シャツって、いろんな種類があって正直わからなくなりますよね。特に「オックスフォード」とか「ボタンダウン」とか「開襟」って聞くと「え、何が違うの?」って思いませんか?
私も子供の入学式のときに「オックスフォードシャツを着せたい」って思ったんですが、お店で見たらボタンダウンのシャツばかりで「これって同じもの?違うもの?」って混乱した経験があります。それから調べてみたら、それぞれちゃんと意味があって、使い分けのポイントもあるんです。
この記事では、オックスフォード、ボタンダウン、開襟、アロハの4つのシャツについて、違いを分かりやすく解説していきます。シャツ選びで迷っている方の参考になれば嬉しいです。
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「オックスフォード」とは
オックスフォードシャツとは、オックスフォードクロスという特殊な生地で作られたシャツのことです。
オックスフォードクロスは、縦糸と横糸を2本ずつ引き揃えて織った平織りの生地で、日本では「斜子織(ななこおり)」とも呼ばれています。この生地の特徴は、普通のワイシャツより厚みがあって丈夫なこと。生地の表面を見ると、少しザラッとした質感があって、よく見ると織り目の間に隙間があるのが分かります。
名前の由来は、イギリスの名門オックスフォード大学です。19世紀にスコットランドの紡績会社が、オックスフォード、ケンブリッジ、ハーバードなどの有名大学の名前をつけて生地を売り出したのが始まりだそうです。
オックスフォードシャツの魅力は、通気性が良くてシワになりにくいところ。織り目に隙間があるので空気が通りやすく、夏でも快適に着られます。それでいて生地がしっかりしているので、春夏はメインのトップスとして、秋冬はインナーとして一年中使えるんです。
私は夏の公園遊びに白のオックスフォードシャツを着ていくことが多いんですが、汗をかいても肌に張り付きにくくて重宝しています。普通のシャツより丈夫なので、洗濯してもへたりにくいのも嬉しいポイントです。
「ボタンダウン」とは
ブルックスなブラザーズのチェックシャツも美品で良かったんだよなぁ。兄が5,000円で弟が5,000円。
— せんえつ (@limi10141) November 21, 2024
ボタンダウン着ないのと着丈が長いからひよってしまったけど、インしてニットの下に忍ばせて襟を出すのはありだよなぁ(*'ω'*)✨ pic.twitter.com/eQt8H0PCxf
ボタンダウンとは、襟の先端をボタンで留めるデザインのシャツのことです。
このデザインが生まれたのは1900年頃。アメリカの老舗ブランド「ブルックス・ブラザーズ」の社長が、イギリスのポロ競技を観戦したときに、選手のシャツの襟がボタンで留められているのを見て、これをヒントに開発したといわれています。プレー中に襟が風ではためかないよう、ボタンで固定していたんですね。
だから今でもボタンダウンのことを「ポロカラーシャツ」と呼ぶこともあるんです。スポーツから生まれたデザインなので、スポーティーでカジュアルな印象があります。
ボタンダウンシャツの良いところは、ネクタイを外しても襟の形がキレイに保たれること。普通のシャツだとネクタイを外すと襟が左右に開いてだらしなくなりますが、ボタンダウンなら襟が固定されているので、シャツ一枚で着てもきちんと見えます。クールビズの季節には特に活躍してくれますよ。
夫の仕事用シャツを選ぶとき、クールビズ対応のものを探していてボタンダウンに出会いました。ネクタイなしでもきちんと見えるので、今では何枚も持っています。
「開襟(オープンカラー)」とは
開襟シャツとは、襟を開いて着ることを前提に作られたシャツのことで、オープンカラーシャツとも呼ばれます。
開襟シャツの特徴は、台襟(首に当たる部分の襟)がなく、平らな折り襟になっていること。そして第一ボタンの位置が低く、そもそもボタンがなかったり、あっても目立たないループ式になっていることが多いです。ネクタイを締めることは想定されていないデザインなんですね。
裾も普通のシャツより短めで、ズボンから出して着ることを前提とした直線的なカットになっています。ほとんどが半袖で、夏の防暑服として使われてきました。
開襟シャツは首元がすっきりしていて、台襟がないぶん締め付け感がありません。胸元も開いているので通気性が良く、涼しく着られます。カジュアルでリラックスした雰囲気が魅力ですね。
