「ついきゅう」という言葉を書こうとして、「追求」「追究」「追及」のどれを使えばいいのか迷ったことはありませんか?実は私も、子供の宿題を見ているときに「どっちだっけ?」と固まってしまった経験があります。読み方は全部同じなのに、使う場面が違うんですよね。
でも大丈夫!この3つの違いは、それぞれの漢字が持つ意味を理解すれば、簡単に使い分けられるようになります。この記事では、小学生でもわかるように「追求」「追究」「追及」の違いを、例文を交えながらやさしく解説していきますね。
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「追求」とは
好きでもない人と、仲良しごっこなんてしなくていい。嫌いな人や苦手な人に、気に入ってもらえるようにしなくていい。誰かに認められる為の人生を生きる必要はなく、自分の幸せを追求しましょう。どうしても好きになれない人、分かり合えない人からはそっと離れていい。好きな人を大切にしてください。
— アドラー心理学サロン(アドサロ) (@PositiveSalon) October 19, 2025
「追求」は、目的のものを手に入れるために、どこまでも追い求めることを意味します。
「求」という漢字には「求める」「手に入れようとする」という意味があります。つまり、何かを得たい、達成したいという前向きな気持ちで追いかけるときに使う言葉なんです。
よく使われる例:
- 幸福の追求
- 利益の追求
- 理想の追求
- 夢の追求
- 美味しさの追求
私の友人が料理教室を開いているのですが、「美味しさの追求に終わりはない」とよく言っています。新しいレシピを試したり、より良い食材を探したりと、常に美味しい料理を作ることを追い求めている姿を見ると、まさに「追求」という言葉がぴったりだなと思います。
基本的にポジティブな意味で使われることが多く、何かを手に入れたい、達成したいという強い思いが込められています。
「追究」とは
自分が本当に深く学びたいたいものはなんなのか、もう四年くらいかけてずっと考えてる。大きく二つの分野。もちろんどちらも興味があって追究したいのだけど、とにかく時間をかけてゆっくりひとつの分野ごとに進めよう。
— 山口葵【公式】 (@Aoiyamaguchi_) October 5, 2025
「追究」は、わからないことや不明なことを、どこまでも深く調べて明らかにしようとすることを意味します。
「究」という漢字には「きわめる」「奥深くまで入り込む」という意味があります。「研究」という言葉にも「究」が使われていますよね。つまり、まだ明らかになっていないことを、調べたり研究したりして明らかにするときに使う言葉です。
よく使われる例:
- 真理の追究
- 原因の追究
- 事故の原因を追究する
- 学問の追究
- 美の追究
子供が学校で理科の実験をしているとき、「なんでこうなるの?」と疑問を持って、いろいろ調べて答えを見つけようとしていました。こういう姿勢こそが「追究」なんだなと、親として嬉しく思いました。
学問的な意味合いが強く、研究や調査を通じて何かを明らかにしようとするときに使われます。
「追及」とは
フジテレビのMrサンデー 、伊東市の田久保市長を生放送に呼び出して、宮根さん含め全員で総攻撃…あれは議論じゃなくて公開処刑に見えた。
— のんびり (@nonbirimanabo) October 19, 2025
報道って、追及よりも「公平さ」を失った瞬間に信頼をなくすんだよね。#田久保市長 #Mrサンデー
pic.twitter.com/FMT9Zia52G
「追及」は、どこまでも追い詰めて責任や欠点を問いただすことを意味します。また、後から追いかけて追いつくという意味もあります。
「及」という漢字には「届く」「追いつく」という意味があります。逃げようとするものを追いかけて、追いつめるイメージですね。
よく使われる例:
- 責任を追及する
- 犯人を追及する
- 責任の所在を追及する
- 余罪を追及する
- 管理責任を追及する
テレビのニュースで、政治家の不正が発覚したときに、記者が「責任を追及します」と言っているのを見たことがあると思います。相手の責任や欠点を問いただして、追い詰めるような場面で使われるんです。
どちらかというと否定的な意味合いで使われることが多く、相手を問いただしたり、責める場面で使われます。
「追求」「追究」「追及」の使い分けのコツ
この3つの「ついきゅう」、どうやって使い分ければいいのでしょうか?漢字の意味に注目すると、簡単に覚えられますよ。
覚え方のポイント:
