スーパーのバター売り場でよく見かける「発酵バター」。いつものバターとどう違うの?値段が高いけど、何が特別なの?そんな疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
私も料理やお菓子作りをしていて、長い間同じような疑問を抱いていました。でも実際に使い比べてみると、その違いは驚くほど明確!今回は、主婦目線でバターと発酵バターの違いを詳しく解説します。どちらを選べばいいか迷っている方も、きっと答えが見つかりますよ。
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バターと発酵バターの基本的な違いとは
バター(非発酵バター)の特徴
日本で通常販売されているバターは発酵しておらず、「甘性バター」に分類されます。私たちが普段「普通のバター」と呼んでいるものは、実は「非発酵バター」という正式名称があるんです。
一般的にバターといわれるもので、生乳から分離させた乳脂肪(クリーム)を撹拌(かくはん)し、脂肪球を凝集させて作られています。非発酵バターはクセのない、コクがある味わいが特徴です。
発酵バターの特徴
一方、発酵バターは製造方法が異なります。製造過程で原料の乳脂肪(クリーム)に乳酸菌を加えて乳酸発酵させたもの、もしくは、できあがったバターに直接乳酸菌を練りこんで乳酸発酵させたものです。
発酵バターは特有の深みのある風味やコク、香りを楽しめます。バター本来の甘い風味に、ヨーグルトのようなさわやかな酸味と特有の芳香があります。
製造方法の決定的な違い
発酵バターの製造には2つの方法があります:
- クリーム発酵タイプ:乳酸菌を生クリームに添加して発酵させる方法
- バター発酵タイプ:バターに直接乳酸菌を練りこんで発酵させる方法
私が実際に食べ比べた経験では、クリーム発酵タイプの方がより深みのある味わいを感じられました。
味と風味の違いを実際に食べ比べ体験レポート
普通のバターの味わい
家族で食べ比べテストをした時のことです。普通のバターをそのまま食べてみると、純粋で濃厚なミルクの甘みが感じられます。クセがなく、どんな料理にも合わせやすい万能さがあります。子どもたちも「いつものバターの味」と安心して食べていました。
発酵バターの味わい
発酵バターを初めて味わった時の驚きは忘れられません。乳酸菌を添加して発酵することによるヨーグルトのような酸味と、バター本来の濃厚な乳味が合わさった、独特の風味が感じられます。
最初は「あれ?酸っぱい?」と感じましたが、その後に来る深いコクと芳醇な香りに感動しました。バターのクリーミーさにヨーグルトやチーズのような爽やかな酸味が足された味は、大きな特徴といえるのではないでしょうか。
私の家族での評価は、夫は発酵バターの方が好み、子どもたちは普通のバターの方が食べやすいという結果でした。
無印良品の不揃い発酵バターバウムたべたー
— まかろん (@macaron1102_) July 13, 2025
ふんわりしっとり食感の生地にしっかりめのバター香りとほんのり塩味があって後味にくるつよめのバターのコクも合わさっておいしすぎたー
無印のバウム期間限定系しかたべたことなかったけど発酵バターちょっと最高すぎる pic.twitter.com/AKvkNbA5l0
料理とお菓子作りでの使い分け方法
パンに塗る場合の使い分け
普通のバター
- 食パンやロールパンなど、素材の味を活かしたい時
- 子どもが食べる時
- ジャムと一緒に使う時
発酵バター
- フランスパンやクロワッサンなど、バターの風味を楽しみたい時
- 大人向けの味わいを求める時
- 塗るだけでいつものパンがワンランクアップした一品になる
お菓子作りでの使い分け
私が実際にお菓子作りで使い分けた経験をご紹介します。
普通のバターが適している場合
- チョコレートケーキなどの濃厚な味のお菓子
- 子ども向けのクッキーやケーキ
- バター以外の材料の味を活かしたい時
発酵バターが適している場合
- パイやガレット、フィナンシェなどの焼き菓子
- シンプルな焼き菓子は発酵バターの持つ香り・風味を引き出しやすい
- プレーンなパウンドケーキやマドレーヌ
実際にフィナンシェを両方のバターで作り比べた時、発酵バターの方は香りが格段に良く、より高級感のある仕上がりになりました。
料理での使い分けポイント
普通のバター
- 野菜炒めや肉料理の仕上げ
- ホワイトソースなどのソース作り
- 素材の味を邪魔したくない料理
発酵バター
- 魚のムニエルなどのシンプルな料理
- パスタの仕上げ
- バターの風味を強調したい料理
代用は可能?置き換える時の注意点
発酵バターと非発酵バターは、互いに同量で代用できます。でも、味わいに違いが出ることは覚えておきましょう。
普通のバターを発酵バターで代用する場合
非発酵バターで作っていたお菓子を発酵バターで代用すると、香りと風味がアップしてリッチな味わいになります。我が家では、来客用のお菓子を作る時に発酵バターに変更することがあります。
発酵バターを普通のバターで代用する場合
