「エゴイズム」「エゴイスト」「エゴイスティック」という言葉、よく耳にするけれど、正確な違いって意外とわからないですよね。
私も以前は全部同じような意味だと思っていたんです。でも、子供に「ママ、エゴイストってどういう意味?」と聞かれたとき、はっきり答えられなくて…。それがきっかけで、この3つの言葉についてしっかり調べてみることにしました。
実は、この3つの言葉は似ているようで、それぞれ違う使い方があるんです。今回は、この3つの違いを小学生のお子さんでもわかるように、やさしく解説していきますね。日常生活やビジネスシーンでもきっと役立つはずです!
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「エゴイズム」とは
エゴイズムは、英語の「egoism」をカタカナにした言葉です。
自分の利益だけを考えて、他人のことを一切考えない考え方や態度のことを指します。日本語では「利己主義」とも呼ばれています。
エゴイズムは「考え方」そのものを表す言葉なので、人を指すわけではありません。ここが大事なポイントです。
例えば、「チームよりも自分の成績を優先する」という考え方自体が、エゴイズムに当たります。
エゴイズムという言葉は、もともと哲学の分野で使われていました。「確実に存在するのは自我だけ」という哲学的な意味もあるんですが、日常会話では「自己中心的な考え方」という意味で使われることがほとんどです。
私の経験でいうと、職場で「この企画はエゴイズムが強すぎる」と言われることがあります。これは、企画内容が提案者の利益ばかりを優先していて、チーム全体のことを考えていないという意味なんですね。
「エゴイスト」とは
エゴイストは、英語の「egoist」をカタカナにした言葉です。
エゴイズムを持っている人、つまり自己中心的な人や利己主義者のことを指します。
エゴイストは「人」を指す言葉です。エゴイズムとの大きな違いは、こちらは具体的な人物について使うという点なんです。
簡単に言えば、「自分のことしか考えない人」「わがままな人」のことですね。
自分が得するように立ち回っている人は、周囲からエゴイストだと思われてしまいます。
実際に私の周りでもいるんですよ。グループでランチに行くとき、いつも自分の食べたいお店ばかり主張して、他の人の好みは全然聞かない人。それって典型的なエゴイストの行動だなって思います。
ちなみに、英語では「selfish person」や「self-centered person」がエゴイストの類義語として使われています。
「エゴイスティック」とは
エゴイスティックは、英語の「egoistic」をカタカナにした言葉です。「エゴイスチック」と表記されることもあります。
自分勝手なさま、利己的な様子を表す形容詞です。
エゴイスティックは「~的」という意味を持つ形容詞なので、人や行動の様子を説明するときに使います。
例えば、「エゴイスティックな行動」「エゴイスティックな考え方」というように、名詞にくっつけて使うのが特徴です。
私が印象に残っているのは、ママ友の集まりで聞いた話です。「あの人、自分の子供のことばかり褒めて、他の子のことは全然褒めないよね。エゴイスティックだよね」という会話。まさに、その人の態度や様子を表現するときに使われていました。
英語では「利己的な」「自己本位の」「わがままな」という意味で使われ、「selfish」や「self-centered」とほぼ同じニュアンスです。
嫌な思いいっぱいしたけど
— 大工のまみちゃん (@schan_822) October 22, 2025
やっぱブルーロックが打ちたいんだ!