「追求」→ 求める 何かを手に入れたい、達成したいときに使います。「幸せを求める」「夢を求める」といった前向きな場面で使いましょう。
「追究」→ 究める(きわめる) わからないことを調べて明らかにしたいときに使います。「研究する」「調べる」といった場面で使いましょう。
「追及」→ 及ぶ(届く、追いつく) 相手を追い詰めて責任を問いただすときに使います。「責める」「問いただす」といった場面で使いましょう。
私は最初、この3つを混同していたのですが、漢字の意味を理解してから間違えなくなりました。特に「求める」「究める」「及ぶ」という訓読みで覚えると、頭に入りやすいですよ。
具体的な例文で理解を深めよう
同じ「ついきゅう」でも、使う漢字によって意味が全く違ってきます。いくつか例文を見てみましょう。
「幸福のついきゅう」の場合:
- 「幸福の追求」→ 幸せになることを目指して努力する
- 「幸福の追究」→ 幸せとは何かを深く考えて明らかにする
普通は「幸福の追求」を使いますが、哲学的に「幸せとは何か」を研究するなら「幸福の追究」も使えるんです。
「原因のついきゅう」の場合:
- 「原因の追及」→ 誰かに原因があると考えて、その人の責任を問いただす
- 「原因の追究」→ 何が原因だったのかを調べて明らかにする
先日、子供が学校で何かトラブルがあったとき、担任の先生は「原因を追究しましょう」と言ってくれました。誰かを責めるのではなく、何が起きたのかを明らかにしようという姿勢が感じられて安心しました。
「美のついきゅう」の場合:
- 「美の追求」→ より美しいものを作ろうと努力する
- 「美の追究」→ 美とは何かを深く研究する
アーティストが作品を作る場合は「美の追求」、美学者が研究する場合は「美の追究」となります。
このように、同じ言葉でも使う漢字によってニュアンスが変わってくるので、文脈に合わせて選ぶことが大切です。
「追求」は万能?代用できる場合もある
実は「追求」は、3つの中で最も意味が広い言葉なんです。場合によっては「追究」や「追及」の代わりに使われることもあります。
ただし、正確に伝えたい場合や、フォーマルな文章を書く場合は、適切な漢字を使い分けた方が良いでしょう。特にビジネス文書や公式な場面では、正しい使い分けが求められます。
例えば、「真理を追求する」と書いても意味は通じますが、学問的な文脈では「真理を追究する」の方がより適切です。また、「責任を追求する」よりも「責任を追及する」の方が、相手を問いただすニュアンスが強く伝わります。
それぞれの「ついきゅう」が使えない場面
これまで、どの場面でどの「ついきゅう」を使うかを見てきましたが、逆に「これは使えない」という場面も知っておくと便利です。
「追求」が使えない場面: 犯人や責任を問いただす場面では使えません。「犯人を追求する」とは言わず、「犯人を追及する」と書きます。
「追究」が使えない場面: 幸せや夢を手に入れたいという場面では使えません。「夢の追究」とは普通言わず、「夢の追求」と書きます。
「追及」が使えない場面: 前向きな目標を目指す場面では使えません。「幸福の追及」とは言わず、「幸福の追求」と書きます。また、学問的に何かを明らかにする場面でも使えません。
このように、それぞれの「ついきゅう」には使える場面と使えない場面があるんです。迷ったときは、その場面が「求める」「究める」「及ぶ(追い詰める)」のどれに当てはまるか考えてみてください。
日常生活での使い分け実践例
日常生活の中で、この3つの「ついきゅう」はどんな場面で使われるでしょうか?いくつか実例を見てみましょう。
学校での場面:
- 「将来の夢を追求する」→ 自分の夢に向かって努力する
- 「歴史の真実を追究する」→ 歴史の授業で、過去の出来事を調べる
- 「いじめの責任を追及する」→ いじめ問題で、誰が悪かったのか問いただす
仕事での場面:
- 「顧客満足度の追求」→ お客さんに喜んでもらえるよう努力する
- 「不具合の原因を追究する」→ 何が問題だったのか調査する
- 「管理責任を追及する」→ 上司の責任を問いただす
家庭での場面: 私の家では、料理を作るときに「美味しさの追求」をよく意識します。どうすればもっと美味しくなるか、いろいろ試してみるんです。一方で、子供が何かトラブルを起こしたときは、頭ごなしに叱るのではなく、「どうしてそうなったのか原因を追究しよう」と話し合うようにしています。
このように、日常生活の中でも様々な場面で「ついきゅう」という言葉を使います。状況に応じて正しい漢字を選べるようになると、より正確に自分の気持ちや考えを伝えられますよ。
よくある質問
Q1:「事故の原因をついきゅうする」はどれを使えばいい?
