買うべきか、いつ売るべきかを全て自分で決める必要がありました。最初はニュースを見て「この会社は将来性がありそう」と思った株を購入しましたが、実際には思うようにいかないことも多く、勉強と経験が必要だと痛感しました。
投資信託はプロが運用
投資信託は情報力及び経験豊富なファンドマネージャーと呼ばれる運用の専門家がお客さまに代わって運用を担当します。
投資信託では、ファンドマネージャーという専門家が投資家に代わって運用を行います。どの株を買うか、いつ売るかといった判断を全てプロに任せることができるため、投資の知識がない初心者でも始めやすいのが特徴です。
投資金額と分散投資の違い
最低投資額の比較
株式投資と投資信託では、始めるのに必要な金額が大きく異なります。
株式投資の場合、通常、株式は100株単位で取引します。最低投資額は、1株あたりの価格で大きく異なります。例えば、1株1,000円の株式なら10万円が必要になります。ただし、最近では1株から購入できる単元未満株という仕組みもあり、数百円から投資することも可能です。
一方、投資信託の場合は、100円程度から積み立てできます。これは投資信託の大きなメリットの一つです。
分散投資のしやすさ
投資信託では少額から分散投資を行うことが可能です。近年では、株式でも少額で購入できることもありますが、自分の選んだ1銘柄ずつの取引になるため、株式で分散投資を行うにはある程度まとまった資金が必要です。
実際に私が投資信託を始めた時、月1万円の積立投資で、自動的に数十社の株式に分散投資されていることに驚きました。もし同じことを株式投資で行おうとすると、数百万円の資金が必要になってしまいます。
現金比率を増やしました
— カブ(旧44MG)@米国株 (@44MG_Coon) July 15, 2025
現金+株式:投資信託=50:50に持っていくのを今年の目標にします😗 pic.twitter.com/peiHNUB6Gr
手数料とコストの違い
株式投資の手数料
株式投資では、主に売買時の手数料がかかります。証券会社によって異なりますが、一般的にネット証券では100万円以下の取引で数百円程度の手数料が発生します。
投資信託の手数料
投資信託では、ファンドによって異なりますが、購入時手数料や信託報酬等がかかります。信託報酬は保有している間継続的にかかる手数料で、年率0.1%〜2%程度が一般的です。
私の経験では、インデックス型の投資信託を選ぶことで、信託報酬を年率0.2%程度に抑えることができました。これにより、長期投資でも手数料の負担を最小限にできています。
リスクとリターンの違い
株式投資のリスクとリターン
株式投資は、企業の業績や市場環境によって大きく価格が変動します。成長企業の株を適切なタイミングで購入できれば、数倍の利益を得ることも可能です。しかし、企業の業績悪化や倒産リスクもあり、投資額の大部分を失う可能性もあります。
投資信託のリスクとリターン
投資信託は、値動き幅が比較的小さいため、株式よりもリスクは低いといえます。これは分散投資の効果によるもので、一つの企業の株価が大きく下がっても、他の多くの企業に投資しているため、全体の影響は限定的になります。
株主優待と分配金の違い
株式投資の株主優待
株式投資の魅力の一つが株主優待です。企業が株主に対して提供するサービスや商品で、レストランの割引券や自社製品のプレゼントなどがあります。私も実際に、ある食品会社の株を保有していて、年に2回美味しい商品をいただいています。
投資信託の分配金
投資信託では、運用で得られた利益の一部が分配金として支払われる場合があります。ただし、分配金が出ると基準価額が下がるため、必ずしも得になるわけではないことを理解しておく必要があります。
わたしは2023年12月に旧つみたてNISA40万円買付から投資信託を始めたビギナーです。
— eMAXIS Slim S&P500 ぶち込みくん (@zenrokubuy2025) July 28, 2025
初の含み益400万円が見えて参りましたので、今夜は鬼滅の刃をプレミアムシートで鑑賞してきます。 pic.twitter.com/32iSZkfdqX
どちらを選ぶべき?判断基準