実はアロハシャツも開襟シャツの一種なんです。開襟シャツから派生したものが、あのカラフルなアロハシャツなんですよ。
「アロハシャツ」とは
アロハシャツとは、ハワイ発祥の、トロピカルな柄や和柄をカラフルに染め上げた開襟シャツのことです。
アロハシャツの歴史には、実は日本が深く関わっています。明治時代から20世紀初頭にかけて、多くの日本人がハワイに移民として渡りました。彼らの多くはサトウキビ農園で働いていて、「パラカシャツ」という開襟の作業着を着ていたんです。
日本人移民たちは、日本から持ってきた着物や浴衣の生地でパラカシャツを仕立てたり、その柄を取り入れたりしました。これが1930年代にハワイのリゾートウェアとして発展し、今のアロハシャツになったといわれています。
アロハシャツの特徴は、なんといっても鮮やかな柄。パイナップル、ハイビスカス、ヤシの木などのトロピカルな模様や、和柄の金魚、虎、波などのデザインが、カラフルな色で染められています。シルクやレーヨン、ポリエステル、綿などの生地が使われ、半袖でゆったりとしたシルエットが一般的です。
ハワイでは普段着だけでなく、柄によっては男性の正装としても着用されるんですよ。「アロハ」という言葉自体が、ハワイ語で「愛情」「思いやり」「挨拶」などを意味していて、温かい気持ちが込められているんですね。
夏に家族でリゾート地に行ったとき、みんなでお揃いのアロハシャツを着たことがあります。写真映えもするし、リゾート気分が盛り上がって楽しかったです。
オックスフォードとボタンダウンの関係
ここまで読んで「あれ、オックスフォードとボタンダウンって違うもの?」と思った方もいるかもしれませんね。
実はこの2つは別の視点から分類しているものなんです。
オックスフォードは「生地の種類」を指しています。つまり、オックスフォードクロスという生地で作られたシャツなら、襟の形がどんなものでも「オックスフォードシャツ」と呼ばれます。
一方、ボタンダウンは「襟の形」を指しています。襟先をボタンで留めるデザインのシャツなら、どんな生地でできていても「ボタンダウンシャツ」です。
そして面白いのが、オックスフォード生地のシャツは、ボタンダウンの襟型で作られることが非常に多いということ。カジュアルな生地とカジュアルな襟型がぴったり合うんですね。だから「オックスフォードボタンダウンシャツ」という組み合わせが、シャツの定番中の定番になっているんです。
お店で「オックスフォードシャツください」と言うと、ボタンダウンの襟型のものが出てくることが多いのはこのためです。でも本来は、オックスフォード生地でレギュラーカラー(普通の襟)のシャツもあるし、ボタンダウンの襟でブロード生地のシャツもあるんですよ。
シーン別の使い分け方
それぞれのシャツ、どんなときに着るのが良いのでしょうか。使い分けのポイントを見ていきましょう。
オックスフォードシャツ(ボタンダウン)は、ビジネスカジュアルからカジュアルまで幅広く使えます。ただし、結婚式やお葬式などのフォーマルな場には不向きです。目が粗い生地やボタンダウンの襟は、正式な場ではカジュアルすぎると考えられているからです。
会社のクールビズ期間や、ちょっとしたお出かけ、カフェでのランチなど、きちんと感を出しつつリラックスしたい場面にぴったりです。子供の学校行事にもよく着ていきます。
開襟シャツは、よりカジュアルな場面向けです。休日のお出かけ、友達とのバーベキュー、夏のイベントなど、リラックスして楽しみたいときに最適です。台襟がなく首元が涼しいので、暑い季節には特に快適ですよ。
アロハシャツは、リゾート地や夏のレジャー、パーティーなどに向いています。最近ではおしゃれなレストランでも違和感なく着られるようなデザインも増えていますが、基本的にはカジュアルシーンでの着用が中心です。ハワイや沖縄では正装として認められることもありますが、日本の一般的なビジネスシーンには適していません。
家族で夏祭りに行くときは、開襟シャツやアロハシャツを着ることが多いです。動きやすくて涼しいし、何よりお祭りの雰囲気に合うんですよね。
シンプルな黒シャツ(開襟)が個人的に大好きなのDeath!🖤🖤🖤 pic.twitter.com/uboT4QT9dc
— みゃーすけ (@zenrenko1) October 17, 2025