「追究」か「追及」のどちらかを使います。ただし、意味が異なります。
具体的な原因を調べて明らかにしたい場合は「追究」を使います。例えば、「なぜブレーキが効かなかったのか、事故の原因を追究する」という使い方です。
一方、事故を起こした人の責任を問いただす場合は「追及」を使います。例えば、「運転手の責任を追及する」という使い方になります。
多くの場合、原因を調べるという意味で使うので、「追究」を選ぶことが多いでしょう。
Q2:履歴書や志望動機で使うのはどれ?
履歴書や志望動機では、基本的に「追求」を使います。
「理想のキャリアを追求したい」「お客様の満足を追求する仕事がしたい」など、目標を達成したいという前向きな意思を表現する場面が多いからです。
「追及」は相手を責める意味があるので、履歴書には使いません。「追究」も研究職や技術職で「技術の追究」などと使う場合を除いて、あまり使われません。
迷ったら「追求」を選んでおけば、ほぼ間違いありませんよ。
Q3:「犯人をついきゅうする」はどれを使う?
「追及」を使います。
犯人を追いかけて捕まえる、あるいは犯人を問いただして罪を明らかにするという意味では、相手を追い詰めるニュアンスの「追及」が適切です。
「犯人の動機を追究する」という使い方もできますが、これは犯人がなぜ犯行に及んだのか、その理由を深く調べるという意味になります。
物理的に追いかける場合も、責任を問いただす場合も、どちらも「追及」を使うと覚えておきましょう。
Q4:迷ったときはどうすればいい?
まず、その場面が次のどれに当てはまるか考えてみてください。
- 何かを手に入れたい、達成したい → 「追求」
- わからないことを調べて明らかにしたい → 「追究」
- 相手を問いただして責任を追及したい → 「追及」
それでも迷ったら、漢字の訓読みを思い出しましょう。「求める」「究める」「及ぶ」のどれに近いかで判断できます。
また、一般的に使われる頻度は「追求」が最も高いので、どうしても迷ったときは「追求」を選んでおくという方法もあります。ただし、正確さを求められる場面では、きちんと使い分けることが大切です。
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「追求」「追究」「追及」の3つの「ついきゅう」について解説してきました。最後にもう一度、それぞれの違いをまとめておきますね。
「追求」 → 目的のものを手に入れるために追い求めること。前向きで、幸福や夢、理想を求める場面で使います。
「追究」 → わからないことを深く調べて明らかにすること。研究や調査を通じて真実を明らかにする場面で使います。
「追及」 → 責任や欠点を問いただして追い詰めること。相手を責めたり、犯人を追いかける場面で使います。
漢字の意味を理解すれば、この3つの使い分けはそれほど難しくありません。「求める」「究める」「及ぶ」という訓読みで覚えておくと、迷ったときにも思い出しやすいですよ。
最初は混同してしまうこともあるかもしれませんが、意識して使い分けているうちに、自然と正しい漢字が選べるようになります。日常生活の中で「ついきゅう」という言葉を使うときは、ぜひこの記事を思い出してくださいね。
私も以前は3つの違いがあいまいでしたが、今では自信を持って使い分けられるようになりました。皆さんもこの記事をきっかけに、正しい「ついきゅう」が使えるようになれば嬉しいです。