株式投資に向いている人
- 投資に時間をかけて学習する意欲がある人
- 企業分析や市場動向の調査が好きな人
- まとまった投資資金がある人
- 株主優待を楽しみたい人
私の友人は、もともと経済ニュースを見るのが好きで、企業の決算書を読むのも苦にならないタイプでした。そのような人には株式投資が向いていると思います。
投資信託に向いている人
- 投資の知識があまりない初心者
- 少額から投資を始めたい人
- 忙しくて投資に時間をかけられない人
- 分散投資でリスクを抑えたい人
私自身は、子育てと家事で忙しく、投資の勉強に多くの時間を割けないため、投資信託を選択しました。毎月自動的に積立投資が行われるため、ほったらかしで資産形成ができているのが魅力です。
初心者におすすめの始め方
投資信託から始めるのがおすすめ
投資信託は5,000円程度の少額から投資できるほか、リスクを抑えて資産運用することが可能です。また、投資・運用はプロが代行してくれるので、投資経験のない初心者の方にもおすすめです。
実際に私も投資信託から始めて、投資の仕組みや値動きに慣れてから、少しずつ株式投資にも挑戦するようになりました。
NISA制度の活用
投資信託も株式投資も、NISA(少額投資非課税制度)を活用することで、運用益が非課税になります。特に投資信託の積立投資は、つみたてNISAとの相性が良く、長期的な資産形成に最適です。
実際の投資体験談
私は3年前に投資を始めました。最初は株式投資に憧れていましたが、どの株を買えばいいかわからず、結局投資信託から始めることにしました。
月3万円の積立投資から始めて、現在では月5万円まで増額しています。最初の1年は値動きが気になって毎日チェックしていましたが、今では月に1回程度確認する程度になりました。
3年間で約180万円を投資し、現在の評価額は約200万円です。大きな利益ではありませんが、着実に資産が増えていることを実感しています。
最近になって、投資信託で基礎を学んだことで、株式投資にも少し挑戦してみました。ただし、全体の投資額の2割程度に留めて、リスク管理を心がけています。
よくある質問
Q1. 株式と投資信託、どちらが儲かりますか?
どちらが儲かるかは、投資のタイミングや選択する銘柄によって異なります。株式投資は大きなリターンを狙える可能性がありますが、その分リスクも高くなります。投資信託は比較的安定した運用が期待できますが、爆発的な利益は期待しにくいです。初心者の方は、まず投資信託で経験を積んでから株式投資を検討することをおすすめします。
Q2. 投資信託だけでも十分な資産形成はできますか?
はい、投資信託だけでも十分な資産形成は可能です。特に長期間の積立投資を行うことで、複利効果により着実に資産を増やすことができます。実際に多くの投資家が投資信託だけで老後資金の準備をしています。
Q3. 株式投資は危険で投資信託は安全ですか?
どちらも元本保証はされていない投資商品です。ただし、投資信託は分散投資によりリスクが抑えられているため、個別株投資よりも値動きが穏やかになる傾向があります。重要なのは、自分のリスク許容度に合った投資を選ぶことです。
Q4. 両方同時に投資してもいいですか?
もちろん可能です。実際に多くの投資家が、投資信託をメインにしながら、一部を個別株投資に回すという分散投資を行っています。例えば、投資資金の7割を投資信託、3割を個別株といった配分が一般的です。
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株式投資と投資信託の主な違いをまとめると以下の通りです。
運用方法: 株式は自分で判断、投資信託はプロが運用 最低投資額: 株式は数万円〜、投資信託は100円〜
分散投資: 株式は個別企業、投資信託は自動的に分散
手数料: 株式は売買手数料、投資信託は信託報酬
リスク: 株式は高リスク高リターン、投資信託は中リスク中リターン
初心者の方には、まず投資信託から始めることをおすすめします。投資の基本を学び、市場の動きに慣れてから、個別株投資にも挑戦してみてください。どちらを選ぶにせよ、長期的な視点で着実に資産形成を進めることが大切です。