それぞれのシャツの選び方のポイント
最後に、それぞれのシャツを選ぶときのコツをお伝えします。
オックスフォードシャツを選ぶなら、まずは白か淡いブルーの無地がおすすめです。着回しがききますし、どんな場面でも使いやすいです。サイズは、動きやすさを感じられる程度のゆとりがあるジャストフィットを選びましょう。お尻が半分隠れるくらいの着丈なら、タックインでもアウトでも決まります。
ビジネスシーンで着るなら、ピンポイントオックスフォードやロイヤルオックスフォードという、織り目が細かくて光沢のあるタイプを選ぶと、よりきちんと感が出ます。
ボタンダウンシャツは、襟のボタンが目立ちすぎないシンプルなデザインを選ぶと使いやすいです。カジュアルな印象があるので、色はスタンダードなものを選ぶとバランスが良くなります。
開襟シャツは、シルエットがゆったりしたものが多いので、自分の体型に合ったサイズを選ぶのがポイントです。あまり大きすぎるとだらしなく見えてしまいます。シンプルな無地や細かい柄なら、大人っぽく着こなせますよ。
アロハシャツは、柄選びが重要です。初めて着るなら、あまり派手すぎない落ち着いた色合いのものや、小さめの柄がおすすめ。着慣れてきたら、大胆な柄にも挑戦してみるといいですね。サイズはゆったりめが基本ですが、現代的に着こなすならジャストサイズもおしゃれです。
私は最初、夫用にシンプルなネイビーベースのアロハシャツを選びました。控えめな柄だったので、リゾート以外でも意外と着回せて便利でしたよ。
よくある質問
Q1:オックスフォードシャツとボタンダウンシャツは同じものですか?
必ずしも同じではありません。オックスフォードシャツは「生地の種類」、ボタンダウンシャツは「襟の形」を指しているので、本来は別の分類です。ただし、オックスフォード生地で作られたシャツの多くがボタンダウンの襟型を採用しているため、「オックスフォードシャツ」と言えばボタンダウンのものを指すことが一般的になっています。逆に、ボタンダウンの襟でも、ブロードなど別の生地で作られたシャツもあります。
Q2:ビジネスシーンでボタンダウンシャツは着ても大丈夫ですか?
はい、ビジネスカジュアルやクールビズのシーンでは問題なく着用できます。白や淡いブルーなど控えめな色のものを選べば、スーツに合わせても大丈夫です。ただし、結婚式やお葬式などの冠婚葬祭、格式を重んじる場では避けましょう。ボタンダウンはスポーツから生まれたカジュアルなデザインなので、フォーマルな場には適していません。
Q3:開襟シャツとアロハシャツの違いは何ですか?
開襟シャツは、襟が開いたデザインのシャツ全般を指す言葉です。アロハシャツは開襟シャツの一種で、特にハワイ発祥の、トロピカルな柄や和柄が入った鮮やかなシャツを指します。つまり、アロハシャツは開襟シャツに含まれますが、開襟シャツすべてがアロハシャツというわけではありません。無地や控えめな柄の開襟シャツもたくさんありますよ。
Q4:オックスフォードシャツは夏しか着られませんか?
いいえ、オックスフォードシャツは一年中着られます。通気性が良いので夏に快適なのはもちろんですが、生地がしっかりしているので、秋冬はジャケットやニット、カーディガンのインナーとしても活躍します。厚みがある生地なので、むしろ重ね着に向いているんです。春はライトアウター感覚で羽織ることもできますよ。
「アロハシャツ」の人気商品をレビュー件数順に楽天でチェック!まとめ
オックスフォード、ボタンダウン、開襟、アロハの違いをまとめると、こんな感じです。
オックスフォードは「生地の種類」で、厚みがあって丈夫な平織りの生地で作られたシャツです。通気性が良くてシワになりにくく、一年中使えます。
ボタンダウンは「襟の形」で、襟先をボタンで留めるデザインのシャツです。スポーティーでカジュアルな印象があり、ネクタイなしでもきちんと見えます。
開襟(オープンカラー)は、襟が開いたデザインのシャツで、台襟がなく涼しく着られます。カジュアルでリラックスした雰囲気が魅力です。
アロハシャツは、ハワイ発祥の、トロピカルな柄や和柄が入った開襟シャツです。リゾートやレジャーシーンにぴったりです。
それぞれの特徴を理解すれば、シーンに合わせて選びやすくなりますよね。シャツ選びに迷ったときは、この記事を思い出してもらえたら嬉しいです。お気に入りの一枚を見つけて、おしゃれを楽しんでくださいね。