エゴイストになるんだー!!🥹✨ pic.twitter.com/KTaxEgkkwC
エゴイズム・エゴイスト・エゴイスティックの違い
それでは、この3つの言葉の違いを整理してみましょう。
エゴイズムは「考え方」「主義」そのものを指します。哲学や心理学で使われる抽象的な概念です。
エゴイストは「人」を指します。エゴイズムを持っている人、つまり利己的な人のことですね。
エゴイスティックは「様子」「状態」を表す形容詞です。自分勝手な態度や行動を説明するときに使います。
簡単にまとめると:
- エゴイズム=考え方(名詞)
- エゴイスト=人(名詞)
- エゴイスティック=様子(形容詞)
私が子供に説明するときは、こんな風に伝えています。「エゴイズムは『自分だけ考える病気の名前』、エゴイストは『その病気にかかった人』、エゴイスティックは『その病気みたいな様子』だよ」って。ちょっと変な例えかもしれませんが、子供にはこれが一番わかりやすかったみたいです。
エゴイズムは思想や態度の全般を、エゴイストは個々の行動や人物そのものを指すという違いがあるんですね。
「エゴイズム」の使い方と例文
エゴイズムは考え方や態度を表すので、以下のように使います。
【日常会話での例文】
- 「彼の提案はエゴイズムが強すぎて、みんなが納得できない」
- 「人間のエゴイズムが環境問題を引き起こしている」
- 「エゴイズムを抑えて、もっと周りのことを考えよう」
【ビジネスシーンでの例文】
- 「この企画にはエゴイズムが見られるため、チーム全体の利益を考慮して修正が必要です」
- 「個人のエゴイズムではなく、会社全体の利益を優先すべきだ」
私の実体験では、PTAの役員会議で「一部の保護者のエゴイズムで行事の内容が偏ってしまう」という発言を聞いたことがあります。特定の人を批判するのではなく、その「考え方」を問題視しているわけですね。
エゴイズムは、行き過ぎると人に嫌われる原因になりますので、注意が必要です。
「エゴイスト」の使い方と例文
エゴイストは人を指すので、以下のように使います。
【日常会話での例文】
- 「彼女はエゴイストだから、友達の都合を考えずに旅行の計画を立てる」
- 「あの人、自分の話ばかりするエゴイストだよね」
- 「エゴイストとは付き合いづらいから、距離を置いている」
【ビジネスシーンでの例文】
- 「エゴイストな上司は、部下の努力を評価せず、自分の功績だけを強調する」
- 「顧客のニーズよりも自分の販売ノルマを優先するエゴイストな営業は、長期的な信頼を失う」
私の夫が前の職場で苦労していたのが、まさにエゴイストな上司でした。部下のアイデアを自分の手柄にしたり、失敗は部下のせいにしたり。「あの上司、完全にエゴイストだよ」と愚痴をこぼしていましたね。
エゴイストという言葉は、相手がエゴイストでも上手に付き合わなければならないビジネスシーンでよく使われます。
オレは自分が強者であろうが弱者であろうが、一貫して弱者のサイドに立つ。なぜならオレを動かしているのはエゴイズムではなく愛国心であり、ヒューマニズムであるから。
— 非国民おじさん (@bob_hoffman_jp) October 27, 2025
「エゴイスティック」の使い方と例文
エゴイスティックは形容詞なので、名詞を修飾する形で使います。
【日常会話での例文】
- 「彼のエゴイスティックな行動に、みんなが困っている」
- 「そんなエゴイスティックな態度では、友達がいなくなるよ」
- 「エゴイスティックな発言は控えるべきだ」
【ビジネスシーンでの例文】
- 「エゴイスティックな判断は、チーム全体の士気を下げる」
- 「彼女のエゴイスティックな要求には応えられない」
私が印象に残っているのは、保育園の保護者会で「エゴイスティックな要求を押し通そうとする保護者がいる」という話を聞いたときです。その人の「態度」や「様子」を表現する言葉として、ぴったりだったんですよね。
エゴイスティックは、人そのものではなく、その人の行動や態度を批判するときに使いやすい言葉です。
類義語と対義語
類義語
エゴイズム・エゴイスト・エゴイスティックの類義語には、以下のようなものがあります。
- 利己主義/利己主義者:自分の利益だけを考える考え方、またはそういう人
- わがまま:自分勝手な様子
- 身勝手:他人のことを考えない態度
- 自己中心的:自分を中心に考える様子
- 自己本位:自分の都合を優先する考え方
エゴイストの類義語は人を指しているため、「利己主義」や「自己中心的」ではない点に注意しましょう。
日常会話では「わがまま」や「自己中(自己中心的の略)」が一番よく使われますね。私も子供に注意するときは「そんなわがままじゃダメだよ」って言ってしまいます。
対義語
エゴイズムやエゴイストの対義語は以下の通りです。
- 利他主義/利他主義者:自分を犠牲にしても他人の利益を優先する考え方、またはそういう人
- 愛他主義/愛他主義者:他者を思いやる考え方、またはそういう人
英語では「altruist(アルトゥルイスト)」が対義語になります。
ただ、人間が自分自身を愛することは自然であり、各人が自分自身に対して最終的な責任を負っている以上、快楽や自分の潜在能力の開発、権力の獲得は通常望ましいこととされていて、エゴイズムが完全に悪いわけではないという見方もあります。
私自身、子育てをしていると感じるのは、ある程度の「自分を大切にする気持ち」は必要だということ。すべて子供や家族のために自分を犠牲にしていたら、心が疲れてしまいますよね。バランスが大事なんだと思います。
よくある質問
Q1:「エゴ」という言葉との違いは?