普段は発酵バターで作っているお菓子を非発酵バターで代用すると、少しあっさりした印象になります。風味は軽やかになりますが、決して美味しくないわけではありません。
ホットケーキ焼きました
— juri (@juri_citron) July 28, 2025
有塩バターとたっぷりのメープルシロップ pic.twitter.com/9bY0zMQnfY
歴史から見るバターの違い
ヨーロッパの発酵バター文化
バターはヨーロッパが発祥。その歴史は古く、なんと紀元前から利用されていたという文献も残っているんです。古来のバターは技術が未熟だったため、自然と発酵が進んでしまうことも。そんな歴史があって、ヨーロッパのバターは「発酵バター」が主流となって広まったのですね。
日本の非発酵バター文化
日本はバターをはじめ乳製品の歴史はまだまだ浅いのが現状です。その頃には技術も発達して、発酵させないバターが作られていました。日本にはその「非発酵バター」が輸入され、そのまま定着して広まったという背景があります。
この歴史的な違いが、現在の食文化の違いにも表れているんですね。
現代の技術と伝統
バターがいつどこで最初に作られたかははっきりわかっていませんが、古くギリシャ時代(紀元前5世紀ごろ)から化粧品や薬品として使うためにバター作りが行われていたそうです。そのころの技術では製造の段階で自然に乳酸発酵が進んでいたため、できあがるバターも発酵バターだったというのは興味深いですね。
保存方法と注意点の違い
普通のバターの保存
普通のバターは比較的保存期間が長く、冷蔵庫で1ヶ月程度は品質を保てます。我が家では大容量のものを購入して、小分けにして冷凍保存することもあります。
発酵バターの保存注意点
発酵バターは非発酵バターと比較して鮮度が落ちるのが早いため、いったん開封したら早く使い切るようにしましょう。
私の経験では、発酵バターは開封後1〜2週間で使い切るのがベストです。風味の変化が早いので、特別な時に使う分だけ購入するのがおすすめです。
価格とコストパフォーマンス
価格差の理由
発酵バターは普通のバターより高価格です。これは製造工程で乳酸菌による発酵時間が必要で、手間がかかるためです。
コスパの考え方
私が実際に使ってみて感じるのは、用途によってコスパが変わるということです。
発酵バターがコスパ良い場面
- 特別な日のお菓子作り
- 来客時のパン
- バターがメインの料理
普通のバターがコスパ良い場面
- 日常の料理全般
- 子ども向けのお菓子作り
- 大量に使う時
購入時の選び方ポイント
初心者におすすめの選び方
発酵バター初心者の方には、まず小容量のものから試すことをおすすめします。私も最初は100gの小さなものから始めました。
メーカーによる違い
国産と輸入品では味わいが異なります。私が試した中では、フランス産のものは特に香りが強く、国産のものは日本人の好みに合わせてまろやかな仕上がりでした。
よくある質問
Q1. 発酵バターはカロリーが高いの?
発酵バターと通常のバターで、栄養価やカロリーは変わるのでしょうか。結論からいうと、それほど大きく異なるわけではありません。
カロリー面では大きな差はありませんが、糖質(炭水化物)量とナトリウム(塩分)量に関しては、差があります。ダイエット中の方も、普通のバターと同じような使い方で大丈夫です。
Q2. 発酵バターは体に良いの?
発酵食品としての健康効果が期待されることもありますが、基本的にはバターなので適量を心がけることが大切です。私は風味を楽しむためのものと考えて使っています。
Q3. お菓子作り初心者でも発酵バターは使える?
もちろん使えます!発酵バターと非発酵バターは、互いに同量で代用できますので、レシピ通りの分量で問題ありません。ただし、風味が変わることは覚えておいてくださいね。
Q4. 発酵バターは子どもが食べても大丈夫?
安全性に問題はありませんが、独特の酸味があるため、子どもによっては苦手な場合があります。我が家の子どもたちも最初は戸惑っていましたが、慣れると美味しく食べています。
Q5. 冷凍保存はできるの?
発酵バターも冷凍保存は可能ですが、風味の変化が起こりやすいため、できるだけ早めに使い切ることをおすすめします。冷凍する場合は、小分けにしてラップでしっかり包んでください。
「発酵バター」の人気商品をレビュー件数順に楽天でチェック!まとめ:バターと発酵バターの違いを上手に活用しよう
バターと発酵バターの違いをまとめると:
普通のバター(非発酵バター)
- クセがなく万能に使える
- 子どもにも食べやすい
- 価格が手頃で日常使いに最適
- 素材の味を活かしたい料理に適している
発酵バター
- 深いコクとヨーグルトのような酸味が特徴
- 香り高く、高級感のある仕上がり
- シンプルな焼き菓子やパンに最適
- 特別な日や来客時におすすめ
どちらも美味しいバターですが、用途に応じて使い分けることで、より豊かな食体験ができます。私は普段使いには普通のバター、特別な時や風味を楽しみたい時には発酵バターと使い分けています。
まずは小容量の発酵バターから試してみて、その違いを実際に体験してみてください。きっと新しい美味しさの発見があるはずです!