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「焼き増し」と「焼き回し」の違い!写真用語で正しいのはどっち?

生活・文化

「写真を焼き回ししてもらえる?」って言っていませんか?実は私も子供が生まれるまで、ずっと「焼き回し」が正しいと信じていました。でも、正しいのは「焼き増し」なんです!この記事では、混同しやすい「焼き増し」と「焼き回し」の違いについて、わかりやすく解説していきます。

「焼き増し」とは

焼き増し(やきまし)とは、カメラのフィルムやネガから、写真を印画紙に追加でプリントすることです。つまり、同じ写真を何枚も作ることを指します。

フィルムカメラが主流だった時代、写真を現像してプリントする作業を「焼く」と呼んでいました。これは、印画紙とネガを重ね合わせて光を当てる作業が、まるで何かを焼いているように見えたからです。その写真を「増やす」ことから、「焼き増し」という言葉が生まれました。

現在ではデジタル写真が主流ですが、写真屋さんで「同じ写真をもう1枚欲しい」というときに使う正式な言葉は、今でも「焼き増し」なんです。

「焼き回し」は間違い?それとも別の意味がある?

実は「焼き回し」という言葉は、本来の日本語としては存在しません。多くの人が「焼き増し」を間違えて「焼き回し」と言っているケースがほとんどです。

なぜ間違えやすいのでしょうか?それは「写真を焼いて、みんなに回す(配る)」という行動のイメージから、「焼き回し」という言葉が自然に感じられるためです。確かに、焼き増しした写真は友達や家族に配ることが多いので、「焼き回し」の方が理にかなっているように思えますよね。

ただし、最近では新しい意味で「焼き回し」が使われることもあります。それは「過去の素材や作品を使い回すこと」という批判的な意味です。たとえば、「またこの問題の焼き回しか」といった使い方をします。これは写真用語とは別の、比喩的な表現として使われています。

なぜ「焼き回し」と間違える人が多いのか

私自身の体験ですが、子供の運動会の写真を撮ったとき、ママ友に「焼き回しお願いできる?」と頼まれて、初めて「あれ?焼き回しって言うんだっけ?」と疑問に思いました。後で調べてみたら、正しくは「焼き増し」だったんです。

多くの人が間違える理由は、いくつかあります。

まず、語感が似ていることです。「やきまし」と「やきまわし」は音が似ているため、聞き間違いが起こりやすいんです。さらに、写真を配る(回す)という行動と結びつけて考えてしまうため、「焼き回し」の方が意味として通じやすく感じられるのです。

また、周りの人が「焼き回し」と言っているのを聞いて、それが正しいと思い込んでしまうこともあります。実際、アンケート調査では約14%の人が「焼き回し」と答えているというデータもあるそうです。

正しい使い方と例文

「焼き増し」の正しい使い方を、具体的な例文で見ていきましょう。

【焼き増しの使用例】

  • 「集合写真を焼き増ししてもらえますか?」
  • 「この写真、とても気に入ったから3枚焼き増しをお願いします」
  • 「証明写真の焼き増しが必要なので、写真屋さんに行ってきます」
  • 「結婚式の写真を親戚の分も含めて焼き増しした」

一方、間違った使い方はこちらです。

【間違った使用例】

  • ×「写真を焼き回ししてください」
  • ×「焼き回しは何枚必要ですか?」

ただし、批判的な意味で使う場合は別です。

【比喩的な使用例】

  • 「この映画、前作の焼き回しみたいな内容だね」
  • 「試験問題が去年の焼き回しだった」

この場合は「使い回し」「リサイクル」といった意味で使われており、写真用語とは全く別の表現になります。

デジタル時代の「焼き増し」

スマートフォンで写真を撮ることが当たり前になった今、「焼き増し」という言葉自体を知らない若い世代も増えています。

私の家でも、写真はほとんどスマホで撮影して、家族や友達とはLINEで共有しています。わざわざプリントすることは年に数回程度。それでも、子供の入学式や卒業式などの特別な写真は、やっぱり現像して手元に残しておきたいものです。

デジタル写真の場合でも、写真屋さんやネットプリントサービスで「同じ写真を複数枚注文する」ことを、今でも「焼き増し」と呼んでいます。ただ、最近では単に「追加プリント」「複数枚注文」といった表現を使うことも多くなっていますね。

他の写真用語との違い

「焼き増し」とよく似た言葉に「焼き直し」があります。これも混同しやすいので、違いを整理しておきましょう。

「焼き直し」は、同じネガから再度プリントすることですが、明るさや色合いを調整して、より良い仕上がりにすることを指します。つまり、単に枚数を増やす「焼き増し」とは違い、「もう一度やり直す」というニュアンスがあるんです。

私も以前、写真が暗く写りすぎてしまったとき、写真屋さんで「焼き直し」をお願いしたことがあります。同じネガでも、明るさを調整してもらったら、とても良い写真になりました。

よくある質問

Q1. 「焼き増し」と「焼き回し」、どちらが正しいですか?

正しいのは「焼き増し」です。「焼き回し」は本来の写真用語としては存在しない誤用とされています。ただし、「使い回し」という批判的な意味では「焼き回し」が使われることもありますが、これは写真を複製する意味とは異なります。

Q2. なぜ「焼く」という言葉を使うのですか?

フィルム写真の現像作業では、ネガと印画紙を重ねて光を当てることで写真をプリントします。この作業が、何かを焼いているように見えたことから、「焼く」という表現が使われるようになりました。デジタル写真が主流になった今でも、この伝統的な言い方が残っています。

Q3. デジタル写真でも「焼き増し」という言葉を使いますか?

はい、使います。デジタルデータから写真をプリントする場合でも、同じ写真を複数枚注文することを「焼き増し」と呼びます。ただし、最近では「追加プリント」や「複数枚注文」といった表現も一般的になっています。

Q4. 「焼き直し」との違いは何ですか?

「焼き増し」は単に同じ写真の枚数を増やすことですが、「焼き直し」は明るさや色合いを調整して、より良い仕上がりで再度プリントすることを指します。「焼き増し」は数を増やす目的、「焼き直し」は品質を改善する目的という違いがあります。

Q5. 写真屋さんで注文するときは何と言えばいいですか?

「焼き増ししてください」と言えば通じます。また「この写真を○枚プリントしてください」「同じ写真を追加で○枚お願いします」といった表現でも大丈夫です。お店のスタッフは意味を理解してくれますよ。

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まとめ

「焼き増し」と「焼き回し」の違い、理解していただけたでしょうか?

写真を複製することを指す正しい言葉は「焼き増し」です。「焼き回し」は本来の写真用語としては間違いですが、多くの人が使っているため、日常会話では通じることもあります。ただし、正式な場面や文章では「焼き増し」を使うのが適切です。

フィルムカメラが主流だった時代から続く「焼き増し」という言葉。デジタル写真が当たり前になった今でも、この伝統的な表現は生き続けています。正しい日本語を使うことで、より豊かなコミュニケーションができますよね。

次に写真を複製するときは、自信を持って「焼き増し」と言ってみてください!