「エゴ」は心理学で「自我」を表す言葉で、認識や行動の主体となるものを意味します。エゴイズムやエゴイストを略した表現としても使われますが、本来は哲学や心理学の専門用語なんです。
日常会話では「エゴを押し付ける」「人間のエゴ」のように、自己中心的な欲望という意味で使われることが多いですね。
Q2:エゴイストは悪いことなの?
常に他人を思いやる態度が求められる社会では、エゴイストと言われることは大抵はネガティブな評価を意味します。
ただし、自己主張や自己表現の一環としてのエゴイストは、ある程度許容されることもあります。
自分の意見をしっかり持つことは大切ですが、他人を無視して自分の利益だけを追求するのは問題があります。バランスが重要なんですね。
Q3:ビジネスシーンで使うときの注意点は?
エゴイストの利己的な行動は、チームワークの悪化や、コミュニケーションの妨げになることがあります。
特にチームのリーダーや上司がエゴイストだと、他のメンバーや部下の意見を無視する傾向があるため、信頼関係を築けません。
ビジネスシーンでは、これらの言葉を使うときは慎重に。直接的に「あなたはエゴイストだ」と言うと角が立ちますので、「エゴイスティックな側面がある」など、やわらかい表現を選ぶのがおすすめです。
Q4:子供にどう説明すればいい?
お子さんには、こんな風に説明してみてはいかがでしょうか。
「エゴイズムっていうのは、自分のことばかり考えて、お友達のことを考えない考え方のこと。エゴイストは、そういう考えを持っている人のこと。エゴイスティックは、そういう様子のことだよ」
具体例を挙げると、「おもちゃを独り占めして、お友達に貸してあげないのは、エゴイスティックな行動だよ」という感じです。
我が家では、子供がおもちゃの取り合いをしたときに、「それって自分のことしか考えてないよね。お友達の気持ちも考えてみよう」と声をかけるようにしています。
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「エゴイズム」「エゴイスト」「エゴイスティック」の違い、おわかりいただけたでしょうか。
最後にもう一度、ポイントをまとめておきますね。
- エゴイズム:自分の利益だけを優先する「考え方」や「主義」のこと
- エゴイスト:エゴイズムを持っている「人」、利己的な人のこと
- エゴイスティック:自分勝手な「様子」や「態度」を表す形容詞
この3つの言葉は、それぞれ指すものが違います。「考え方」なのか「人」なのか「様子」なのかを意識すると、正しく使い分けられますよ。
私も最初は混乱していましたが、実際の会話の中で意識して使ってみることで、だんだんと自然に使い分けられるようになりました。
完璧なエゴイストも、完全な利他主義者も、現実にはなかなかいないものです。大切なのは、自分の気持ちも大切にしながら、周りの人のことも考えられるバランス感覚なのかもしれませんね。
この記事が、みなさんの日常会話やビジネスシーンで役立てば嬉しいです!

